1. 昔からヨーロッパで愛されているエルダーフラワー

その薬効性の高さから「庶民の薬箱」や「万能の薬箱」などと呼ばれることがあるエルダーフラワーとはどのようなハーブティーであるのか説明していく。
ヨーロッパ原産の落葉低木の白い花
世界最古のハーブともいわれているエルダーフラワーは、ヨーロッパが主な原産地である。しかし、現在ではヨーロッパをはじめとして西アジアや北アフリカなどでも栽培されている。スイカズラ科の針葉樹であり、イギリスをはじめとするヨーロッパでは庭先で育てる家庭も多く、厄除けや魔除けとしても重宝されている。エルダーフラワーは根や花、茎などさまざまな部分に薬効があるといわれているが、ハーブティーとして使用されるのはほとんどが初夏に咲く白い花の部分である。ただし、生の果実や種子、樹脂の部分には毒性があるといわれているので、避ける必要がある。
いろいろな使われ方をするエルダーフラワー
ヨーロッパでは昔から薬としても利用されているエルダーフラワーだが、一般的にはコーディアルとして使用されることが多い。コーディアルとはエルダーフラワーをはちみつや砂糖とともに漬け込んで作るシロップである。ハーブティーが苦手な場合には、これを薄めて飲むのもおすすめである。
2. フルーティーな香りが楽しめるエルダーフラワーの味わい

マスカットのような甘い香り
エルダーフラワーはハーブティーとして飲まれることも多いハーブである。マスカットやグレープフルーツのようなフルーティーな風味で女性にとくに好まれる。また、ほのかな甘みとさわやかさを感じることができ、クセがないので比較的万人にとって飲みやすいハーブティーである。フルーティーで甘い香りが特徴なので、シングルティーとしても飲みやすい。
リラックスしたいときに飲みたいハーブティー
エルダーフラワーは、甘い香りがする香り成分以外にも、リナロールやネロール酸化物などの59種類の香り成分が含まれていることが確認されている。この香り成分によるリラックス効果が期待できるため、ほっと落ち着きたいときや緊張や不安があるときなどに飲むことがおすすめである。同時に薬効性も高いので「風邪かな?」と気になる場合には、一度飲んでみて自分自身の様子を観察してみるのもよいだろう。また、質のよい睡眠を得たいときに、エルダーフラワーティーを就寝前に飲むのもおすすめである。エルダーフラワーの香りが神経を落ち着かせてくれて、睡眠へと導いてくれるだろう。
エルダーフラワーは芳醇な香りが特徴でもあるので、その香りを十分に堪能するためには、ハーブティーとして楽しむ以外にも、ポプリやバスハーブとして使用するという方法もあるので知っておくとよいだろう。
エルダーフラワーは芳醇な香りが特徴でもあるので、その香りを十分に堪能するためには、ハーブティーとして楽しむ以外にも、ポプリやバスハーブとして使用するという方法もあるので知っておくとよいだろう。
3. 美味しいエルダーフラワーティーの飲み方

美味しいエルダーフラワーティーの淹れ方
エルダーフラワーティーはカップ1杯分のお湯にエルダーフラワーをティースプーン1杯分入れて、約5分蒸らすだけで簡単に美味しく飲むことができる。フルーティーで芳醇な香りでほのかな甘みを感じられるので、シングルティーで飲んでも十分に美味しい。ただし、甘みが足りないと感じる場合には、はちみつなどを加えてから飲むのもおすすめだ。また、お湯で蒸らす際に、紅茶の茶葉を一緒にひとつまみ程度入れることで、また違った風味を味わうことができる。そのまま飲むのが苦手な人はぜひ、試してもらいたい。
ブレンドティーにしても美味しいエルダーフラワーティー
シングルティーで飲むのが物足りない、もしくは苦手と感じる人におすすめであるのが、ほかのハーブとブレンドして飲むことである。芳醇な甘さが特徴であるエルダーフラワーティーは、スッキリ爽快感を加えてくれるハーブと組み合わせることがおすすめだ。ブレンドするのにおすすめの代表的なハーブは、ペパーミントやリンデン、ヤロウなどである。もともとのフルーティーさを引き立ててくれるだけでなく、スーッとしたさわやかさも加えてくれるので、ぜひとも試してもらいたい。
結論
いろいろな活用方法があるエルダーフラワーだが、ハーブティーは一番手軽に生活に取り入れることができる方法である。エルダーフラワーティーを淹れるのはとても簡単である。ハーブ専門店やネット販売であれば、手軽に手に入れることができるハーブでもあるので、身体に不調を感じるときやリラックスしたいときに一度試してみてはどうだろうか。