1. 野菜としての島とうがらし
島とうがらしは、奄美地方や沖縄などの暑い地域で栽培され、とくに沖縄では琉球野菜として古くから食べられてきたナス科トウガラシ属の野菜。同じ属に分類される野菜には、ほかに鷹の爪、パプリカやピーマン、ハラペーニョなどがある。唐辛子はは年々種類が増え、現在もさらに新種が発見・品種改良されている。
島とうがらしは本来多年草の野菜だが、日本では一年草として栽培される。2~3cmとサイズはとても小さいが、辛みはとても強い。食べた瞬間にカッと辛みで熱くなるが、しつこくなくスッと引いていく、唐辛子にしてはさっぱりとした食味である。島とうがらしは辛みもいいが香りもよく、フルーティーで特徴的なさわやかさを持っている。この香りは、粉末にして調味料やアルコールと合わせても残るほど強い。
果実は緑から黄色、オレンジを経て赤へと熟していく様は、なかなかカラフルで観賞用としてもおもしろい。赤いものが一般的でよく熟しているが、未熟な青い実のうちに収穫したものも、こちらは野菜としての用途があり、また違った美味しさがある。
島とうがらしの栽培は意外と簡単。沖縄の住宅の片隅に、赤い細長い実を天に向かって爪を立てるように実る姿は、夏によく見られる風情である。真っ白い小さな花が咲き、旬は8~11月くらいまでだが、一株で100個以上の実がなり、何度も収穫が楽しめるのが特徴だ。
島とうがらしは一年で育ちきり、根が横に広がっていくため、風には弱い。大きなプランター育てられていることが多いのは、沖縄の台風の過酷さを物語っているといえるだろう。
島とうがらしは本来多年草の野菜だが、日本では一年草として栽培される。2~3cmとサイズはとても小さいが、辛みはとても強い。食べた瞬間にカッと辛みで熱くなるが、しつこくなくスッと引いていく、唐辛子にしてはさっぱりとした食味である。島とうがらしは辛みもいいが香りもよく、フルーティーで特徴的なさわやかさを持っている。この香りは、粉末にして調味料やアルコールと合わせても残るほど強い。
果実は緑から黄色、オレンジを経て赤へと熟していく様は、なかなかカラフルで観賞用としてもおもしろい。赤いものが一般的でよく熟しているが、未熟な青い実のうちに収穫したものも、こちらは野菜としての用途があり、また違った美味しさがある。
島とうがらしの栽培は意外と簡単。沖縄の住宅の片隅に、赤い細長い実を天に向かって爪を立てるように実る姿は、夏によく見られる風情である。真っ白い小さな花が咲き、旬は8~11月くらいまでだが、一株で100個以上の実がなり、何度も収穫が楽しめるのが特徴だ。
島とうがらしは一年で育ちきり、根が横に広がっていくため、風には弱い。大きなプランター育てられていることが多いのは、沖縄の台風の過酷さを物語っているといえるだろう。
2. 調味料の島とうがらし
ここで紹介する島とうがらしは、コーレーグース(またはコーレーグスー)とも呼ばれる調味料だ。高麗薬と漢字があてられているが、島とうがらしが沖縄に伝わったとき「高麗草」と呼ばれていたためや、泡盛に漬けるため古酒(グース)が由来であるなど、名前については諸説ある。
コーレーグースは、沖縄では簡単に市販品を手に入れることができるが、家庭でも簡単に作ることができる。作り方は非常にシンプルで、消毒した大きめの瓶に島唐辛子を泡盛に漬け込み、ひと月ほど置いておくだけである。泡盛を古酒(クースー)にする、塩や酢を少々入れるなど、好みに合わせてアレンジしてもよい。使用している間にとうがらし液が減ってきたら、また足しても大丈夫だ。
初めて使う場合は、少量から試してみることをおすすめする。2、3滴から始めてみて様子を見よう。ピリ辛と表現されることがあるが、慣れていない人が食べるとかなり辛く感じるので、食べるときは慎重に使おう。辛みに強い人でも、大さじ1杯ほどを目安に。あまり入れると、辛みで食事の味を壊しかねない。
また、乾燥させて粉末にしたタイプの島とうがらしもいろいろなタイプがあっておもしろい。粉末タイプの島とうがらしは、沖縄の飲食店、とくに沖縄そば屋には必ずあるといってもいい調味料だ。非常にポピュラーな品で、本州の一味唐辛子のような扱いである。さわやかな辛みが、暑い沖縄でも食欲を刺激してくれる。夏バテ防止にもよさそうだ。
コーレーグースは、沖縄では簡単に市販品を手に入れることができるが、家庭でも簡単に作ることができる。作り方は非常にシンプルで、消毒した大きめの瓶に島唐辛子を泡盛に漬け込み、ひと月ほど置いておくだけである。泡盛を古酒(クースー)にする、塩や酢を少々入れるなど、好みに合わせてアレンジしてもよい。使用している間にとうがらし液が減ってきたら、また足しても大丈夫だ。
初めて使う場合は、少量から試してみることをおすすめする。2、3滴から始めてみて様子を見よう。ピリ辛と表現されることがあるが、慣れていない人が食べるとかなり辛く感じるので、食べるときは慎重に使おう。辛みに強い人でも、大さじ1杯ほどを目安に。あまり入れると、辛みで食事の味を壊しかねない。
また、乾燥させて粉末にしたタイプの島とうがらしもいろいろなタイプがあっておもしろい。粉末タイプの島とうがらしは、沖縄の飲食店、とくに沖縄そば屋には必ずあるといってもいい調味料だ。非常にポピュラーな品で、本州の一味唐辛子のような扱いである。さわやかな辛みが、暑い沖縄でも食欲を刺激してくれる。夏バテ防止にもよさそうだ。
3. 理に適った調味料
島とうがらしは一般的な鷹の爪より、辛みが強いといわれる。その辛みのもとは、カプサイシンと呼ばれる辛み成分である。
カプサイシンは気体になりにくい性質があるため、粉末にしても加熱しても、辛さが減ることはない。乾燥させて、粉末調味料にするのに向いているといえる。また水には溶けだしにくく、酢と油、そしてアルコールには溶け出しやすいので、泡盛に漬け込んで、とうがらし液をつくるのは理に適った方法である。
カプサイシンは気体になりにくい性質があるため、粉末にしても加熱しても、辛さが減ることはない。乾燥させて、粉末調味料にするのに向いているといえる。また水には溶けだしにくく、酢と油、そしてアルコールには溶け出しやすいので、泡盛に漬け込んで、とうがらし液をつくるのは理に適った方法である。
4. 島野菜と島とうがらし
沖縄は日本の南端で亜熱帯の気候帯にあり、平均気温が高い。そのため独自の野菜や果物が存在している。この独自に根付いて食べられてきた野菜は、沖縄野菜または島野菜とも呼ばれ、沖縄の食文化を語るには欠かせない。沖縄県は28種類の野菜を沖縄野菜としている。紅イモやゴーヤなどの一般的に知られるようになった野菜から、名前を聞いてもどのようなものか想像もできないものもある。
島とうがらしはこれに含まれてはいないが、島野菜の味付けに欠かせない調味料として、飲食店や家庭の食卓に添えられている。
島とうがらしはこれに含まれてはいないが、島野菜の味付けに欠かせない調味料として、飲食店や家庭の食卓に添えられている。
・冬瓜のあんかけ
冬瓜は、沖縄ではシブイと呼ばれる。冬瓜を、ひき肉とそのほか島野菜であんかけ風にして楽しむ料理だ。冬瓜はワタをとって一口ほどの大きさに切って、柔らかく出汁で煮ておこう。玉ねぎとひき肉、島とうがらしを入れてざっと炒め、水溶き片栗粉でとろみをつけるだけだ。
・ゴーヤともずくのかき揚げ
有名な沖縄野菜であるゴーヤは、サラダやチャンプルーも美味しいが、油で揚げても美味しいのだ。また早摘みもずくも人気の沖縄野菜だ。沖縄のもずくは、太く食感がいいのが特徴である。もずくは塩抜きしたあと、適当な短さにカット。ゴーヤは半分に切り、種ごと5mm前後にスライス、あれば島にんじんも千切りにして、すべて合わせて小麦粉を加えて打ち粉をしておく。冷水と小麦粉でかき揚げの衣をつくり、上記の具材をあわせて油で揚げ、油が切れたら、好みで塩や粉末島とうがらしをつけていただこう。天つゆに、島とうがらし液を2、3滴たらしたものもおすすめだ。
スライスしたゴーヤを、かき揚げではなく竜田揚げのように、片栗粉で揚げて、塩と島とうがらしで味付けしたものも、スナック感覚で大変美味しい。苦味と辛みが大人の味だ。
スライスしたゴーヤを、かき揚げではなく竜田揚げのように、片栗粉で揚げて、塩と島とうがらしで味付けしたものも、スナック感覚で大変美味しい。苦味と辛みが大人の味だ。
結論
島とうがらしは辛みが強く、生のままでは食べにくいが、調味料にすると非常に使い勝手がいいものである。しかし、強いアルコールで作ることに加え強い辛みがあるので、どうしても大人向けの味になってしまう。大人だけでこっそり楽しもう。島とうがらしのほかにも、沖縄にはほかの地域にはない一味違う食材がたくさんあり、魅力的だ。好みに合う沖縄食材を求めに訪れてみてはどうだろうか。