1. ファストカジュアルフードとは

ファストカジュアルフード は、ファストフードとファミレスの中間と評される食文化。価格面では確かに当てはまるが、アメリカで売上を伸ばしているファストカジュアルフード店は、必ずしもファストフードとファミレスの中間とは言えない。
アメリカのファストカジュアルフード
ファストカジュアルフードという食文化が生まれたのは、アメリカである。人気があるのは、ファストフードの形式でありながら、料理にはこだわるというハイブリットな業態。ファストフード全盛期を超えた頃のアメリカでは、肥満がひとつの社会問題となっていた。そこで登場したのが、ファストフードより少し高くても、安心して食べられるヘルシーなものだったのだ。時代の流れとともに生まれ、進化してきた食文化であるといえよう。
オーガニック流行の追い風
近年、遺伝子組み換え食品への配慮やオーガニック食品への注目度が後押しとなり、ファストカジュアルフードは、瞬く間に全米に広がった。現在では、多くのファストカジュアルフード店が存在する。
2. ファストカジュアルフードの特徴

作り置きせず、できたてを提供
ファストカジュアルフードでは、オープンキッチンが主流だ。調理場を見せることで、消費者に安心感を与えるといった意味合いがあるからだろう。さらに、あらかじめ作り置きをせずに、目の前で作られることが多い。できたてが食べられるということも大きな特徴といえそうだ。
こだわりのメニュー
さらにファストカジュルフードの特徴と言えるのが、食へのこだわりである。厳選された素材を使用することで、新たな価値を生み出しているのだ。また、コアな料理が提供されることでも知られている。ファミレスのようなオールラウンダーではなく、各国料理やサラダ、ラップなど、限定されたメニューが揃う。加えて、ソースやトッピングなど、自身の好みでカスタマイズできるところも、このファストカジュアルフードのよさである。
おしゃれな店内
ファストカジュアルフード店は、おしゃれなカフェを思わせるようなところが多く、居心地がよいのも魅力だ。食事のメニューだけでなく、その空間自体にこだわることで、顧客の満足感もさらに上がる。
3. ファストカジュアルフードと日本

サラダブーム再来
チョップドサラダが流行した昨年。コンビニにも数多くのサラダが並ぶことからもわかるように、日本ではサラダがサイドブームになっている。これもファストカジュアルフードの一種だろう。糖質オフのトレンド、新型のデリバリー業態の進出と相まって、まだまだ広がりを見せる様相だ。
既存店舗のファストカジュアル化
こうした時代の流れをくみ取ることに長けているファストフード店では、ファストカジュアルフードへとシフトする傾向もみられる。また、ある一定のメニューにおいてファストカジュアル化するといったケースも出てきている。
大人向けがキーワード
ファストカジュアルフードは、ファストフードよりも値段が高い。このことからも、ターゲットは若者というよりも大人世代であることは明白だ。もっと言えば、オーガニックや安心という、トレンドのキーワードに敏感な層に向けた業態なのである。そういった人たちの関心をいかにピックアップするかが、今後の展開の鍵となりそうだ。
結論
ファストカジュアルフードは、オリひと世代にとってもありがたい存在。美味しくて安全なのであれば、言うことはない。街に出て、お気に入りのファストカジュアルフード店を探してみるのもいいかもしれない。