目次
- 葉に厚みがあるもの
- 葉の色が濃い緑色で鮮やかなもの
- 茎が太くハリがあるもの
- 株が大きく張っているもの
- 根は細く白いもの
- ※1~4:公益財団法人長寿科学復興財団「ビタミンAの働きと1日の摂取量」 https://www.tyojyu.or.jp/net
- ※5:公益財団法人長寿科学復興財団「カルシウムの働きと1日の摂取量」 https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/mineral-ca.html
- ※6:公益財団法人長寿科学復興財団「ビタミンDの働きと1日の摂取量」 https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/vitamin-d.html
- ※7:独立行政法人農畜産業復興機構「こまつな」 https://vegetable.alic.go.jp/yasaijoho/yasai/1001_yasai1.html
1. 小松菜は栄養豊富な野菜

実はあまり知られていない小松菜の栄養価。ここではそのすごい栄養素について解説をしていこう。
栄養成分と効果
小松菜は非常に栄養が豊富なことで知られる存在である。特筆すべきは、そのβカロテンの量である。βカロテンは体内でその多くがビタミンAに変換されることでも知られる存在。ビタミンAは目や皮膚の粘膜の健康維持、さらには抵抗力を強める効果があるとされている。(※1)
また、小松菜にはビタミンKも含まれる。ビタミンKはカルシウムが骨に沈着する際、欠かすことのできない栄養素なので、骨を丈夫にする効果があるともいえそうだ。(※2)そのほかコラーゲン生成に欠かせないビタミンCや現代人に不足しがちとされる鉄分、成長にも大きな影響を及ぼすカルシウムなどの含有量が非常に多く、野菜のなかでもトップクラスとされている。
茹でたり調理したりすることで失われてしまう栄養素もあるが、それでも栄養満点ということができる。小松菜の栄養素を以下に紹介しよう。
生の小松菜100g
エネルギー:13kcal
βカロテン当量:3100μg
ビタミンK:210μg
ビタミンC:39mg
鉄分:2.8mg
カルシウム:170mg(※3)
茹でた小松菜100g
エネルギー:14kcal
βカロテン当量:3100μg
ビタミンK:320μg
ビタミンC:21mg
鉄分:2.1mg
カルシウム:150mg(※4)
2. 小松菜の栄養を摂れる料理方法

小松菜は栄養豊富な野菜であることがわかった。そんな小松菜の栄養素を余すことなく摂取するためには、どのような料理に使うとよいのだろう?ここでは効果的な料理の方法について解説していきたい。
下茹でなしでも大丈夫
小松菜は栄養満点なだけでなく、調理法の汎用性も高く、和洋中どんな料理にもアレンジすることができる。おひたしやスープ、味噌汁の具材、和え物、炒め物、鍋物など、なんでもござれ!なのだ。アクが少ないところも特徴で、さっと茹でる、炒めるだけで食べることができる。このため、下茹での必要はない。
タンパク質やビタミンD、油と摂る
小松菜は単体でも非常に栄養満点だが、食べ方に工夫をすると栄養素の吸収率を上げることができる。
カルシウムの吸収率をあげたい場合はビタミンDを豊富に含む魚介類やきのこと一緒に食べるのがおすすめだ。ホイル焼きなどもいいだろう。(※5、6)またタンパク質と一緒に摂取するのも有効だ。(※7)
さらにβカロテンは脂溶性ビタミンなので、油との相性がいい。油炒めなどにすると吸収率が高まる。(※1)この場合は強火で一気に炒めるとビタミンCの損失も最小限に抑えることができ、シャキッと食感もいい。(※7)
3. 小松菜の選び方と保存方法

ここでは、より鮮度のいい小松菜を選ぶための目利きテクニックと保存方法を学んでいこう。
選び方について
小松菜は冬に旬を迎える。旬の小松菜は甘みが強く、旨みも満点だ。
このような特徴を備えた小松菜を選ぶといいだろう。
保存方法
葉が黄色になったり、萎れることがあるので、購入後はなるべく早く食べるのが基本である。保存する場合は湿らせた新聞紙で全体を包み、ビニール袋に入れて、冷蔵庫の野菜室に立てて入れるのがベターだ。
長期保存する場合は、一度さっと茹でてしっかりと水を切ってから、小分けにして冷凍保存するのがおすすめだ。また、しっかりと洗って水切りをし、水分を丁寧に拭き取ったものであれば、生のまま冷凍することもできる。この場合は、解凍せずそのまま炒め物や味噌汁の具に使うと美味しくいただける。
結論
栄養満点の小松菜は、毎日の食事に取り入れたい野菜のひとつである。とくにβカロテンやビタミンK、鉄分、カルシウムが豊富で、下茹でなしで簡単に食べることができるところも忙しいオリひと世代にとっては嬉しい。美味しい小松菜を選んで、栄養を余すことなくいただこう。
(参考文献)