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【世界の年越し】モンゴルの年越しフード「ボーズ」とは?

【世界の年越し】モンゴルの年越しフード「ボーズ」とは?

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

鉛筆アイコン 2019年12月31日

日本では大晦日に年越しそば、正月にはおせち料理を食べて新年を迎える習慣があるように、世界各地にはその土地ならではの年越しフードがある。では、モンゴルのお正月に食べられるボーズという料理をご存知だろうか。今回は、ボーズの特徴やモンゴル料理などについてご紹介しよう。

  

1. ボーズとは

ボーズとは、羊・馬・ラクダ・やぎなどの肉や野菜を刻んだものを、小麦粉を練って作った皮に包んで蒸した料理のことだ。「蒸し饅頭」や「モンゴル風シュウマイ」と呼ばれることもある。

ボーズの味付けは「塩のみ」であり、とてもシンプルだ。箸やフォーク・ナイフなどは使わずに、ジューシーに溢れ出す肉汁をすすりながら食べるのが正式な食べ方とされている。

このボーズは、おめでたい席や「ツァガーンサル」と呼ばれる旧正月のお祝いには欠かせない料理である。ツァガーンサルはモンゴルでは一年のなかで最大の行事である。この行事の前になると家族全員が集まって千個単位でボーズを作る家庭も多い。

この時期の外気はマイナス20度以下になる。そこで冷たい外気を利用してボーズを凍結し、旧正月に解凍して食べられている。自然の気候を上手く利用した知恵である。モンゴルではお客が来ると、客をお茶と食事でもてなす習慣がある。そのためツァガーンサルの期間中の来客には、ボーズとお茶が振舞われる。

2. ボーズの作り方

では、ボーズの材料と作り方についてご紹介しよう。

<材料(10個分)>
  • 小麦粉80g
  • 水40g
  • 牛肉または羊肉 70g
  • 玉ねぎ 1/3個
  • にんにくみじん切り 小さじ1弱
  • 岩塩 ひとつまみ
  • コショウ 少々
<作り方>
(1) 小麦粉に少しずつ水を加えながら混ぜ、粉っぽさが無くなるまで混ぜる。
(2) 耳たぶくらいの柔らかさになったら、ボウルに入れてラップをかけて30分~1時間程度休ませる。
(3) (2)の間にタネを作る。玉ねぎはみじん切りにして、肉・玉ねぎ・にんにく・塩・コショウをボウルに入れてよく混ぜる。
(4) 打ち粉をした台の上に(2)の生地を置き、直径2.5cm位の大きさの棒状に伸ばす。
(5) (4)を幅2㎝に切った後丸めて、餃子の皮よりも少し大きめに伸ばす。
(6) (5)の皮の中央に(3)のタネを入れて、好みの形に包む。
(7) 蒸気の上がった蒸し器の中に(6)を並べて、15~20分加熱する。

3. モンゴル料理とは

モンゴルの食事は、主に肉と乳製品が中心だが、米や麺類などの炭水化物も食べられている。モンゴルで肉と言えば主に牛や羊が多く、乳製品は牛、羊、馬、山羊、ラクダなど種類が多い。正月や祝いの席には、ボーズの他に「オーツ」と呼ばれる羊の腰部を蒸した肉を食べる習慣がある。ハレの日には欠かせない料理のひとつで、正月にはこの肉を積みあげ、期間中飾りながら食べる。

飲み物では、「馬乳酒(アイラグ)」と呼ばれるお酒や「スーテーツァイ」というお茶などがある。馬乳酒は文字通り馬の乳を発酵して作る酒で、アルコール分は3%程度だ。モンゴルでは酒として扱われていないため、大人だけでなく子どもも普通に飲んでいる。見た目はミルクのようであるが、実際には生臭くて酸味が強い。スーテーツァイは、少量の茶葉を牛乳で煮出して薄い塩味を付けたもので、スープのような風味である。

モンゴル料理の味付けは、基本的には岩塩など塩のみであることが多い。そのため、素材そのものの味をシンプルに味わうことができる。昔は「夏は乳製品中心、冬は肉中心」という季節に合わせた食事を取るのが一般的だったが、現在はスーパーなどで年中さまざまな食材を購入することができる。

また、醤油やケチャップなどの輸入食材なども比較的手に入りやすくなり、モンゴルで暮らす人々の中には海外の調味料をかけて食べる人も多い。モンゴルの首都であるウランバートルでは、ロシア料理・韓国料理・イタリア料理(ピザ屋)なども多く出店している。

結論

世界各地にはさまざまな年越しフードや食文化があり、非常に奥深いものだ。今回ご紹介したモンゴルのボーズ、機会があればぜひ作ってみてはいかがだろうか。
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  • 更新日:

    2019年12月31日

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