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不思議なかぼちゃ【金糸うり】とは?茹で方や食べ方も紹介

不思議なかぼちゃ【金糸うり】とは?茹で方や食べ方も紹介

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 氏家晶子(うじいえあきこ)

鉛筆アイコン 2020年3月 4日

基本的に、麺類は小麦粉が主体なので炭水化物が多く、ダイエット中は敬遠しがちである。しかし、この金糸うりは、かぼちゃ麺である。正確には茹でると果肉がほぐれて麺のようになるかぼちゃだ。不思議なかぼちゃ、金糸うりについて紹介する。

  

1. 金糸うりとは

別名そうめんかぼちゃと呼ばれる金糸うり。名は体を表すという言葉の通り、かぼちゃなのに果肉がそうめんのように、金糸のようにほぐれるのだ。海外ではスパゲティ・スクワッシュとよばれる。スクワッシュとは食べられるかぼちゃのことを指し、ホワイトソースなどで、スパゲティーのようにして食べられている。日本でも、そうめんのようにめんつゆで食べたり、ポン酢で食べたり、麺類のようにすすりあげて食べることもできる、ユニークなかぼちゃだ。

ペポ種のかぼちゃ

かぼちゃは大きく3つに分けることができる。西洋かぼちゃ、日本かぼちゃ、ペポかぼちである。普段何気なく調理する機会の多い、西洋かぼちゃは「みやこ」「栗かぼちゃ」など、皮が濃緑から黒っぽい外皮をもち、ほくほくとした食感のかぼちゃだ。日本かぼちゃは、水分量が多くねっとりとした粘質な食感なものが多い。そしてその二種類以外のかぼちゃが、ペポかぼちゃに分類される。ハロウィンのときに見るおもちゃかぼちゃや食用種子かぼちゃなどだ。
ほくほくでもなく粘質でもない、不思議な特性を持つ金糸うりは、ペポかぼちゃに属する。ズッキーニなども同じ仲間だ。

能登野菜として

金糸うりは東北から中国地方まで、広く栽培され食べられてきたが、地元で消費されることが多く一般的な流通には乗らない。岡山県で栽培される金糸うりも有名だが、石川県の金糸うりは「能登の伝統野菜」に指定されている。石川県で栽培収穫される金糸うりは、外皮が他県のものより黄色っぽく、金色のようだといわれている。19世紀末に中国からやってきた当時は「覚糸うり」と呼ばれていたが、その形状から名前が変わっていき、金糸うり・そうめんかぼちゃ・なますうりと呼ばれ、各地に広がり栽培されてきた。

2. 金糸うりの茹でほぐし方

せっかく手に入れても、初めて食べるときはどうすればいいのか、不安な人もいるだろう。だが悩むまでもなく、単純である。加熱すればいいのだ。茹で方を紹介するが、電子レンジでも可能だ。
  • 皮つきのまま、幅3~~4cmに輪切りに切り、種とワタを取る
  • 沸騰したお湯に、切った金糸うりを入れる。実がひたひたになるまでのお湯で茹でるのだが、もし適当な量のお湯を入れられない鍋のサイズなら、落しぶたを使ったり、定期的に上下をひっくり返したり、とにかくまんべんなく火が通るようにできればいい。
  • かぼちゃの厚さにもよるが、10~20分茹でる。果肉に竹串を指してみて、柔らかく刺さったら、余計な熱がかぼちゃに入る前に、すぐにザルに移し冷水で冷やす。
  • 手で簡単につぶせるので、繊維をほぐすようにし、手で果肉をほぐしとっていく。
  • 流水で細かい汚れを洗い流す。
金糸うりの平均は2kg前後なので、一度に調理できなくても、種とワタを抜いてラップをして、冷暗所にしまっておいてもいい。また、輪切りにせず、縦に真っ二つに切って加熱しても大丈夫だ。

3. 金糸うりの美味しい食べ方

収穫は7~8月に行われる。通常のかぼちゃと同じく保存性に優れ、少し風乾などの時間を置いたほうが、繊維もほぐれやすくなり、美味しく食べられる。金糸うりのしゃきしゃきとした食感は夏の食欲のない時期にぴったりなので、夏に食べられることも多い。

半分に切って加熱

前述したように茹でて水にさらして、ほぐして、調理すると余計なものが洗い流せていいのだが、すっぱりと半分に切り、電子レンジや蒸し器、オーブンで加熱し、そのままフォークでほぐしながら食べるのもワイルドだ。簡単だが素材のよさがわかりやすいように、シンプルにポン酢で食べたり、出汁醤油で食べたりするのがいい。ポン酢なら、麺をかぼちゃから出して水で締めて、酢の物風にしても美味しく、黄色がきれいで常備野菜としても優秀だ。

あんかけ風

  • 加熱してほぐした金糸うりの水気をきり、片栗粉をまぶして油で揚げる。そのときに、一口大の塊にしておくと食べやすい。揚がったら油をきって皿に盛っておく。
  • シイタケ、にんじん、たけのこなど、好みの野菜を切り炒める。
  • 野菜に火が通ったら出汁を入れ加熱する。塩コショウ、醤油、みりんなどで味を調え、片栗粉を加えとろみをつける。
  • 3を1の金糸うりにかける。好みでネギをかけたり辛みなどを添える。中華麺のかわりに金糸うりをつかった、あんかけ焼きそば風の一品だ。

汁物にいれる

固めに加熱した金糸うりを、お吸い物や中華スープなどに沈めるだけだ。すこしヌードルっぽくなって、小腹が空いたときにちょうどいい。
そのほか、胡麻和えも美味しいし、炒めてもよし、甘くジャムのように煮てパイに包んで焼いてもいい。海外ではパスタソースで食べたり、炒め煮のように味付けしてメインディッシュの添え物にも使われたりする。使い方次第でどのようにも変身する、万能食材なのである。

結論

金糸うりは大きさが20~30cmにもなるため、一般家庭で食べきれるか不安になり購入をためらうこともあるだろう。しかし麺のようにして食べるだけでなく、サラダによし、酢のものによし、添え物にしてもよし碗に沈めてもよしの万能野菜である。工夫次第で無駄なく使いきることができるだろう。ぜひチャレンジしてみてほしい。
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  • 公開日:

    2019年10月21日

  • 更新日:

    2020年3月 4日

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