1. シュウマイの基礎知識
シュウマイは、刻んだ肉にタマネギや調味料を混ぜた餡を皮で包み、蒸しあげた中国料理のこと。漢字で書くと焼売、または焼麦。中国では広く食べられており、地方ごとに特色のあるシュウマイが存在する。
蒸すのになぜ焼売?
シュウマイは、蒸して仕上げるもの。ただ、名前には焼くという字が入っている。かつて中国では、病害を受けてまっ黒になってしまった麦の穂は、伝染を防ぐために焼かれていた。その形に似ているところから焼麦となり、焼売に発展したらしい。この由来には諸説ある。
エビやアワビも!
日本では豚肉を使ったシュウマイがポピュラーだが、本場中国ではエビやアワビなど、魚介類を使ったシュウマイもある。豚肉のシュウマイの上に、エビが乗っているものが定番。食事としてはもちろん、軽食=点心として食べられることも多い。
2. シュウマイの栄養素
シュウマイのカロリーは、大きさによってもまちまち。冷凍の小さいサイズのものは、1個30kcal程度。大きなものでは90kcalになるものもある。家で作るものはその中間、1個50kcalが目安。
1人前の栄養素
1人前はおよそ300kcal。外食であれば60kcal程度のシュウマイ5つといったところだろうか。含まれる栄養素は、タンパク質が19.2g、脂質17g、炭水化物17.8g。これは作り方にもよるのであくまでも目安。塩分は1.0gほど含まれている。
炭水化物もあり
シュウマイは、皮が小麦粉なので、それだけでタンパク質と炭水化物を一緒に摂取することができる。ごはんを一緒に食べなければ、カロリー過多になることはあまりないが、ごはんを食べるとやや炭水化物が多くなるので注意したい。また、野菜は玉ねぎが少量入っているだけなので、ほかの献立で緑黄色野菜を中心に摂ることをおすすめする。
3. シュウマイと餃子
餃子とは
よく、比較されるのが餃子。餃子もシュウマイと同じく点心の1つ。中国では、お正月のご馳走として食べられることも多い。日本では餃子といえば、焼餃子が主流だが、発祥地の中国では焼いて食べることはほとんどなく、水餃子がポピュラー。なかの餡は、豚肉以外に地域によって羊肉が使われるところも。
日本のシュウマイ
日本でシュウマイが販売されたのは、1899年。横浜にある中華料理店であったといわれている。横浜はご存知の通り、日本最大の中華街がある地域。古くから、港町だったこともあり、海外からの人の出入りが多かった。元祖シュウマイを販売した店も中国広東省から渡ってきたシェフが開いた店だといわれている。好評を博したシュウマイは、横浜から日本各地に広がっていった。
シュウマイと餃子論争
シュウマイは、餃子と並べて論じられることも多い。餃子は戦後、満州から引き上げてきた人たちを中心に広がった食文化といわれているので、実はシュウマイの方が歴史的には古いことになる。ただ、現在では餃子の方が家庭料理としても、外食としても市民権を得ているのが現状。
結論
美味しいシュウマイは、実は手作りすることも可能。ひき肉ではなく、豚の肩ロースなどを包丁で刻むと肉感たっぷり、ボリューミーなシュウマイに仕上がる。また、玉ねぎのみじん切りに片栗粉をまぶし、水っぽくならないようにするとより美味しく仕上がる。ぜひ、自宅で蒸し立てを食べてみてほしい。餃子より、美味しいかも!?