このサイトは、画面を 
縦にしてご覧ください。
料理の前に知っておきたい【ビーツ】の保存

料理の前に知っておきたい【ビーツ】の保存

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 南城智子(なんじょうさとこ)

鉛筆アイコン 2019年10月28日

初めて伝来したのは、江戸時代のこと。その鮮烈な赤い色から当時は「火焔菜(かえんさい)」といわれた「ビーツ」は、明治初年に再び導入されたにもかかわらず一般には普及しなかった。しかし、SNS映えすることも一因となり、近年にわかに脚光を集めている。入手後、美味しくいただくための保存法をチェックしよう。

  

1. 購入後:風通しのいい冷暗所へ

一見カブのような形をしたビーツだが、実はヒユ科アカザ亜科フダンソウ属。フダンソウ(不断草)とは、スイスチャードとも呼ばれる最近人気のカラフルな野菜で、葉と茎を食し、ホウレン草と同じように調理できるものだ。一方ビーツは、主に根を食す根菜。まだまだ日本では馴染みが薄いが、独特の土臭さの中にほのかな甘味が漂い、サラダ、ジュース、ボルシチ、デザートなどさまざまな料理に使用される。

ビーツは乾燥を嫌う性質があるので、購入後は、新聞紙などにくるんでから、風通しのいい場所か、冷蔵庫の野菜室へ。その際、葉っぱがついている場合は、大根やカブと同様に切り離してから保存しよう。その理由は、根から葉へ栄養が流出してしまい根の部分の劣化が早まるからだ。このような手順により、根の部分は1週間程度もつだろう。切り取った葉の部分は、できるだけ早く調理して食べてしまおう。

2. 下処理してからなら冷凍もOK

フレッシュな状態なら生で食せるビーツだが、しばらく食べない場合は、すぐに下処理しておこう。これによって甘さが増し、料理の応用範囲も保存期間も長くなるのでおすすめだ。

下処理の方法は2つ。1つは、茹でる方法だが、必ず根と茎を少し残して、皮ごと丸のまま茹でるのがルール。鍋に水と酢を少々入れ、沸騰したらビーツを投入し、30分程度、気長にコトコト弱火で煮ていこう。茹であがったら、茹で汁につけたまま冷ましてから皮をむく。ちなみにビーツをカットしてから茹でると、せっかくのアントシアニンをふくむ赤い色素が流れてしまうので避けよう。

もう1つの方法は、アルミホイルで包んでからオーブンでじっくりローストする方法。温度は180度ほどで時間は40分が目安。また、蒸してもいいだろう。

下処理したビーツは、ピクルスなどにすれば冷蔵庫で約1週間もつのでおすすめ。また、冷凍保存もOKだ。適当な大きさにカットし、保存袋に入れて冷凍庫へ入れておけば、3カ月くらいキープできる。解凍は調理の前日に冷蔵庫に移してゆっくりと。サラダやボルシチの調理にそのまま使え、美味しくいただける。

3. 干しビーツを手作り

丸ごと1個使い切れずに残った場合や、多めに入手できた場合には、干しビーツを作ってみよう。細切りや薄切りなどにして、ざるの上にペーパーを敷いてから並べて天日干しを。乾燥している冬場が最適で、水分が飛んで、しなしなしてくれば完成だ。また、オーブンで100度程度の低温で、20~30分ほどローストしてもいい。密封容器などに入れれば1カ月くらいもつ。

この干しビーツだが、サラダやスープなどさまざまな料理に使えるので何かと重宝する。乾燥によりぎゅっと凝縮された栄養と旨味を、余すところなく摂ることができる。

結論

その赤い色が示すように、食べる輸血ともいわれるビーツ。アントシアニン、葉酸をはじめミネラルがたっぷり含まれていて、どんどん日常の食卓に用いたい食材だ。鮮やかな赤色は食欲を誘う彩りにもなり、一挙にテーブルが華やぐはず。保存法をいち早く押さえて、ビーツ使いの達人を目指してみてはいかがだろうか。
インフォメーションマークアイコンオリひとを楽しむための注意事項はこちら
  • 公開日:

    2018年11月11日

  • 更新日:

    2019年10月28日

この記事をシェアする      
  • Facebook
  • Twitter
  • Hatebu
  • Facebook
  • Twitter
  • LINE
  • Hatebu

人気記事一覧

急上昇
週間

新着記事一覧新着記事一覧