1. いぼなしきゅうりって何?

いぼなしきゅうりはその名の通り、きゅうりの特徴でもある「いぼ」がないきゅうりの総称。水切れがよく加工しやすいことから、業務用としても多く利用されているきゅうりだ。いぼなしきゅうりにも複数の品種があるが、今回はその中でも代表的な品種「フリーダム」の特徴を紹介する。
■フリーダムの特徴
・2001年に発売
フリーダムは2001年にサカタのタネから発売されたいぼなしきゅうりで、欧米の品種と日本の品種を掛け合わせて作られた。ちなみに、欧米の品種は日本の品種と比べて青臭さが少ないのが特徴だ。
・青臭さが少ない
フリーダムだけでなく、いぼなしきゅうりの多くは青臭さが少ない。きゅうりが苦手な人は、きゅうり特有の臭みが苦手なのではないだろうか。いぼなしきゅうりは一般的なきゅうりよりも甘みが強いので、きゅうりが苦手な人でも食べやすい。
・皮が薄く歯切れがいい
きゅうりの中には皮が硬く、少しむかないと食べにくいものもある。一方でフリーダムは皮が薄く、歯切れがいいのが特徴だ。外皮は深緑色をしていて、サイズは一般的なきゅうりとほぼ同じ。サクッと食べられるので、子どもでも手軽に食べられるだろう。
2. いぼなしきゅうりの産地と旬

代表的ないぼなしきゅうりのフリーダムを開発したサカタのタネで販売されているのは、基本的にタネや苗木のみだ。栽培して実ったものを販売しているわけではないので、どうしても食べたい人は育ててみるといいだろう。きゅうりは家庭菜園でも育てやすく、初心者にもおすすめだ。
■一部で栽培されている
きゅうりの主な産地である宮崎県や群馬県、埼玉県や山形県などの一部ではフリーダムが栽培されている。あまり市場には出回らないが、スーパーではなく八百屋さんなどにいくと置いてある場合もある。一般的なきゅうりより割高だが、食べてみる価値はあるだろう。
■いぼなしきゅうりの旬
いぼなしきゅうりの旬は、一般的なきゅうりと同じ6~9月。家庭菜園などで栽培している場合は、6月中旬頃から少しずつ収穫できるようになるだろう。
3. いぼなしきゅうりの食べ方

いぼなしきゅうりは青臭さが少ないので、生食に向いている。サラダや野菜スティックなどにして、いぼなしきゅうりの美味しさをダイレクトに味わってみてほしい。浅漬けやぬか漬けなどの漬物もおすすめだ。
■炒め物にも使える
きゅうりの意外な食べ方として、炒め物が挙げられる。中国では夏になると、きゅうりの炒め物が多く作られるそうだ。1口サイズに切ったきゅうりと豚肉などを炒め、中華だしなどで味を付ければ美味しく食べられる。いぼなしきゅうりは水切れがいいので、炒めても水っぽくならないのだ。
4. 新種のいぼなしきゅうり「ラリーノ」

これまで紹介してきたのはフリーダムという品種だが、新しく開発された品種に「ラリーノ」がある。基本的な特徴はフリーダムと同じだが、ラリーノは一般的なきゅうりの半分程度の大きさしかない。長さが10cm程度しかなく、太くて短いかわいらしい見た目が特徴だ。フリーダムと同じく青臭さが少ないので、生食に向いている。ラリーノもあまり市場には出回っておらず、タネや苗木が販売されている。フリーダムと一緒に育てて、味や見た目の違いを比べてみるのも面白いだろう。
結論
今回は、いぼなしきゅうりを紹介した。代表的な品種やフリーダムとラリーノだが、今後も新しい品種が開発される可能性もある。きゅうりは家庭菜園でも人気の野菜なので、いままで家庭菜園にチャレンジしたことがない人も、この機会にぜひ挑戦してみてほしい。きゅうりがだんだんと大きくなっていく姿に、感動を覚える人も多いだろう。