1. アロエって何?

アロエは南アフリカ原産、ユリ科の多年生多肉植物。その種類は、500以上あるともいわれている。ちなみに多肉植物とは、葉の中に水分を蓄える植物のことで、アロエもその99%が水分だといわれている。旬は、夏から秋。
アロエの歴史
アロエは、古代エジプト時代の医学書にはすでに記載があり、6,000年以上私たち人間の暮らしに寄り添ってきた。食べ物としてはもちろんだが、薬としても活用されてきた万能な植物。ちなみに日本にアロエが伝わったのは、鎌倉時代だといわれている。
アロエの種類
日本で流通しているアロエは、おもに2種類。食用はアロエベラ、観賞用はキダチアロエ。アロエベラは大きな葉が特徴で、皮をむいて食用にするのが一般的。キダチアロエは、やや小さくトゲの多い葉が特徴。苦味が強いので食用には向かない。
2. アロエのここがすごい

有用効果の多さ
昔から、「医者いらず」の異名を取ってきたアロエ。食用の代表格アロエベラには、豊富な栄養素や人の体に有用に働く成分が含まれている。その数、実に200以上。ビタミンやミネラル類、アミノ酸や酵素、多糖類など、とにかく幅広い成分を備えている。
食べる、飲む、塗る
用途の多様性も見逃せない。アロエは、食用としてはもちろん、飲み物、そして、塗ることもできる万能選手。なかでも塗るという使い道は、ほかのスーパーフードにはあまり見られない使用法。アロエが持つ成分には、保湿効果や鎮静効果、皮膚の修復効果などもあるとされている。火傷や日焼けのあとにアロエが用いられるのもこのためだ。
夏の水分補給に
アロエの水分含有率は、約99%。ほかの野菜と比べても水分量が多く、ミネラルも豊富なので、熱中症対策にも効果的といわれている。さらに、アロエは体を冷やす働きがあるので、体内に溜まった余計な熱を放出してくれる、夏にこそ摂りたい食材なのだ。
3. まだまだある!アロエのすごいところ

豊富な成分の秘密
アロエが豊富な栄養素、有用成分を含んでいる理由として考えられるのは、厳しい生育環境にある。アロエの原産地は、日差しが強く乾燥した場所。その環境で育つためには、身を守るために自衛手段を多く持っていなくてはならない。その自衛のために生まれた成分が、人間の健康に役立っているというわけだ。
お腹が弱い人や妊婦は注意
アロエに含まれるアロインという成分は、アロエ特有の苦味をもたらす成分で、便秘や胃の健康に効果があるとされているが、食べ過ぎは禁物。大腸を刺激する作用があるので、お腹を下しやすい人は注意が必要だ。さらに、子宮を収縮させる作用もあるので、妊婦さんの摂取にも注意が必要だ。
簡単な下処理
アロエは、厚い皮に覆われている。その皮を剥くとなかから、透明の葉肉が現れる。棘もあるので、まずは棘を切り落としてから、皮をむこう。ごく軽症の火傷や日焼けのケアに使う場合は、熱湯消毒したものを冷ましてから使うことをおすすめする。
角切りにされたものやシロップ漬けにされたものも販売されているので、そちらを使えば手軽に食事に取り入れることができる。ヨーグルトやフルーツポンチに混ぜるなどの食べ方が一般的だが、料理に使うことも可能だ。
角切りにされたものやシロップ漬けにされたものも販売されているので、そちらを使えば手軽に食事に取り入れることができる。ヨーグルトやフルーツポンチに混ぜるなどの食べ方が一般的だが、料理に使うことも可能だ。
結論
アロエは万能に使える、まさにスーパーフード。ただ、生薬と呼ばれるアロエは副作用や体質に合わない場合もあるので、体調を見ながら使い、食べすぎにも注意すること。まずはアロエ入りの加工食品やサプリメントを活用するのも一つの手だ。