1. キーワードは「たくあん」。「遠州焼き」とは

「遠州焼き」を簡単に言ってしまえば、「お好み焼きの一種」である。しかし通常のお好み焼きとはひとあじ違う。最大の特徴は、通常のお好み焼きの生地に、たくあんのみじん切りを入れるところ。
「遠州焼き」は、生地に黄色いたくあん、赤い紅しょうが、緑色のネギが入るという色とりどりの具材を入れるお好み焼きだ。しかし通常のお好み焼きで入ることが多いキャベツを入れないこともある。これは戦後の物資が不足していた時代に、手軽に入手できるたくあんを入れたことから誕生したと言われている。
もともとは昭和初期に各地で「一銭焼き」と呼ばれる、生地にネギを入れて焼いたものをソースで食べる料理があり、ここにたくあんが加わって、「遠州焼き」となった。浜松の北にある三方原はダイコンの生産地で、浜松周辺のいわゆる遠州地方独特のからっ風によって天日干しされ、たくあんを作っていた。この地方では「遠州焼き」を「お好み焼き」と呼ぶのが一般的で、駄菓子屋メニューとしても根付いているソウルフードなのである。
生地はあまり厚くならない。直径35cmほどに薄く焼いた生地を三つ折りにして、それを端から食べやすい大きさに切って食べる。上面にはかつお節がたっぷりかかり、香ばしさとたくあんの食感を楽しめる料理になっている。
「遠州焼き」は、生地に黄色いたくあん、赤い紅しょうが、緑色のネギが入るという色とりどりの具材を入れるお好み焼きだ。しかし通常のお好み焼きで入ることが多いキャベツを入れないこともある。これは戦後の物資が不足していた時代に、手軽に入手できるたくあんを入れたことから誕生したと言われている。
もともとは昭和初期に各地で「一銭焼き」と呼ばれる、生地にネギを入れて焼いたものをソースで食べる料理があり、ここにたくあんが加わって、「遠州焼き」となった。浜松の北にある三方原はダイコンの生産地で、浜松周辺のいわゆる遠州地方独特のからっ風によって天日干しされ、たくあんを作っていた。この地方では「遠州焼き」を「お好み焼き」と呼ぶのが一般的で、駄菓子屋メニューとしても根付いているソウルフードなのである。
生地はあまり厚くならない。直径35cmほどに薄く焼いた生地を三つ折りにして、それを端から食べやすい大きさに切って食べる。上面にはかつお節がたっぷりかかり、香ばしさとたくあんの食感を楽しめる料理になっている。
2. 「遠州焼き」の作り方とポイント

「遠州焼き」にはいくつか特徴がある。
・たくあんが入った生地であること
・生地が薄く、二つ折りや三つ折りにする
・ドロッとしたソースだと薄い生地との相性が悪いため、ウスターソースやしょう油で食べられている
・味は「あっさりめ」
・焼き上がりまでが短時間
では、作り方を見ていこう。
・たくあんが入った生地であること
・生地が薄く、二つ折りや三つ折りにする
・ドロッとしたソースだと薄い生地との相性が悪いため、ウスターソースやしょう油で食べられている
・味は「あっさりめ」
・焼き上がりまでが短時間
では、作り方を見ていこう。
(材料)
・たくあん(黄色いもの)
・紅しょうが
・ネギ
・(キャベツ、豚バラ肉、天かすなど、お好みの具材を足してもOK)
・お好み焼き粉
・卵
・水
・サラダオイル
・ウスターソース
・かつお節、青のり
※市販のお好み焼き粉を使用して手軽に作る。生地をのばす水分量はお好み焼き粉の表示に合わせる。
※トッピングには粉かつおが使われることも多い。
・紅しょうが
・ネギ
・(キャベツ、豚バラ肉、天かすなど、お好みの具材を足してもOK)
・お好み焼き粉
・卵
・水
・サラダオイル
・ウスターソース
・かつお節、青のり
※市販のお好み焼き粉を使用して手軽に作る。生地をのばす水分量はお好み焼き粉の表示に合わせる。
※トッピングには粉かつおが使われることも多い。
(作り方)
1. 具材を細かく切る。生地を薄く焼いて、二つ折りまたは三つ折りにするのが基本であるため、具材が大きいとうまくたためない。
ここでどの具材も細かく切っておくことが大切。
2. お好み焼き粉は卵、水でのばし、しばらく寝かせておく。
3. なじんだ生地に細かく切った具材を混ぜ込む。
4. よく熱した鉄板やホットプレートにサラダオイルを敷き、生地を薄く広げながら焼いていく。
5. 途中ひっくり返し両面を焼いたらソースを塗って三つ折り(または二つ折り)にして、さらに上面にソースを塗る。かつお節や青のりをトッピングして、完成。
ここでどの具材も細かく切っておくことが大切。
2. お好み焼き粉は卵、水でのばし、しばらく寝かせておく。
3. なじんだ生地に細かく切った具材を混ぜ込む。
4. よく熱した鉄板やホットプレートにサラダオイルを敷き、生地を薄く広げながら焼いていく。
5. 途中ひっくり返し両面を焼いたらソースを塗って三つ折り(または二つ折り)にして、さらに上面にソースを塗る。かつお節や青のりをトッピングして、完成。
3. 全国の「お好み焼き」リスト

庶民の味方、「お好み焼き」。有名な大阪や広島だけでなく、
「遠州焼き」のように各地で発展を遂げている。特徴的なものを紹介する。
「遠州焼き」のように各地で発展を遂げている。特徴的なものを紹介する。
・横手焼き(秋田県横手市)
広島風お好み焼きの変化形。ストレートの焼きそば麺を使っている。具材にはキャベツや豚のひき肉が使われるが、ひき肉の代わりにホルモンを入れることもある。目玉焼きと福神漬けが添えられる。
・昆布玉(富山県富山市)
具に昆布を加えるのが特徴。昆布の消費量が多い富山ならではのアレンジ。そのほかにはキャベツと卵くらいにして具材を入れない、シンプルなお好み焼き。
・しぐれ焼き(静岡県富士宮市)
「遠州焼き」という独特なお好み焼きを持っていながら、実は静岡にはもう一つ有名なお好み焼きがある。それが「しぐれ焼き」。
特徴は太くてこしのある富士宮焼きそば、ラードの搾りかすと、背脂からラードを搾った残りを入れること。焼くときには生地の隣に焼きそばの麺を広げて蒸し焼きにし、ソースで軽く味付けしたものを生地の上にたっぷりの千切りキャベツと共にのせる。
特徴は太くてこしのある富士宮焼きそば、ラードの搾りかすと、背脂からラードを搾った残りを入れること。焼くときには生地の隣に焼きそばの麺を広げて蒸し焼きにし、ソースで軽く味付けしたものを生地の上にたっぷりの千切りキャベツと共にのせる。
・ちょぼ焼き(熊本県熊本市)
このお好み焼きにも、たくあんが入る。魚粉・たくあん・あげかすの入ったお好み焼き。熊本の甘口のたくあんを使うのが特徴。
・ヒラヤーチー(沖縄県読谷村)
水溶き小麦粉を生地にして天板に流し、ニラやツナを載せて焼いたもの。「平焼き」という意味の方言が料理名となっている。簡単に作れるため、台風などで外出できないときの家庭料理としてもよく作られ、食事として食べるほか、酒の肴として楽しむこともある。
結論
物資がないときに工夫して作った「遠州焼き」だが、具材の色もあざやかで、たくあんが独特な味わいと食感をプラスし、代替品としてではなく立派な郷土食として根付いている点は素晴らしい。たくあんであれば簡単に手に入るので、いつものお好み焼きのアレンジとして、「遠州焼き」を作ってみてはどうだろう。