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まずはおさえておきたい【びわ】の種類と選び方

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

2019年11月11日

初夏の訪れを伝えるびわ。みずみずしい甘さと柔らかで優しい口当たり、小ぶりで愛らしい形が魅力だ。独特の淡いオレンジ色は、抗酸化作用があるβカロテンに由来している。種類や産地、選び方を知って、旬ならではの甘美な味わいを堪能しよう。

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1. びわの種類

びわの原産地は中国南部。亜熱帯〜温帯の暖かな気候で生育する果実だ。日本には奈良時代に伝わったと聞く(国内に自生種があったという説もある)。本格的な栽培は江戸時代中期~末期で、中国からの品種をもとに長崎や千葉の房総半島で栽培されるようになった。

次の3つがルーツとなって品種改良が進められ、現在も新たな品種が生み出され続けている。

■茂木

江戸時代末期、中国の商船から長崎の代官屋敷にびわが献上された。奉公人の女性がその種をもらい茂木町の生家に植えたので、その町名が付けられた。果実は約40~50gと小さめだが、甘味は強い。現在、国内の作付面積1位で約50%を占める。

■田中

明治時代前期、植物学者の田中芳男が長崎で手に入れた種を東京で植えたことから命名された。茂木より大きく約60gあり、酸味も甘味も強い。現在、国内の作付面積三位で約15%を占める。

■楠

明治時代前期、高知県の医師・楠正興が東京から帰る船中でびわを出され、種を持ち帰って植えたことから命名された。実が小さく寒さに弱いので、現在はほとんど生産されていない。

※上記3つをもとにした交配によって作られた品種

■長崎早生

「茂木」と「本田早生」を交配。「茂木」より大きく柔らかで果汁も豊富。

■大房

「田中」と「楠」を交配。寒さに強く「田中」より早く収穫できる。

■なつたより

「長崎早生」と「福原早生」を交配。甘味が強く、果汁も多い。

■長生早生

「田中」と「室戸早生」を交配。甘味と酸味のバランスがよい。

■瑞穂

「田中」と「楠」を交配。実が約100gと大きい。

■涼風

「茂木」と「楠」を交配。収穫量が多い。

■富房

「瑞穂」と「津雲」を交配。ハウス栽培に適している。

2. びわの特産地と旬

びわの花は初冬に開花するが、寒さに弱い。気温が-5度を下回ると花がしぼんで結実しないので、栽培の北限は冬も比較的温暖な千葉県の安房地域だ。収穫量では長崎が1位で国内出荷量の約30%を占め、2位は千葉で約15%を占める。香川、鹿児島、和歌山はそれぞれ10%前後を占め、愛媛、兵庫、熊本でも栽培されている。

今では、寒害を避けるためにハウス栽培も盛んだ。ハウスものは長崎では2月頃、千葉では4月頃から出荷が始まり、露地ものは5月下旬~6月下旬に出回ってくる。各県の代表品種と注目品種を紹介するので、甘味や酸味のバランスの違いを味わってみよう。

■長崎県

代表品種:「茂木」、「長崎早生」、「なつたより」、「涼風」など
注目品種:「長崎甘香(福原早生)」(実が100gもあり、果汁が滴るほど豊か)

■千葉県

代表品種:「田中」、「大房」、「富房」、「瑞穂」など
注目品種:「希房」(世界初の種なしびわ。ジューシーで食べごたえがある)

3. びわの選び方

美味しいびわは、果皮がつややかで張りがある。形は左右対称できれいに丸みを帯び、へたもしっかりとしている。新鮮なものは、果皮に白く繊細なうぶ毛が生え、白い粉状のブルーム(果実から分泌される天然物質)をまとっている。うぶ毛が取れてテカリを帯びたものや果皮にシワが寄ってしぼんでいるものは避けよう。

また、メロンや洋ナシと違って追熟することはなく、収穫後に甘味が高まっていくわけではない。手のひらにコロンと載る可愛らしい果実で、しばらく飾っておきたい気もするが、新鮮でみずみずしいうちに食すのがベストだ。

結論

びわは寒さに弱くデリケートな果実。露地ものは寒さから守るため、一つひとつ袋掛けするなど手間がかかる。生産農家の高齢化もあり、作付面積や収穫量も減少傾向に。それでも、生産者はより美味しいびわを作るために苦労を重ね、品種改良の努力を続けている。ぜひ地域や品種ごとに食べ比べて、その思いに触れてほしい。

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