1. 小さなかぼちゃの一種ズッキーニ

ズッキーニはその見た目がきゅうりに似ており、食べたときの食感はなすに似ているといわれる野菜である。きゅうりの仲間であると勘違いされることが多いが、じつはかぼちゃの仲間で、ぺポかぼちゃの一種なのである。かぼちゃとズッキーニが仲間であるということが見た目からはつながらない人もいるだろう。しかし、花を見ると納得できるほど似ているのである。
・未熟な時期に収穫して食べる
ズッキーニは開花後4~5日で収穫されるので、収穫したときの実は未成熟の状態のものが多い。収穫するベストタイミングの時の大きさは約20cmである。そのまま収穫せずに放置しておくと、1mほどまで成長するといわれているが、成長しすぎたものは味が落ちてしまい美味しくなくなるので、未成熟のときに収穫するのがよい。
・収穫したら早めに食べる
かぼちゃはカットせずにそのまま保存することで熟成し、美味しくなるという特徴がある。しかし、これはズッキーニには当てはまらない。ズッキーニは日持ちがしない野菜である。基本的にはすぐに食べきるのがベストだが、食べきれない場合には、乾燥しないように包み、冷えすぎないように野菜室で保存するのがよいだろう。ただし、美味しく食べるにはできるだけ2~3日中に食べることがおすすめである。
2. グリーンとイエローのズッキーニの違いは?

同じように感じるグリーンとイエローのズッキーニの違いを、いろいろな角度で探ってみた。
・見た目
大きさは同じくらいであり、表面がなめらかであることも共通している。違いは果皮の色がグリーンとイエローであるということである。カットしたときのカット面はともに淡い色合いをしており、果肉の固さにも大きな違いはない。ただし、どちらかというと、果皮に関してはイエローのほうが柔らかいという特徴がある。
・生で食べた時の味や食感
グリーンのほうは少し青臭さを感じることがあるが、イエローのほうは青臭さやクセがないので、生でも食べやすい。また、グリーンは食感がかぼちゃに似ているのに対して、イエローは中心部が柔らかくてふわふわした食感を楽しむことができる。
・炒めた場合の味や食感
油で炒めることで、グリーンは本来の味があらわれて、コクのある濃厚な味わいを感じることができる。一方で、イエローはもともと味が薄いので淡泊ですっきりとした味わいを楽しめる。食感を比較すると、グリーンはなすのようなとろりとしたした食感を楽しめるのに対し、イエローは中はとろりと柔らかく、外側はほどよい歯ごたえを感じることができる。
・茹でた場合の味や食感
両者の味や食感の違いはあまり出ない。ともに、果皮の色が薄くなるという傾向がある。
3. それぞれのおすすめの美味しい食べ方とは

イエローとグリーンのズッキーニの違いは、調理方法にもある。それぞれのおすすめの調理方法を紹介したい。
・グリーンは油調理がおすすめ!
ズッキーニは油と一緒に調理することで、カロテンという栄養素の吸収率がアップするといわれている。加えて、グリーンのズッキーニは油調理すると、なすのような食感とともに、コクが増す。そして、濃厚な味を楽しむことができるので、油を使用した調理をして食べることがおすすめである。
・イエローは生食がおすすめ!
青臭さがなく、グリーンと比較すると果皮が柔らかい。そのため、生で食べることで、甘みも感じることができるのでおすすめである。イエローズッキーニ自体には味はとくにないので、塩もみして和え物にしたり、ピクルスにしたり、サラダにしたり、生で楽しむのに最適である。
結論
最近、スーパーでもよく見かけるグリーンとイエローのズッキーニ。違いは見た目の色だけだと思われがちであるが、じつはその味わいにもそれぞれに特徴がある野菜である。ぜひとも、グリーンとイエローのズッキーニを上手に使い分けて、美味しいズッキーニを楽しんでみてはどうだろうか。