1. 信田煮は主菜にも副菜にもなる
油揚げと組み合わせる具材の種類によって、主菜にも副菜にもなる信田煮。信太煮を肉や魚のすり身などを使ってボリュームを出して主菜にした場合と、野菜中心の控えめな副菜にした場合、それぞれの献立を紹介しよう。
信田煮が主菜の献立
副菜は、信田煮に使う具材とかぶらない食材で作ろう。信田煮が温かく出汁のきいた煮物なので、サッと作れるサラダや酢の物がおすすめだ。酸味と冷たさが献立に加わると味のバランスも整う。また、信田煮を作る鍋で野菜やきのこを一緒に煮れば、簡単にもう一品できる(副菜2とする)。
■献立例1
主菜...鶏ひき肉と根菜の信田煮
副菜1...きゅうりとワカメの酢の物
副菜2...ほうれん草のおひたし
副菜1...きゅうりとワカメの酢の物
副菜2...ほうれん草のおひたし
■献立例2
主菜...卵とひじきの信田煮
副菜1...トマトと水菜と大根のサラダ
副菜2...小松菜と人参のおひたし
副菜1...トマトと水菜と大根のサラダ
副菜2...小松菜と人参のおひたし
信田煮が副菜の献立
副菜として信田煮を使う場合も、考え方は同様。主菜の具材や調味料は信田煮となるべくかぶらないようにすると、栄養・味ともにバランスのよい献立となる。信田煮は野菜やキノコ類を使って小さめに作り、主菜は簡単に作れてボリュームのあるおかずを選ぶと調理がスムーズだ(信田煮と一緒に野菜などを煮た副菜を加えてもよい)。
■献立例1
主菜...豚肉の冷しゃぶ(レタス・トマト添え)
副菜...えのき茸とほうれん草の信田煮
副菜...えのき茸とほうれん草の信田煮
■献立例2
主菜...サバの塩焼き(大根おろし添え)
副菜...さやいんげんと人参の信田煮
副菜...さやいんげんと人参の信田煮
2. 信田煮に合うスープとは
献立の基本は一汁三菜といわれるように、バランスのよい献立にするためには汁物が必要だ。信田煮を中心とした献立に合うスープを作ろう。
信田煮と同じ出汁を使おう
信田煮の下ごしらえで出汁をとるため、多めにとっておきスープにも使うのがおすすめだ。味付けする前の出汁を別の鍋に取り分けておけば、調味するだけで簡単にスープが作れる。みそを加えればみそ汁に、しょうゆを加えれば澄まし汁になる。
具材で献立を調整
信田煮やほかのおかずに足りない栄養があれば、スープの具材を工夫することで補うことができ、献立のバランスが整う。たんぱく質が足りなければ、スープに豆腐や卵を加えたり豚汁にしたりするとよい。野菜をたっぷり加えればビタミンも摂取できる。
3. 変わり種の信田煮で洋風・中華風の献立に
信田煮は一般的には和風の料理として知られているため、これまで和風の献立を紹介してきた。しかし、味付けや具材に決まりがあるわけではないため、洋風や中華風など変わり種の信田煮を作ることもできる。変わり種の信田煮で変化のある献立を考えてみよう。
ロールキャベツ風信田煮(洋風献立)
ハンバーグ種にキャベツのみじん切りを加え、油揚げで包んで煮ればロールキャベツ味の信田煮に。出汁にコンソメを使うことで洋風に仕上がる。信田煮を煮る前にコンソメスープを多めに作り、野菜などの具材を加えれば汁物として使える。副菜はトマトサラダなど簡単なものを。
オイスターソース味の信田煮(中華風献立)
春雨やしいたけ、たけのこ、豚肉などを中華風に味付けした信田煮。オイスターソースを加えることでコクが出る。煮汁には出汁を使わず薄味で煮詰めてしまうため、スープは粉末の鶏ガラなどで簡単に作るのがおすすめ。副菜には葉物や海藻のサラダを合わせよう。
結論
信田煮は、具材を好きに選べてアレンジがきく料理のため、献立のバリエーションは無限に広がる。和風に仕上げるのが基本だが、油揚げを使って煮ること以外に縛りがないため、変わり種を考えて作ってみるのも楽しい。油揚げを常備してさまざまな信田煮を作り、献立を工夫してみよう。