1. ルタバガとはどんな野菜?まずい?

ルタバガはキャベツやカブの仲間でアブラナ科の野菜。別名「カブハボタン」や「スウェーデンカブ」などと呼ばれている。丸い形は日本でもよく見かけるカブによく似ているが、皮の上部が紫色や黄緑色をしているのが特徴。原産国はスウェーデンで、ロシアや北欧などでよく食べられている。切ったときに甘い香りがするのも特徴で、カブよりもギュッとしまった果肉をしている。味や食感はカブや大根と違い、少しクセのある甘みと味わいで好みが別れるだろう。まずいといわれているのは、日本人になじみのないクセのある香りや甘みが理由とされている。
ルタバガの冬とは?
ルタバガは貯蔵性がとても高いため、ほかの食物が底をついたときに食べる非常用の食材といわれていた。第一次世界大戦のとき、ドイツで飢饉になった際に栽培されていたのがルタバガ。このことから、ルタバガでしのいだ時代を「ルタバガの冬」と呼ぶようになった。
2. ルタバガの美味しい食べ方

ルタバガはまずいといわれることも多いが、じつは調理法を工夫すれば美味しく食べられる。ルタバガは肉質がしっかりしていて煮崩れしにくいため、じっくりと煮るシチューやスープに向いている。サイコロ状にカットしたルタバガをシチューに加えたり、玉ねぎなどと一緒にバターで炒めてから牛乳を加えてミキサーにかけ、ポタージュにしたりすると美味しい。ほっくりとした優しい甘さが特徴のルタバガは、じゃがいもの代用として使うのもおすすめ。茹でたルタバガをマッシュしてマッシュポテトのようにし、肉や魚料理の付け合せとして使われることもある。また、細くカットして素揚げすれば、フライドポテト風のルタバガフライが楽しめる。生でも食べられるルタバガだが、ホクホクの食感を楽しむなら加熱するとよいだろう。洋風の味付けだけでなく、醤油やみりんを使った煮物にしても美味しい。肉じゃがのじゃがいもをルタバガに変えて作れば、いつもと違う美味しさが楽しめるだろう。
3. ルタバガとハロウィンの関係

現在では食用として楽しまれているルタバガだが、じつはハロウィンに作るランタンに使われていたこともある。ハロウィン発祥の地であるアイルランドでは、ルタバガをくり抜いてジャックオランタンを作っていた。アイルランドやその周辺の国ではかぼちゃよりもルタバガのほうがメジャーな野菜だったため、ランタンを作る際に使われたといわれている。
ちなみに、アメリカなどではかぼちゃのほうが手軽に手に入るため、かぼちゃを使ったランタンがメジャーなのだ。ハロウィンにはルタバガを使ってランタンを作るだけでなく、ルタバガ料理も作られる。ルタバガをたっぷり入れたスープや、チーズなどと一緒に焼き上げたグラタンなど、家庭によっていろいろな料理が作られているようだ。
4. ルタバガの栽培方法

ルタバガは日本ではあまり手に入らない野菜だが、種を購入すれば自宅で栽培できる。ルタバガは夏に種をまき、寒い冬に収穫するのが基本。寒さに強いルタバガは霜にあたると甘みが増すため、12~1月頃に収穫されることが多い。種をまいたあとは水をたっぷりとあげ芽が出て葉が増えてきたら間引きをする。間引きをしながら肥料も与えていくと、葉の成長とともに根の部分が太くなってくる。根が直径8cm程度になったら収穫し、葉を切り落として保存しておこう。種は通販サイトなどで販売されていて、ルタバガやスウェーデンカブなどと検索すると出てくるだろう。安価で購入できるため、試しに育ててみたい人にもおすすめの野菜だ。
結論
ルタバガはあまり見かけない珍しい野菜だが、自宅で栽培できるとは驚きだ。まずいという声もあるが、調理法や味付けを工夫すれば美味しく食べられる。じゃがいもやカブ、キャベツなどいろいろな野菜の味や甘みを感じられる独特な野菜なので、食べたことがない人はぜひ試してみてはいかがだろうか。
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