1. コーヒーとは

コーヒーの起源には諸説あり、エチオピアやイエメンで発見されたという話がある。古くは今のように豆を焙煎したり、お湯で淹れて飲む方法ではなく、豆そのものを食べていたとも言われている。その後、豆を煮出す方法が広まった。今のように漉す方法が見出されたのは、1700年代の後半。フランスで誕生したと言われている。多くの国に次々と持ち込まれ、進化を遂げたコーヒーは、今では生活に欠かせないものになった。
コーヒーの生態
コーヒーはコーヒーノキと呼ばれるアカネ科の木の種子を使って作られる飲み物である。コーヒーは白く美しい花を咲かせたのち、コーヒーチェリーと呼ばれる赤い実をつける。この表面と果肉を取り除いたものが、コーヒー豆だ。ただし、この状態では我々がいつも飲んでいるコーヒーを作ることはできない。
焙煎と粉砕
コーヒーの生豆は、選別されたのち、焙煎される。焙煎の加減によっても味わいはまるで異なる。例えば、エスプレッソのように濃く、苦いコーヒーは、深煎りと呼ばれる焙煎方法が用いられ、非常に細かく挽いて抽出するといった過程を経る必要がある。このようにコーヒー豆をいかに焙煎、粉砕し、どのような道具で淹れるかによって、コーヒーはまるで異なる味わいになるのだ。
2. 世界で人気の甘いコーヒー

トルココーヒー
特別な道具を使って淹れるトルココーヒーは、我々がよく知るコーヒーとは異なり、粉自体をお湯で沸かして飲むスタイル。いわゆる浸漬法で淹れるコーヒーである。具体的には極細挽きにしたコーヒーと砂糖、水を専用の小さな鍋・ジャズベに入れて沸騰させる。コーヒー豆から風味や味をとかし出すイメージだ。泡立った液体をデミタスカップという小さなカップに注ぎ、粉が沈殿したところでいただく。実際に飲める量は非常に少ないが、濃い味なので満足度が高い。
トルコ以外でもこのように作るコーヒーはトルココーヒーと呼ばれることがある。ちなみにブラジルにも、同じように淹れるコーヒーが存在するらしい。世界では意外にも甘いコーヒーはポピュラーなものなのだ。
トルコ以外でもこのように作るコーヒーはトルココーヒーと呼ばれることがある。ちなみにブラジルにも、同じように淹れるコーヒーが存在するらしい。世界では意外にも甘いコーヒーはポピュラーなものなのだ。
ベトナムコーヒー
ベトナムコーヒーも専用のフィルターが必要。コンデンスミルクを入れたグラスに乗せたフィルターに中挽きにしたコーヒーをいれて、お湯を注ぎ、抽出していく。甘いコンデンスミルクとよく混ぜて飲むのがベトナム流。
3. 世界の変わったコーヒー

エチオピアの塩コーヒー
エチオピアはコーヒー豆の産地としても非常に有名な地域。ただし、上質な豆は輸出されてしまうため、国内で飲まれているのはややランクの低いものが多いようだ。そんなエチオピアではコーヒーの味わいを引き立てるため、ひとつまみの塩をコーヒーに入れることがあるらしい。そのほかにも紅茶とミックスしたり、ハーブを浮かべたりさまざまなアレンジがされている。
フィンランドのチーズコーヒー
フィンランドはコーヒー文化が栄えた街。比較的、浅煎りで酸味の強いコーヒーが好まれることでも知られている。そんなフィンランドのある地域では、地元のチーズを角切りにしてコーヒーに入れる変わったドリンクがあるらしい。一体どんな味か?想像できないが、まろやかさが加わるのは、間違いなさそうだ。
結論
所変われば、コーヒー文化、コーヒーに対する意識も変わる。我々にとっては変わった飲み方でも現地ではポピュラーだったりするのだ。甘いコーヒーシリーズは比較的飲みやすいアレンジ。逆に塩やチーズを入れるものは、少し勇気がいるかもしれない。コーヒーの好みの味にも違いがあるので、各国のコーヒー事情を調べてみても面白いかもしれない。