1. 生姜と違う?ガランガルとは
ガランガルとは地下茎の一種で生姜の仲間。和名で「ナンキョウ」、タイでは「カー」と呼ばれている食材だ。見た目も生姜とよく似ており、肉料理や魚料理などの臭み消しとしても使える。一見、生姜はガランガルの代用としても使えそうだが、味は全く別物で似て非なるものなのだ。
ガランガルは辛味や酸味、甘みといった独特の風味から、タイカレーやトムヤムクンなどエスニック料理を格段に美味しくさせるスパイスとしてよく使われている。日本人には聞き慣れない名前だが、実はアジア料理には欠かせない食材なのだ。
ちなみにガランガルには「大ガランガル」と「小ガランガル」の2種類があるが、タイ料理によく使われるものは大ガランガルのほうにあたる。生姜とコショウを混ぜたような味で辛味もあるが、小ガランガルはさらにピリッと辛味が強い。
2. ガランガルの効果
ここからは注目してもらいたいガランガルの効果や効能について紹介する。これまで知らなかったガランガルのパワーに驚かされるだろう。
古くから薬として親しまれていたガランガル
インドや中国では胃炎や呼吸器疾患の薬として使われていたガランガル。このほかにも抗炎症や口臭予防、利尿改善、抗がん作用などさまざまな効果効能が期待できるものとして医学でも注目されている。
カフェインに代わる話題のエネキストラの原料!
最近話題になっている「エネキストラ」。カフェインの代用としてエナジードリンクに使われ注目されているが、このエネキストラの原料がガランガルから抽出したガランガルエキスなのだ。注意力や集中力を向上させるカフェインのような効果を発揮し、副作用のない安全性の高い新素材だといわれている。エナジードリンクを購入する機会があればぜひ試してみたい。
3. ガランガルを購入する方法
気になるこのガランガル、日本ではまだなじみがなくあまり流通していない。スーパーなどの食材売り場で見かけることはおそらくないだろう。とはいえ、本格的なエスニック料理に挑戦したい場合には、購入してみたいスパイスである。輸入食材店やインターネットで手に入れられるのでぜひ探してみてほしい。
また、ガランガルは生で販売されることが多いが、パウダー状で販売されていることもある。生のガランガルは生姜と違いとても硬いため、スライスして使うにはかなりの労力が必要そうだ。実際に使うならパウダーのほうが便利だろう。
4. ガランガルの育て方
購入が難しいなら自分で栽培してみるのもひとつの手だ。ここからはガランガルの育て方を紹介しよう。珍しい植物ということもあり、挑戦してみる価値はありそうだ。
栽培方法
ガランガルを植える土質は選ばないが、水はけのよい土壌にしておくことがポイントだ。また、ガランガルは強い日差しが苦手なので1年を通して直射日光の当たらない場所を選ぶことも重要となる。
ガランガルを育てあげるためには、根気強く水やりをして乾燥させないことが大切だ。土が乾燥しないようたっぷりと水を与えよう。そうすれば成長は早いので1ヶ月程度で発芽してくるだろう。鉢の下まで根が伸びてきたら植え替えのサイン。
ガランガルは耐寒性が弱いため、冬は室内で管理したほうがよいだろう。日照不足にならないように、ゆるやかな日射しが当たる場所で育てるとよい。このように丁寧に大切に育てていけば、鮮やかな赤い花を咲かせてくれるだろう。1年後に塊茎を掘り起こし、ガランガルの根ができていれば栽培は成功だ。
結論
ガランガルはまだまだ日本に流通していない珍しい食材だが、エスニック料理には欠かせないスパイスだ。また、健康にもよいとされているガランガル。アジアンフードが注目されるいま、ぜひ自宅でも本格的にガランガルを使ってみてはいかがだろうか。