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赤身肉とはどの部位のこと?カロリーが低くダイエットにおすすめ?

赤身肉とはどの部位のこと?カロリーが低くダイエットにおすすめ?

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 岩切千晃(いわきりちあき)

鉛筆アイコン 2021年6月24日

赤身肉は、ダイエットや筋トレの際に適した食材だということを一度は聞いたことがあるのではないだろうか。しかし実際に赤身肉を取り入れようとしたとき、種類が多くて迷ってしまうこともあるかもしれない。そこで今回は、赤身肉とはどんな食材なのか、その特徴や調理法などを部位に分けて詳しく解説していく。

  

1. 赤身肉とは?

そもそも赤身肉とは、見た目が赤い部位の総称として使われていることが多く、部位を限定する言葉ではない。すなわち赤身肉といってもさまざまな部位を指しているのだ。総じていえるのは、脂肪分が少なく肉そのものの味わいを楽しむタイプの肉を指すことが多い。ちなみに赤い部分は筋組織である。部位が変われば、味わいはもちろん、美味しく食べる調理法も異なる。おもに赤身肉として販売されているのは、モモ部分であることが多い。

赤身肉はダイエット向き?

肉を食べると太ると思いがちだが、実はそうでもない。肉を食べたほうが痩せやすい、そんな考え方があるのだ。そもそも肉は筋肉の材料になる重要なタンパク質源。筋肉がつくと、その分代謝も上がるという好循環だ。1日に必要な肉のタンパク質は、おおよそ手のひら1枚分。しかもカットされておらず、なるべく塊のままがよいとされている。こうやって考えると足りていない、という人も多いのではないだろうか?

赤身肉のカロリー

赤身肉とは脂身が少ない肉のことをいうが、脂身付きの肉とカロリーに違いはあるのだろうか。脂身付きの肉として一般的に知られている牛バラのカロリーは、100gあたり472kcalだ(※1)。これは、同じ牛肉でも赤身肉の倍ほどある。このことからも、太りにくいということに納得がいくのではないだろうか。のちほど赤身肉の各部位のカロリーも記載していこう。

赤身肉の栄養成分

赤身肉には、脂肪燃焼を促すアミノ酸として知られているL−カルニチンが多く含まれている。この栄養素は、肉の色が赤いほど含有量が高くなるのだ。L-カルニチンは、脂肪酸を燃料として利用し、エネルギー生産をするのに大きな役割を果たしたり、有毒な物質を運び出し蓄積するのを防いだりするはたらきもある(※2)。これが赤身肉を食べると痩せるなんていわれるワケだ。また、年齢とともに体内で作られる量が減るといわれているので、読者におすすめしたくなるのもこの理由からである。

2. 牛の赤身肉の部位

次に、牛の赤身肉の部位には、それぞれどんな特徴があるのかをみていこう。

肩は、タンパク質の多い赤身肉と知られている。肩(和牛肉)の赤身肉のカロリーは、183kcal、脂身付きだと258kcalだ(※3)。肉質はやや硬めだが、じっくりと煮込むことによって柔らかくなるため、スープやシチューなどの煮込み料理に適している。

肩ロース

比較的柔らかい肉質だが、スジが多く入っているのが特徴だ。濃厚なコクと旨味が感じられる部位だ。牛肩ロース(和牛肉)の赤身肉のカロリーは、100gあたり293kcal、脂身付きだと100gあたり380kcalほど(※4)。よくステーキにしたり、薄切りにしてしゃぶしゃぶやすき焼きにしたりして食べられている。

ヒレ

ヒレは、1頭の牛からわずかしか取れない希少で高級な部位だ。牛ヒレ(和牛肉)の赤身肉のカロリーは、100あたり207kcal(※5)。良質でキメの細かい肉質であり、柔らかく旨味も強いため肉そのものの味が楽しめるステーキなどにおすすめである。

モモ

モモは、牛が運動時に使う部位なので筋肉質で硬めの肉質だ。牛モモ肉(和牛肉)の赤身肉のカロリーは、100gあたり176kcal、脂身付きだと100gあたり235kcal(※6)。1頭から取れる量が多く、硬めであることからひき肉に利用されることの多い部位である。

ソトモモ

ソトモモは、モモの中でも一番硬い部位で、肉の味が濃いことが特徴だ。ソトモモ(和牛肉)の赤身肉のカロリーは、100gあたり159kcal、脂身付きだと100gあたり244kcalだ(※7)。煮込むと硬くなってしまうので、サッと火を通して食べるのがよいだろう。

ランプ

ヒレに次ぐ柔らかさで、肉質は引き締まりクセのない味わいのランプ。牛ランプ肉(和牛肉)の赤身肉のカロリーは、100gあたり196kcal、脂身付きだと100gあたり319kcalである(※8)。たたきや牛刺しにしたりステーキにしたりと、赤身肉を存分に堪能できる部位だ。

3. 豚肉の赤身肉の部位

赤身肉は牛だけではなく、豚肉にもある。そこで、豚の赤身肉の特徴を部位ごとにみていこう。

モモ

高タンパク・低脂肪であっさりとした味わいが特徴のモモ。豚モモの赤身肉のカロリーは、100gあたり119kcal、脂身付きだと171kcalだ(※9)。ローストポークやチャーシューにぴったりな部位である。

ヒレ

ヒレは、あっさりといてしてたんぱくな味わいだ。豚ヒレの赤身肉のカロリーは、100gあたり118kcalである(※10)。とんかつとして使われることが多いが、煮込み料理やポークソテーにしても美味しく食べられる。

ロース

柔らかい肉質で、旨味がとても強いのが特徴のロース。豚ロースの赤身肉のカロリーは、100gあたり140kcal、脂身付きだと248kcalだ(※11)。豚の旨味をそのまま味わうことのできる。とんかつやしゃぶしゃぶにおすすめだ。

4. 赤身肉は品種によっても異なる?

一口に赤身肉といっても、品種によって味や赤身の多さは変わってくるのか気になるところだ。そこで、その違いについて、牛肉の場合はどうなのかをみていこう。

国産牛肉

まず牛肉には国産牛があるが、その中でも黒毛和種、赤毛和種、無角和種、日本短角種の4つの品種に分類される。黒毛和種は、しつこくない肉質で脂肪が少なくてもジューシーな口どけだといわれている。赤毛品種は、柔らかくコクがあるのが特徴だ。無角和種も同じく、柔らかくコクがあり旨味が詰まった赤身肉である。日本短角種は、しっかりとした噛みごたえはあるが、嫌な硬さではなく歯切れがよい。口の中にじわじわと旨味が広がり、赤身肉らしさを存分に堪能できる品種だ。

輸入牛肉

国産牛の赤身肉は、サシが入っている傾向にあるのだが、輸入牛の赤身肉にはサシがほとんどないことが多い。よって、肉質本来の味わいを楽しめるといえるだろう。
このことから、牛肉は部位や品種によって味や赤身の多さが大きく変わるということがわかる。

5. 赤身肉の美味しい食べ方

ここで、赤身肉の美味しい食べ方を紹介していく。

まずはステーキ

赤身肉の美味しさを思う存分楽しむのなら、断然ステーキがおすすめ。調理前に、しっかりと肉を常温に戻し、一気に焼き上げよう。塩をふるのは、焼く直前。あらかじめふっておくと、浸透圧の関係でせっかくの肉汁が出てしまうので注意したい。塩は、にがりを含まない岩塩がおすすめだ。

薬味をプラス

赤身肉に限らず、肉は消化に時間がかかるといわれている。その点を補うためにも、消化酵素の働きを助ける薬味をプラスするとよい。ステーキをわさび醤油で食べる、ジンジャー風味の味付けにする、大根おろしと一緒に食べるなど、工夫して食べよう。

焼き過ぎに注意

赤身肉は、赤身の美しい色を楽しみながら食べるのがおすすめ。火を入れすぎると見た目的にあまり美味しそうに見えない。さらに硬くなってしまい、消化もしにくくなるのだ。なかなか難しい火入れだが、シンプルに食べるからこそ、細心の注意を払おう。

併せて食べたい食材は?

・玉ねぎ

玉ねぎのプロテアーゼという消化酵素が、赤身肉を柔らかくすると同時に、タンパク質の消化を助けてくれる(※12)(※13)。

・米

炭水化物が足りていないと、身体はその分のエネルギーを体内のタンパク質を燃やして作る。するとタンパク質が筋肉にならず、脂肪を燃やせないのだ(※14)。

・魚

魚に含まれているEPAは、血液をサラサラにする働きがある(※15)。

結論

赤身肉は、美味しいだけではなくダイエットや筋肉を付けたいという人に、とても適している食材だ。一口に赤身肉といっても、部位や品種、なんの動物かによって、それぞれの特徴やおすすめの調理法がある。赤身肉料理に挑戦したいという人は、今回の内容を参考にぜひ作ってみてほしい。
(参考文献)
※1 文部科学省「食品成分データベース」
https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=11_11018_7

※2 厚生労働省
https://www.ejim.ncgg.go.jp/pro/overseas/c03/02.html

※3 文部科学省「食品成分データベース」
https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=11_11006_7

※4 文部科学省「食品成分データベース」
https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=11_11010_7

※5 文部科学省「食品成分データベース」
https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=11_11029_7

※6 文部科学省「食品成分データベース」
https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=11_11021_7

※7 文部科学省「食品成分データベース」
https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=11_11025_7

※8 文部科学省「食品成分データベース」
https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=11_11028_7

※9 文部科学省「食品成分データベース」
https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=11_11134_7

※10 文部科学省「食品成分データベース」
https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=11_11140_7

※11 文部科学省「食品成分データベース」
https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=11_11151_7

※12 国立研究開発法人国立がん研究センター
https://www.ncc.go.jp/jp/ncce/CHEER/point/020/index.html

※13 社会福祉法人健成会
https://miyukinosato.or.jp/kenseikai/page580.html

※14 公益財団法人長寿科学振興財団
https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/tansuikabutsu.html

※15 公益財団法人長寿科学振興財団
https://www.tyojyu.or.jp/net/essay/nihonjinnochojushoku/sanma-kenkouhou.html
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  • 公開日:

    2018年9月20日

  • 更新日:

    2021年6月24日

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