話題のスーパーフード、アムラ知ってる？その食べ方や活用法

まずはアムラとはなんなのか、ということを学んでいこう。

アムラは、トウダイグサ科の木とそこになる緑色の実で、学名はPhyllanthus emblicaという。インドや台湾などの海抜1500メートルを超える山の斜面などに生息していて、インドの伝統的な医学であるアーユルヴェーダにおいては最も重要な木の実のひとつとして数えられている。

他のスーパーフードにもいえることだが、アムラは太古の昔より民間療法的に土着の民族によってとりいれられてきた食品である。科学も技術もないような時代から確かな効果を実感できたという点においては、やはりこれらのスーパーフードはただものではないのである。

食べ物の味は甘味、酸味、苦味、辛味、渋味、塩味の六つの味に分けられている。このうちアムラはなんと塩味を除いた五つの味を持っている特殊な食品だ。

特に酸味と渋味を強く感じるため、食べて特段に美味しいグルメフルーツとは言えないが、これだけ複雑な味をだせるということは、そのもととなっている成分の豊富さを示しているといえるだろう。

では続いて気になるアムラの栄養成分について見ていこう。アムラの栄養成分のうち、特に健康に対して効果があると考えられ、そしてその量が豊富なのはビタミンC、ペクチン、ポリフェノールの三種類だ。

アムラはレモンの10倍ものビタミンCを含有している。ビタミンCといえばレモンだが、そんなレモンをはるかにしのぐビタミンCを持つと言うのは驚きだ。さらに、ビタミンCは加熱に弱いのが特徴だが、アムラのビタミンCは過熱に比較的強いため、加工してもビタミンが壊れないという利点を持っている点にも注目したい。

ペクチンは食物繊維の一種で、整腸作用がある成分だ。整腸作用以外にも動脈硬化や心筋梗塞、糖尿病などの生活習慣病のリスクの軽減にも効果があるため、しっかりと摂取してきたい成分だ。

ポリフェノールといえばワインやブルーベリーに含まれていて、アンチエイジングなどに役立つとして話題になっている成分だ。健康のためにワインを飲む人も増えたが、アムラはワインの数十倍のポリフェノールを摂取できる。

このようにアムラの持つ成分は非常に健康に対して影響を持っている。特に、インドでは若返りの薬として利用されていた歴史があるように、アムラはアンチエイジングに期待できる果実のようだ。

アムラはどのよう食べるのが良いのだろうか？アムラは食用としてはもちろんだが、食用以外にも使用される事がある。いったいどのような活用法があるのか、例をみてみよう。

アムラの食用としての利用としては、実をジュースやピクルス、ジャムにして食べたり、サプリメントのような加工品として摂取したりするというのが一般的だ。

なかなか生のアムラを手に入れる機会はないだろうが、加熱に強いビタミンCを持つアムラはピクルスやジャムにするのに適しているので、ぜひ挑戦してみよう。

食用以外では、浸出液をヘアケアや肌ケアのために利用することが増えてきている。昔からアムラの液は髪や肌のケアに使用されていたというが、保湿作用や抜け毛予防などにも使えそうだ。

アムラはまだまだ一般的な食材ではなく流通量も限られている。どちらかという加工されたサプリメントやシャンプー剤などを手に入れる方が現実的だと言えるだろう。

より現地で使われている形に近いものを入手したいのであれば、インドの食材店やアーユルヴェーダ関連の商品を扱っている店舗で探してみるのが一番現実的だろう。

また、広島には世にも珍しいアムラの専門店「安無量庵」というお店があり、ここではアムラを美味しく加工したスイーツなどをたのしむことができる。お取り寄せも出来るので機会があれば試してみたい。

アムラはアサイーやチアシードほどブレイクしたスーパーフードではないため、まだまだ目にする機会は少ない。こちらから能動的に探しに行かないと出会う事も少ないだろうが、そこに秘められたパワーは他のスーパーフードにひけをとることは無いと言えるだろう。これを機に、ぜひアムラに注目してみてほしい。