1. 新玉ねぎとは?

新玉ねぎとは、3~4月にかけて目にすることが多い早生種の玉ねぎである。通常の玉ねぎは皮が茶色っぽいものが多いことからもわかるように、乾燥期間を経て販売されている。一方、黄玉ねぎや白玉ねぎの新玉ねぎは、こうした乾燥課程を経ずに市場に出る。そのため、見た目も味わいもみずみずしさを特徴としているのである。形は平べったいものが多く、辛味が少ないという特徴もある。
2. 新玉ねぎと玉ねぎの違いとは?

年中出回る普通の玉ねぎと、春先に目にする新玉ねぎ。この2つの玉ねぎの間には、どのような相違があるのだろうか。もちろん、外観や味わいに違いがあるのはおそらく皆が知っているところであるが、改めてその違いをまとめてみよう。
違い1.乾燥の有無
玉ねぎはよく日持ちするため、収穫して1ヶ月ほど乾燥させて出荷するが、新玉ねぎとは、黄玉ねぎや白玉ねぎを収穫後にすぐに出荷したものなのだ。玉ねぎには早生、中生、晩生の品種があり、成長期間や収穫する時期によって分けられている。新玉ねぎはこの中でも、早生の種類に入る。水分が多いのが特徴であるため、乾燥はせずにそのまま出荷しみずみずしさを堪能するのである。
違い2.主な産地と流通時期
玉ねぎは1年を通して食べられるが、新玉ねぎの出回る時期は4~5月。収穫後の出荷方法で使い方も味も変わるのである。一般的に、北海道産の玉ねぎは水分が少なく辛味が強いのも、新玉ねぎの早生の品種の栽培が少ないためである。新玉ねぎの栽培が盛んなのは、兵庫県、佐賀県、宮崎県、長崎県などが挙げられる。
違い3.味わいや食感
新玉ねぎは乾燥させていないため、みずみずしく柔らかな食感で辛みが少ない。肉質の柔らかさは、生食に向いているといえるだろう。通常の玉ねぎよりも甘みを感じることも多く、玉ねぎが苦手という子どもがいる家庭でも美味しく食べることができる可能性が高い。
3. 新玉ねぎの上手な切り方

旬の時期にしか楽しめない新玉ねぎ。もっともその美味を楽しむ方法として、スライスにして生食する方法がよく知られている。より美味しく見た目もキレイに新玉ねぎを切るためにはどのようにすればよいだろうか。その手法やコツを紹介する。
新玉ねぎの切り方・手順
それでは、新玉ねぎのスライス方法を見てみよう。より透明感のあるビジュアルのためには、スライサーを使用することをおすすめする。
- 新玉ねぎの外側の汚れた皮を除去する
- 玉ねぎを半分に切る
- スライス後にばらけないよう根の部分は残しておく
- スライサーでスライスする
新玉ねぎにはそれほど辛味はないものの、気になる場合には玉ねぎの縦線とは十字になる方向でスライスするとよいだろう。
4. 新玉ねぎの美味しい組み合わせ3選

春の到来を告げてくれる甘さが魅力的な新玉ねぎは、どのように食べる方法があるだろうか。スライスしてサラダとして食べるだけではなく、さまざまな食材との組み合わせで美味しさも膨らむ。そのいくつかのアイデアを紹介する。
食べ方1.新玉ねぎと春キャベツ
新玉ねぎと同じように、春のみずみずしさを内包している春キャベツを組み合わせてみてはどうだろう。いずれも生食でというのであればコールスローサラダにすれば、子どもでも食べやすい。あっさりとコンソメ風味のスープにすれば、新玉ねぎと春キャベツの甘さを堪能できるだろう。弁当のおかずにするのならば、ウィンナーとともに塩こしょうで炒めるのもよい。
食べ方2.新玉ねぎとハム
冷蔵庫に常備率が高いハムと新玉ねぎの組み合わせでも、美味しいおかずができる。たとえばマリネである。オリーブオイルと塩こしょう、そして酢をきかせたマリネならば箸休めとしても粋な一品となる。また、たっぷりの新玉ねぎとハムに好みのドレッシングをかけてサラダにしても食べやすい。ゴマなどもトッピングし中華風にするのも手である。
食べ方3.新玉ねぎとジャガイモ
玉ねぎとジャガイモの組み合わせは不動の人気を誇るが、新玉ねぎを使えばより美味しい。たとえば、ポテトサラダに新玉ねぎのスライスをトッピングすれば、食感の違いで美味しさも相乗効果となる。ベーコンやニンニクを活用して、ジャーマンポテトにすればビールもすすむ一皿となるだろう。とろけるチーズでボリューミーにすれば食べ盛りがいても心強い。
新玉ねぎの正しい保存方法
新玉ねぎは水分を多く含むので、湿気に弱い。湿気の多いところで保存すると傷んでしまうことがあるので、新玉ねぎは1週間以内に食べきることが理想的だ。常温で保存するのであれば、風通しのよい場所で密着を防ぐようにする。さらに湿気を取り除くために、皮ははがさずにおいたり、一つずつまるごと新聞紙やペーパータオルに包んで保存するとよいだろう。また、気温が高い夏場には、冷蔵庫や冷凍庫での保存がおすすめだ。冷凍する場合には、スライスして1食分ずつに分けておくと解凍後にそのまま使用できるというメリットがある。あるいは、きつね色にソテーして冷凍すると水分によって味が損なわれることが少ない。
この記事もcheck!
結論
新玉ねぎとは、1年のうち決まった期間だけ収穫できる早生のタイプを指す。通常の玉ねぎよりもみずみずしく、独特の甘みがあるのが特徴である。旬の時期だけ楽しめる新玉ねぎは、スライスしてサラダにしたり、ほかの食材と組み合わせて率先して食べたいものである。水分が多いという性格上、保存には重々気を配りたい。