1. 高菜チャーハンのルーツは、高菜の生産地の居酒屋文化?
高菜チャーハンは、高菜の生産地である福岡や熊本で発祥したという説がある。名産である辛子高菜を活かしたメニューとして、高菜チャーハンが作り出された可能性がある。ただ、漬物をチャーハンの具にするという発想は、なかなか出てこないようにも思える。福岡や熊本の食文化は酒との結びつきが強く、居酒屋や屋台で酒を楽しむ人も多い。いわゆる居酒屋メニューのひとつとして、高菜チャーハンが考案されたのかもしれない。福岡では高菜チャーハンのことを高菜ライスと呼ぶ場合もあり、高菜チャーハンが定番料理として根付いているといえそうだ。
2. 高菜チャーハンの基本の具材は、とてもシンプル!
高菜チャーハンに最低限必要な食材は、ごはん、油、高菜漬け、卵くらい。基本的に、非常にシンプルな料理なのだ。高菜漬けの味が濃いため、水で洗って塩分を抜いてから使うほどで、追加の味付けもしょうゆを少々使う程度で足りる。
高菜は辛子高菜がおすすめ
高菜漬けにも種類があるが、おすすめは辛子高菜だ。ピリ辛の高菜を炒めると、チャーハン全体に唐辛子の香りが広がり、全体の味を統一してくれる。また、高菜に付いている唐辛子も一緒に炒めれば、辛みの強いアクセントになり、一段と美味しくなる。ほかの高菜漬けでも十分美味しいチャーハンができるが、もし辛子高菜が手に入るなら、ぜひ使いたい。
油はぜひごま油を使いたい
油はサラダ油を使うこともあるが、定番はごま油といってよい。なにしろ、ごま油と高菜漬けの相性はバツグンなのだ。ごま油があればぜひ使いたい。
3. 高菜を引き立てるのも、打ち消すのも面白い?高菜チャーハンのアレンジ具材
基本の具材はシンプルだが、もちろん具材をいろいろ追加してもよい。高菜漬けの風味が強いため、少々具を追加した程度では香りは打ち消されない。したがって、さまざまな具材を組み合わせることができる。例をいくつか紹介しよう。
ひき肉
ひき肉の脂肪と高菜の香りを組み合わせると、辛さの中にコクが出てきて味わいがより一層深くなる。ひき肉なら高菜の食感を邪魔することもあまりないだろう。また、ひき肉を使えば、高菜チャーハンのたんぱく質を補うこともできるため、栄養面でも嬉しい。ひき肉を事前に炒めるひと手間が必要ではあるが、試す価値はある。
刻みチャーシュー
とくにラーメン屋で出される高菜チャーハンには、具に刻みチャーシューが入っている場合がある。ひき肉と同じくたんぱく質を補えるほか、チャーシューの味が高菜と組み合わさってこってりとした味わいになる。ひき肉とは逆にしっかりと歯ごたえがあり、高菜のシャキシャキとした食感と主張し合うのが面白い。家庭で試す場合には自家製チャーシューを作ってももちろんよいが、市販のチャーシューを角切りにして入れるだけでも十分に美味しくなるだろう。
野菜(にんじん、コーンなど)
甘みが強めの野菜を小さく切って加えると、高菜の辛みがマイルドになり、ピラフ風の味わいになる。好きな野菜を加えるのももちろんよいし、手間が惜しいなら冷凍のミックスベジタブルを入れても問題ない。いずれにせよ、加えることによってより栄養価を高めることができる。野菜の種類や量によっては、高菜の味を打ち消してしまうかもしれないが、ほんのり香る高菜の風味もそれはそれでよいだろう。
結論
高菜チャーハンの具は基本的にシンプルで、店や家庭によってアレンジの余地がある。ラーメン屋の刻みチャーシューなど、店の特色が出る具も面白い。高菜の風味は意外と幅広い具と相性がよいので、自作の際に入れるかどうか悩むものがあれば、どんどん試してみてもよいだろう。大抵のものは、美味しくなるはずだ。いろいろ試してみるほか、店の高菜チャーハンをよく観察してみるのも面白いだろう。