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日本古来の野菜は何処へ?野菜の在来種・古来種・F1種をチェック

投稿者:
オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:
管理栄養士 藤江美輪子(ふじえみわこ)

2019年3月19日

普段から、気に留めず食べている野菜。そのルーツを考えたことはあるだろうか?野菜は植物なので、種から芽が出て成長するのだが、実はこの種、我々が知らぬ間にどんどんと変化しているようなのだ。今回はまず、在来種・古来種・F1種という3つの種の違いを解説しながら、現在の野菜の種事情についても触れていきたい。

1. 在来種・古来種よりも人気のF1種

野菜の栽培のスタートは、種である。種から芽が出て成長し、花や果実をつけ、枯れていく。最後に残った種が、また次の野菜になると想像するのが普通であろう。これが主に固定種と呼ばれるもので、在来種や古来種も、この1種である。これに対して、現在の野菜栽培のほとんどは、この想像したルートを辿っていない。より効率的に収穫するために生まれた、F1種が使われているのだ。

台頭するF1種

現在生産、販売されている多くの野菜には、在来種や古来種ではなく、F1種が使われている。ハイブリット種などと呼ばれることもある。生育が早く、形や大きさの揃った美しい野菜ができると、ニーズに合わせて急速に広まった。同じ形に揃う原理としては、生物の授業で習ったメンデルの第一法則〝優劣の法則〟がキーワードになっている。異なる親を掛け合わせると、第1世代には優性が現れるという原理を利用したものだ。生育が早くなる原理は、親同士の遺伝子に違いがあると、その特徴が顕著に現れる雑種強勢の力を上手に利用したものである。第2世代以降も種はつくが、出来にばらつきが生じるため、基本的に第1世代のみ活用されることから、F1種という名がついた。

F1種の栽培

F1種は前述の通り、異なる親を掛け合わせる必要がある。自家受粉しないよう、花粉が作られる前に雄しべを人為的に取り除く「除雄」という作業が行われる。これは、大量に野菜を作る農家にとっては重労働。そこで近年では、自家不和合性という技術や、雄性不稔という生殖機能を持たない雄しべを使用したF1種が増えている。

2. 在来種・古来種とは?

種の種類を大きく分けると、先に述べたF1種と固定種に分けられる。固定種には在来種、古来種など、いくつかの区分や呼び名があるが、どれも種を代々受け継いできたもののことである。自然に選抜、淘汰されて、安定してきた品種とも言える。その年に最もよくできたものの種を選ぶことを繰り返し、その土地の風土や気候に合わせて、自然に品種が改良されてきた。この種は今すぐにできるものではなく、歴史とともにあるので、とても貴重だとも言える。

在来種

在来種とは固定種のひとつで、特にその土地、その土地の風土に合わせて栽培されてきたものを指す言葉である。昭和30年代頃までは在来種が主流であったが、F1種の台頭によって、あまり見受けることがなくなってしまった。ただ近年、食を選ぶ人が増えてきたことにより、ナチュラルフードショップや通販などで販売されていることもある。在来種のみを扱うような農家もあるので、探してみてもよいだろう。

3. 在来種・古来種・F1種の良し悪し

F1種のメリットデメリット

F1種のメリットは、なんと言っても大量生産に向いているところだ。また発芽が揃い、病気に強い野菜を作ることができるので、安定した生産が可能になる。農家の高齢化が進むなか、この安定性はメリットになり得る。均一で一般ウケする味わいであるところも、市場のニーズに合っていると言える。デメリットは、種を毎年、種会社から買わなくてはならないというコスト面。また長年、F1野菜を食べてきたバックグラウンドがないため、在来種や古来種と比較した際の健康に対する効果や栄養素などについては、これから議論、解明がなされていくことになりそうだ。

在来種・古来種のメリットデメリット

在来種・古来種のメリットと言えば、古くから伝わる野菜本来の味わいが楽しめるところにある。また循環型の農業に適しているため、自然環境にも優しい。一般に出回っている野菜よりも味わいが濃いことも多く、F1野菜を食べ慣れた現代人にとっては、新たな発見にも繋がる。デメリットは、発芽や生育が揃わないため、安定した生産が難しい点だろう。

結論

在来種・古来種・F1種、各々にメリットデメリットがある。ただ、現在はF1種の台頭により、在来種・古来種が減少傾向にある。種は1度途絶えてしまったら、同じものを手にすることはほぼ不可能に近い。手軽に手に入るF1種の恩恵は、我々の暮らしを確実に豊かにしている。一方で、古くから愛されてきた在来種・古来種を守っていくことも忘れてはならない。

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