1. キーマンってどんな味?

キーマンは中国で古くから栽培されている紅茶。中国にある安徽省の祁門縣で作られていて、世界中で愛されているのだ。祁門縣で栽培されていることから「祁門(キーモン)」、キームンなどとも呼ばれている。紅茶の中でも上質とされる世界三大紅茶(銘茶)の1つにも登録されるほどクオリティーが高く、紅茶好きなら一度飲めば忘れられない味だろう。濃い色合いも特徴で、淹れたときの色が深い茶色をしている。蜜のような甘い香りの中に、花のような華やかな香りが感じられる紅茶だ。味はほんのりスモーキーだが飲みやすく、コクがあって柔らかい印象を与える。
品質によって段階分けされる
キーマンは茶葉の品質によって数段階の階級に分けられている。最もよいものは超特級、その下は特級・1級・2級・3級などというように分けられるのだ。超特級のキーマンは、かなり高価で一般にはあまり出回らない。ルーズベルト大統領やエリザベス女王なども愛する紅茶といわれている。なかなか飲めるものではないが、紅茶好きなら一度は飲んでみたいものの1つだろう。
2. キーマンの産地と旬

キーマンは安徽省祁門縣の高地で栽培されている。雨の多い気候で、霧が発生しやすい場所でもある。その気候が、キーマン独特の香りや旨みを引き出しているのだ。同じ場所で緑茶も栽培されていたが、キーマンの栽培が盛んになってからは緑茶よりも紅茶を多く栽培するようになった。8月が最も美味しい時期とされ、9月頃まで収穫が行われている。
キーマンの価格
キーマンは50gで1,000円程度のものから、3,000円以上するものまでさまざまな種類がある。階級によっても値段が異なるので、価格と階級を見比べて選んでみるとよいだろう。紅茶は好みによって美味しく感じるかどうかが大きく異なるので、まずは安価なものから試してみるのもおすすめだ。
3. キーマンはストレートがおすすめ

キーマンはやはりストレートで飲むのがおすすめ。キーマン本来の芳醇な香りや味わいをしっかりと感じられる飲み方だ。砂糖を加えて飲んでもよいが、何も入れないほうがダイレクトに美味しさを感じられるだろう。ストレートでもほんのりと甘みを感じられる。また、上質なキーマンは淹れたあとの残った茶葉にもよい香りがしっかりと残る。カップに注いだあと、ぜひポットに残った茶葉の香りも楽しんでみてほしい。
ミルクティーで飲めないわけではないが、せっかくの香りがミルクに消されてしまう可能性があるので注意が必要。どうしてもミルクティーを飲みたい気分なら、ほかの茶葉を選んだほうがよいだろう。
ミルクティーで飲めないわけではないが、せっかくの香りがミルクに消されてしまう可能性があるので注意が必要。どうしてもミルクティーを飲みたい気分なら、ほかの茶葉を選んだほうがよいだろう。
結論
今回は中国で栽培されている紅茶、キーマンについて紹介した。中国で紅茶を栽培していることにしっくりこなかった人にも、キーマンの魅力が伝わっただろうか。紅茶はかなり奥が深く、一言で語れるものではない。紅茶好きの人は、ぜひ世界中の紅茶を味わいながら好みのものを探してみてほしい。きっと自分好みの味が見つかるはずだ。どの紅茶を飲んだらよいか分からないという人は、まず世界三大紅茶から試してみるのがおすすめである。