1. 国による違い!?

クッキーとビスケットの違いは、あるようでない、というのがいちばん正しいかもしれない。2つの名称を使い分けているのは日本くらい。ふだん私たちがクッキーやビスケットと呼んでいる焼き菓子は、国ごとに呼び方が違い、日本に伝わってきたタイミングなどにより、使い分けるようになったのだ。
国による違い
「クッキー」はアメリカでの呼び方。サクッとした焼き菓子を総称してこう呼んでいる。ちなみにビスケットは、アメリカでは柔らかいパンのこと。一方の「ビスケット」はイギリスでの呼び方。小麦粉で作られたお菓子の総称となっている。イギリスにはクッキーという言葉自体がない。
なぜ日本には2つの呼び名が?
それではなぜ日本ではクッキーとビスケットをなんとなく使い分けているのだろうか。その理由は伝わってきたタイミングにある。
もともと西洋文化が入ってきた幕末頃から携帯食として広まったのがビスケット。クッキーという言葉が使われるようになったのは、アメリカ文化が入ってきた戦後のことである。当時クッキーは、ビスケットに比べて高級品というイメージだった。
もともと西洋文化が入ってきた幕末頃から携帯食として広まったのがビスケット。クッキーという言葉が使われるようになったのは、アメリカ文化が入ってきた戦後のことである。当時クッキーは、ビスケットに比べて高級品というイメージだった。
2. クッキーとビスケットの定義

クッキーとビスケットは、安価・高価などのイメージの違いはあったものの、基本的には同じものをさす。
しかし、糖分と脂肪分の合計が40%以上含まれていて手作り感のある外観をもつものをクッキーと呼ぶという定義も存在し、スーパーなどで売られる大手メーカーの商品はこの決まりに従って区別している傾向にある。ただし国が定めた決まりではないため、小さな洋菓子店などでは、区別せず使っていても問題はない。
しかし、糖分と脂肪分の合計が40%以上含まれていて手作り感のある外観をもつものをクッキーと呼ぶという定義も存在し、スーパーなどで売られる大手メーカーの商品はこの決まりに従って区別している傾向にある。ただし国が定めた決まりではないため、小さな洋菓子店などでは、区別せず使っていても問題はない。
3. クッキーの種類

ひと言にクッキーやビスケットといっても、たくさんの種類がある。代表的なものを紹介しよう。まずはクッキーから。
ラングドシャ
フランス語で「猫の舌」の意味。ホロホロとした食感が人気の焼き菓子だ。誕生当時は、アイスクリームの口休めとして食べられていたとか。
シガレット
ラングドシャと同じ生地を筒状にしたもの。ラングドシャよりも薄いため、サクサクとしている。巻きタバコに似ていることから、名づけられた。
アイスボックス
冷蔵庫で生地を寝かせる工程が入るものをこう呼ぶ。柔らかめの生地を冷蔵庫で寝かせることで固くし、焼く直前にカットして並べる。
ドロップクッキー
生地をスプーンですくい、天板に落として焼くクッキーのこと。手軽に作ることができ、手作り感のある見た目に仕上がる。
サブレ
バターたっぷりで、サクッとした軽さが特徴。ホロホロと溶けるような食感から、フランス語で「砂」という意味を持つ。
4. ビスケットの種類

次にビスケットの種類を見ていこう。
ハードビスケット
パリッとした歯ごたえと、焼く際の火ぶくれを防ぐための針穴が特徴。グルテンの多い中力小麦粉が使われ、水分を多めに腰の強い
生地で作られる。
生地で作られる。
ソフトビスケット
柔らかくさっくりとした口あたりが特徴。グルテンの少ない薄力小麦粉が使われ、砂糖や脂肪分が多く水分少なめの生地で作られる。
クラッカー
軽い口あたりで、塩味やチーズ味、ゴマ、スパイスなど、甘くない味のものが多い。通常、イーストで発酵させた生地を短時間で焼き上げて作られる。
プレッツェル
スティック状に成型したものをアルカリ性の湯に通してから焼かれる。そうすることで、美味しそうな光沢と風味が生まれる。
乾パン
保存食としてもおなじみ。発酵した生地を高温高湿の環境で再発酵させて焼き上げる。
結論
なんとなくのイメージで区別していたクッキーとビスケット。その違いや種類を見てみると、そのイメージはあながち間違ってはいなかったことがわかる。スーパーへ行ったら、ちょっと注意してパッケージの名称を見てみよう。