1. 女王陛下の哀しみを癒したケーキ

英国といえばアフタヌーンティー。紅茶のお供となるスコーンやショートブレッドはご存じだと思うが、「ヴィクトリアサンドイッチ」も忘れてはならない存在だ。その名の由来は、もちろんヴィクトリア女王(1819~1901年)にちなむものだが、発祥の地は英国南部の「ワイト島」。
42歳で最愛の夫・アルバート侯を亡くした女王は喪に服し、この島にある王室の別邸オズボーンハウスに引きこもってしまったとか。哀しみにくれ喪服をまとい続ける女王を励まそうと開かれたティーパーティーで供されたのが、このヴィクトリアサンドイッチだったのだ。以来、女王の心を癒したこのケーキは世紀を超えてイギリス国民に愛され続けている。
42歳で最愛の夫・アルバート侯を亡くした女王は喪に服し、この島にある王室の別邸オズボーンハウスに引きこもってしまったとか。哀しみにくれ喪服をまとい続ける女王を励まそうと開かれたティーパーティーで供されたのが、このヴィクトリアサンドイッチだったのだ。以来、女王の心を癒したこのケーキは世紀を超えてイギリス国民に愛され続けている。
2. シンプルゆえに飽きない美味しさ

女王の名を戴いているヴィクトリアサンドイッチだが、見た目も作り方も飾り気がなく非常にシンプル。卵とバターと砂糖と小麦粉をすべて同量ずつ順番に入れ、混ぜた生地を2枚焼き、甘酸っぱいラズベリージャムをサンドすればできあがりだ。
日本のショートケーキのスポンジのふわふわした感じとは異なり、質実剛健で味わい深いスポンジが最大の魅力。間に挟んだジャムの酸味と、バターの風味が香る生地とのコンビネーションが、ひときわリッチな味わいを醸し出す。ミルクを注いだ濃い紅茶との相性も抜群で、素朴ながらも心豊かな時間を美味しく演出してくれる英国らしいスイーツだ。
日本のショートケーキのスポンジのふわふわした感じとは異なり、質実剛健で味わい深いスポンジが最大の魅力。間に挟んだジャムの酸味と、バターの風味が香る生地とのコンビネーションが、ひときわリッチな味わいを醸し出す。ミルクを注いだ濃い紅茶との相性も抜群で、素朴ながらも心豊かな時間を美味しく演出してくれる英国らしいスイーツだ。
結論
伝統と歴史とシンプルな暮らしを大切にするイギリス。この国でずっと愛され続けるヴィクトリアサンドイッチは、家に常備している食材だけで手軽に作れる身近な存在。未経験ならぜひ1度、紅茶をたっぷりいれて、このケーキをじっくり味わってみてほしい。