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超人気店でも実は使われている!?氷温熟成の仕組みを理解しよう

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 南城智子(なんじょうさとこ)

2019年5月 4日

氷温とは、冷蔵と冷凍の間にあると言われる温度である。冷蔵庫におけるパーシャルや微凍結は、氷温と近しい関係にある。凍るようで凍らない、その微妙な温度は、様々な技術に活かされている。そのひとつが氷温熟成であり、肉やコーヒー豆、パンや味噌など、多くの食品に活用されている技術である。氷温熟成の優れた点は、どんなところにあるのか?その仕組みを紐解いてみよう。

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1. 氷温熟成って何?

氷温とは

冷蔵庫の機能にもついていることがある「氷温」。チルドや冷凍などと混同されがちなので、ここできちんと覚えておきたい。氷温とは、0度以下から、モノが凍結し始めるまでの領域を指す言葉である。凍る直前と表現するとよいかもしれない。この氷温という表現が誕生したのは、今からおよそ50年前。山根昭美博士が、冷凍とも冷蔵とも異なり、0℃以下で食品が生きる温度を発見し、定義したと言われている。

氷温の利点

微生物は10度以下で動きが鈍くなり、マイナス15度を越えると、ほぼ繁殖が不可能になると言われている。この考えから、市販の冷蔵庫は冷蔵室が0〜10度、冷凍庫はマイナス18度に設定をされていることが多い。この点から見ると、氷温は、冷蔵と冷凍のちょうど中間と言えるだろう。微生物の活動は確実に抑制できる。

氷温熟成とは

この氷温を活用した技術は、多く存在する。生鮮食品に使われる氷温貯蔵や、おもに干物作りに活躍する氷温乾燥、氷温発酵などがある。氷温熟成も、そのひとつ。氷温下に置くことで、食品をよりよい味へと導く技術である。

2. 氷温熟成の仕組み

氷温で熟成すると、どんなことが起こるのか?氷温下に食品を入れると、食品自体の代謝が下がるため、細胞の動きが鈍くなると同時に、酸化の速度も遅くなる。結果として、鮮度が落ちないのである。また、我々のカラダに害を及ぼす食中毒菌の活動も制限されるため、衛生面でも安心度が高まる。

氷温熟成で美味しくなる!?

氷温のすごいところは、これだけではない。なんと、食品がさらに美味しくなるというのだ。日本には古くから、寒ざらしという技法がある。例えば野菜やそば、寒天、白玉粉、布などを、あえて乾燥した寒空の下にさらすのだ。このひと手間で、食材がより美味しくなるとされてきた。氷温熟成は、この効果と非常に似ている。食品を凍る寸前の状態に置くことで、ある一定のストレスがかかる。食品に自己防衛機能が働き、旨みを蓄えるのだそう。そのほか、食品のなじみがよくなる、まろやかになるといった効果もあるらしい。

3. 氷温熟成された商品

氷温熟成を行った肉や、肉を使った加工品は、スーパーやコンビニなどでも販売されていることがある。口にすると、脂の口どけがよくなる、肉質が柔らかくなる、臭みが抜けるなど、一定の効果が感じられるはず。外食する際も注意深く観察すると、さまざまなお店で取り扱いがある。高級店で用いられていることも多い。

コーヒー豆

氷温熟成を用いた商品のなかでも、よく知られるのがコーヒー豆だ。酸味が抑えられ、まろやかな味わいになると言う。これは、豆の細胞が均一になることが関係しているらしい。

自宅で氷温

氷温ルームを搭載している冷蔵庫や、似たような状態になるチルドルームのある冷蔵庫であれば、氷温保存は可能である。ただし、熟成となると話は別。冷蔵庫は開閉が多く、温度が安定しないので、販売されているような熟成状態にするのは、なかなか難しい。ただ、上手に使えば、鮮度を保つことは可能だろう。

結論

氷温は、冷凍と冷蔵の世界を繋ぐ、新たな領域である。発見から50年経っているが、近年になって、より注目度は高まっている。寒ざらしや寒仕込みなど、日本では古くから氷温に通ずる技術が用いられてきた。氷温熟成は、先人たちの知恵から誕生した技術とも言えるかもしれない。
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