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知ってたらマニア?珍しい調味料「シーユーダム (黒醤油)」とは?

知ってたらマニア?珍しい調味料「シーユーダム (黒醤油)」とは?

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:東京農業大学 醸造科学科 教授 前橋健二(まえはしけんじ)

2020年8月 7日

タイ料理の甘みや照りのあるおいしそうな色付けに使われている「シーユーダム」をご存知だろうか。別名「黒醤油」ともよばれ、醤油と名がつくがその味は……。原材料や味、どんな料理に使われているかなどについて解説しよう。

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1. シーユーダムとは

シーユーダムとは、多くのタイ料理に利用される黒い色をした醤油のこと。ダークソイソースともブラックソイソースともよばれる。「シーユー」とは醤油、「ダム」は黒を意味している。
主原料は大豆であり、ほかに砂糖や塩が使われているため、甘辛い風味が特徴だ。タイで醤油としてもよく使われる「シーユーカオ」に糖蜜を加えて甘みを出したものであり、「シーユーカオ」に比べ、ドロっとしたトロみと香ばしい黒みつに似た香りがあり、甘味が強い。少量入れるだけでコクが加わり照りのある濃い色付けができる。
タイでは塩味をつけるときにはシーユーカオを、甘みと濃い色をつけるためにはシーユーダムを使うなど、料理によってその配合を使い分ける。
シーユーダムには、甘口の「ワン」と薄甘口の「ケム」の2種類あり、それぞれ、「シーユーダム ワン」、「シーユーダム ケム」とよばれ区別される。ちなみに、レシピに「シーユーダム」としか表記がない場合は、ワンでもケムでも好みの方を使うようにしよう。
市販品は風味も色々のため、味見をしてみて甘さが足りないと感じるときは砂糖または黒蜜を足して調整するようにしよう。砂糖は、黒砂糖かヤシ砂糖を使うとタイ料理らしい味わいになる。

2. シーユーダムとシーユーカオ

ドロっとしたトロみと香ばしい黒みつに似た香りがあり、強い甘みを持つシーユーダムは、同じ大豆を主原料としている醤油のシーユーカオと共に使われることも多い。
シーユーカオは、大豆からつくられるタイの醤油で、塩味が強く、タイらしいさっぱりとした風味をもち、日本の薄口醤油に近い調味料だ
タイでは塩味をつけるときにはシーユーカオを、甘みと照りのある濃い色をつけるためにはシーユーダムを使いうが、バランスを見ながら併用されることが多い。
さらに、タイには、伝統的なものを除けば中国料理との境界線があいまいな料理も数多くあるのだが、中国風のタイ料理ではナンプラーやナンマンホイ(オイスターソース)などの複数の調味料を組み合せることで、タイらしさと中国料理を融合しているのだと考えられる。
好みによっては複数の調味料を組み合わせて使ったり、単独で使ったりと、人によっても用いる調味料は微妙に異なるのだ。
濃度や甘味、色に違いのあるシーユーカオ、シーユーダムの使用量を絶妙に調節することで、仕上がりの色と味を微妙にコントロールするのだという。さらに味付けの面ではシーズニングソースやナンプラーなども組み合わさり、繊細で絶妙なタイ料理ならではの個性的な味へと仕上げていく。

3. シーユーダムの使い方

タイ料理は、一部の伝統料理は別としても、中国料理の特色を色濃く持っていたり、タイ料理と中国料理の区別があいまいになっていたりする料理も数多くある。タイ料理は辛いイメージもあるが必ずしもそうではなく、甘い料理や、辛い中にも甘みの感じられる料理もある。
シーユーダムは、日本のたまり醤油とみりんを合わせたような調味料で、料理の甘味づけや、コクを増したい時に用いられる。
シーユーダムは本場タイでは主に炒め物や煮物のように過熱をする場合に利用されている。
日本でも馴染みのある料理では、「パッタイ(タイ風焼きビーフン)」や「ガパオライス」の味付けや、「カオマンガイ(鶏肉ごはん)」のつけだれに使われることが多い。
ほかにも、中華料理でいう豚の角煮である「カイパロー(豚の三枚肉と卵の煮込み)」や、「ゲンハーンレー(北タイカレー)」などの肉の煮込み料理には欠かせない。
「スワロンハイ(牛ステーキ)」や「ガイヤーン(タイ風焼き鳥)」といった肉料理の下味や、とろみを活かしてあんかけビーフンなどにも向いている。
「センヤイ」と呼ばれる、きしめん風の太麺を、シーユーダムなどの調味料で炒めたものを、タイでは「パットシーユ」とよぶ。「パット」は「炒める」、「シーユ」は「しょうゆ」という意味で、「しょうゆ炒め」という料理を表している。

結論

シーユーダムは醤油という名ではあるが甘みが強いため、イメージと違うその味に驚くことも多いようだ。本格的なタイ料理を味わうには揃えておきたい調味料の一つでもあり、日本でも手に入れることができるが、手軽に代用するなら、砂糖1:濃口醤油 2で近い味を再現できるようだ。

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