1. 変化にとんだ地形が生み出すコロンビア産のコーヒー、多彩な味わい

起伏に富む土地が、コーヒーの味わいに大きな影響を与えるといわれるコロンビア。コロンビア産のコーヒーを愛するディレッタントは世界中に多い。コーヒー産地としてのコロンビアは、どんな特徴があるのだろうか。
コーヒーの栽培は18世紀から
言い伝えによれば、コロンビアでコーヒーの栽培が始まったのは1723年。戒律が厳しいことで有名なイエズス会の修道士たちによって、かの地にもたらされたといわれている。
1927年に、コロンビアコーヒーの品質を保ち、同時に生産者のよりよい労働条件を目指す「コロンビアコーヒー生産者連合会(FNC)」が設立されている。
1927年に、コロンビアコーヒーの品質を保ち、同時に生産者のよりよい労働条件を目指す「コロンビアコーヒー生産者連合会(FNC)」が設立されている。
3つの山脈の合間をぬうように存在するコーヒー農園
コロンビアは、アンデス山脈など内陸部を南北に連なる3つの山脈がある。コーヒーの栽培も、1,200~2,000mの高地で行われている。沿岸部は平地で熱帯雨林気候であるのに対し、山間部は冷涼かつ温暖な気候であるためコーヒー栽培には最適の地とされている。昼と夜の気温の差が大きく、適度な降雨量、火山性の土壌など、コーヒーの栽培には理想的な条件がそろっているのである。
コロンビアは南部、中部、北部の環境が異なるために、多彩な味わいのコーヒー豆が収穫できるというメリットもある。これらの豆を混ぜ合わせて、酸味や苦味、甘みのバランスが保たれるのである。
コロンビアは南部、中部、北部の環境が異なるために、多彩な味わいのコーヒー豆が収穫できるというメリットもある。これらの豆を混ぜ合わせて、酸味や苦味、甘みのバランスが保たれるのである。
2. アラビカ種の楽園と称されるコロンビア、コーヒー産地としては理想的!

現在、世界第3位のコーヒー生産量を誇るコロンビア。その複雑な地形は、コーヒーの栽培には理想的といわれている。その理由や具体的な生産量を見ていこう。
100%アラビカ種のコロンビアコーヒー
コロンビアのコーヒーの年間生産量は、87万tである。ブラジル、ベトナムに次いで世界第3位の量となる。コロンビアで生産されている豆は、100%アラビカ種である。品種は、ブルボン、ティピカ、カツーラ、マラゴジーベなどなど。コロンビアをはじめとする中南米のコーヒー栽培は、外貨を得るための貴重な資源であったため、栽培量が多くても国内での消費が高くないという傾向にあった。しかし、コロンビアコーヒー生産者連合会の働きかけをきっかけに、コロンビア国内での消費が増えた。現在では、コロンビア人は1日平均3杯ほどのコーヒーを飲むという。
年に2回の収穫も可能な土地も
コロンビアのコーヒーは、特定の気候条件でしか栽培できない高品質な豆として世界中で愛されている。コロンビアの高地では、8~24℃と朝と夜の寒暖の差が大きい。気温差があることにより糖分が生成されるため、コーヒー栽培の大きなメリットとなっている。
山岳地地帯はアラビカ種の楽園と呼んでも差し支えないだろう。微気候によって、コーヒーの香りがフルーティーになるのである。また、花やナッツ類、チョコレートのようなアロマを醸し出すコーヒーも存在する。
また、降雨量が安定している地域では、年に2回のコーヒー豆の収穫も可能だ。
山岳地地帯はアラビカ種の楽園と呼んでも差し支えないだろう。微気候によって、コーヒーの香りがフルーティーになるのである。また、花やナッツ類、チョコレートのようなアロマを醸し出すコーヒーも存在する。
また、降雨量が安定している地域では、年に2回のコーヒー豆の収穫も可能だ。
コロンビア産のコーヒーはサイズでグレーディング
各国で異なるグレーディング方法。コロンビアの場合は、まずは「スクリーンサイズ」と呼ばれる豆のサイズにより、7つの等級にわけられる。その後、コロンビアコーヒーの品質管理を行うAlmacafé(アルマカフェ)の検査に合格したものだけが国外に輸出される。輸出できないと判別されたコーヒー豆は、コロンビア国内で消費される。
3. コクで勝負!のコロンビア産コーヒー

力強く男性的と評されることが多いコロンビアのコーヒー。豊かなコクがなによりの特徴となっている。酸味もほどよく、柔らかな甘さもあり、ブラジルやグアテマラ産のコーヒーと並んでバランスがよいことでも知られている。多彩な地形とコーヒー豆が生み出す上品な味わいなのである。
コロンビア産のコーヒーのまろやかな風味は、午後の一服に最適である。仕事の合間の気分転換に、または日曜の午後の倦怠感にメリハリをつけるために、コロンビア産のコーヒーはベストな1杯といえる。
コロンビア産のコーヒーのまろやかな風味は、午後の一服に最適である。仕事の合間の気分転換に、または日曜の午後の倦怠感にメリハリをつけるために、コロンビア産のコーヒーはベストな1杯といえる。
結論
南部、中部、北部と味わいが異なるコーヒーを生み出すコロンビア。わずかな気候の変化によって、その土地ならではの味が生まれるという特徴がある。コロンビア産のコーヒーは力強いコクがあり、甘みや酸味もバランスが取れている。生産量だけではなく、質も高いコロンビア産のコーヒーにあらためて注目してみてはいかがだろうか。