- たんぱく質:4.9g
- 脂質:0.9g
- 炭水化物:48.5g(食物繊維:8.5g、糖質:40.0g)
- カロリー:207kcal
- 糖質:10g
- カロリー:52kcal
- 100gあたり:8.5g(水溶性食物繊維1.0g、不溶性食物繊維7.5g)
- 5個(25g)あたり:2.1g(水溶性食物繊維0.2g、不溶性食物繊維1.9g)
- 100gあたり:2mg
- 5個(25g)あたり:0.5mg
- 100gあたり:560mg
- 5個(25g)あたり:140mg
- 100gあたり:100μg
- 5個(25g)あたり:25μg
- ※1出典:厚生労働省e-ヘルスネット「間食のエネルギー(カロリー)」 https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-03-013.html
- ※2:公益財団法人長寿科学振興財団健康長寿ネット「三大栄養素の炭水化物の働きと1日の摂取量」 https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/shishitsu-shibousan.html
- ※3出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」種実類/(くり類)/中国ぐり/甘ぐり https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=5_05013_7
- ※4:公益財団法人長寿科学振興財団健康長寿ネット「食物繊維の働きと1日の摂取量」 https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/shokumotsu-seni.html
- ※5:公益財団法人長寿科学振興財団健康長寿ネット「ビタミンCの働きと1日の摂取量」 https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/vitamin-c.html
- ※6:公益財団法人長寿科学振興財団健康長寿ネット「カリウムの働きと1日の摂取量」 https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/mineral-k.html
- ※8:公益財団法人長寿科学振興財団健康長寿ネット「葉酸の働きと1日の摂取量」 https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/vitamin-yousan-biotin.html
- ※7出典:一般社団法人日本ヘルスケアサプリメント協会「カリウム」 https://www.jhcsa.jp/seibun-search/ka/k/
1. 甘栗をダイエットにうまく取り入れるために
甘栗はコンビニなどでも購入でき、食べやすいためおやつとして利用されやすい。しかし、ダイエット中はおやつの摂り方に注意が必要である。ダイエット中でも安心しておやつを食べるには、どのようなことに気を付ければよいのだろうか。
おやつとカロリー
おやつ(間食、※1)には、栄養補給や気分転換などの役割がある。不足する栄養やエネルギー源を補う程度の量なら心身の健康維持に役立つが、食べ過ぎると肥満を招く原因となるため注意が必要だ。
おやつの適量の目安は、一日あたり200kcalほどとされている。しかし、とくにダイエット中は、一日あたりの摂取エネルギーが消費エネルギーを超えないよう考慮しなければならない。脂質を多く含む食品は少量でも高カロリーである。また、炭水化物(糖質)の摂り過ぎも肥満の原因となる。ダイエット中のおやつの内容は、低カロリーで不足する栄養を補えるものが望ましい。3回の食事とのバランスを調整しながらおやつの量や内容を決めることで、食べ過ぎを防ごう。(※1、2)
2. 甘栗をダイエット中のおやつにできる?
ダイエット中におやつを食べること自体に問題はないが、内容や量によっては太る原因となってしまう。では、甘栗をダイエット中のおやつに選んでもよいのだろうか。甘みが強い食品のため、カロリーや糖質が気になるところだ。
カロリーや糖質
「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」(※3)によると、甘栗の可食部100gあたりの主要な栄養素とカロリーは下記の通りである。
甘栗は低脂質な食品だが、総重量の40%が糖質でできている。カロリーよりも糖質の高さに注意が必要な食品だ。おやつに甘栗を食べるなら、5個程度(1個あたりの目安重量:5g)にしておくと安心である。5個食べた場合(25g)の糖質量とカロリーは下記の通りだ。
3. 甘栗の効果や効能について
甘栗は糖質の高い食品だが、その一方で健康維持に役立つさまざまな栄養素を含んでいる(※3)。代表的な栄養素とそれぞれの効果について紹介する。
食物繊維
甘栗には下記の量の食物繊維が含まれている(※3)。
食物繊維は体内に吸収されず腸に到達し、大腸内の細菌により発酵、分解される。善玉菌のエサとなり腸内環境の改善に役立つほか、水溶性と不溶性それぞれ異なる役割をもつ。
水溶性食物繊維は、小腸で栄養素の吸収速度を緩やかにする作用があることから、食後血糖値の上昇を抑制する。また、血中コレステロール値の低下、高血圧の予防にも役立つ。
甘栗に多く含まれる不溶性食物繊維は、主に便の材料となり便通を促す。その際、有害物質を吸着させ排出する作用もある。便秘の予防や腸内環境の改善に効果があり、ダイエットにも役立つ栄養素である。(※4)
ビタミンC
甘栗には下記の量のビタミンCが含まれている(※3)。
ビタミンCはコラーゲンの生成に欠かせない栄養素である。皮膚や歯、軟骨、毛細血管などの健康維持や、壊血病の予防に役立つ。また、日焼け予防や風邪、ストレスなどへの抵抗力を高める働きもある。ビタミンCには抗酸化作用もあり、老化防止やさまざまな疾病の予防にも効果が期待される。(※5)
甘栗にもビタミンCは含まれるが微量のため、ほかの食品からも摂取して補う必要がある。
カリウム
甘栗には下記の量のカリウムが含まれている(※3)。
ミネラルの一種であるカリウムには、主に細胞の浸透圧を維持する作用がある。体内の水分量を調節する働きにより、ダイエットの大敵であるむくみの改善や予防にも役立つ。ナトリウムの排出を促す作用もあり、血圧を下げたいときにも役立つ。また、酸・塩基のバランスを維持する作用や、神経刺激伝達、心臓や筋肉の機能調節など、さまざまな働きをする。(※6、7)
葉酸
甘栗には下記の量の葉酸が含まれている(※3)。
葉酸はビタミンB群の一つで、主に赤血球産生を助ける作用をする。また、細胞の生産や分裂、再生、成熟に関与する栄養素でもあり、体の発育に重要な役割をもつ。胎児の先天異常(神経管閉鎖障害)を防ぐ効果があり、とくに妊婦の十分な摂取が推奨されている。葉酸はビタミンB12とともに働くことが多いが、甘栗にはビタミンB12が含まれていない(※3)。ビタミンB12を含む食品と組み合わせて摂取すると、より効果が期待できる。(※8)
結論
甘栗は低脂質だが糖質の高い食品だ。そのため、とくにダイエット中に食べる場合は、糖質の摂り過ぎにならないよう、量を調整する必要がある。一方、甘栗には食物繊維をはじめダイエットや健康維持に役立つ栄養素も含まれている。ほかの食品とのバランスも考慮しながら、適量を美味しくいただこう。
(参考文献)