目次
- 野菜一日これ一本(200ml):糖質13.7g、糖類11.4g、68kcal(※1)
- 野菜生活100オリジナル(200ml):糖質15.7g、糖類13.4g、68kcal(※2)
- 1日分の野菜(200ml):糖質14.5g、糖類10.8g、73kcal(※3)
- 充実野菜 緑黄色野菜ミックス(200ml):糖質16.4g、糖類14.9g、72kcal(※4)
- 十六種類の野菜(160g):糖質11.5g、糖類9.5g、56kcal(※5)
- 糖質:炭水化物から食物繊維を除いたもの
- 糖類:糖質に含まれる二糖類(砂糖、乳糖など)と単糖類(ブドウ糖、果糖など)
- ※1〜2、10〜11:カゴメ株式会社 野菜一日これ一本 https://www.kagome.co.jp/products/drink/A3363/
- ※3〜4:株式会社伊藤園 1日分の野菜 https://www.itoen.jp/products/detail.php?id=151
- ※5出典:株式会社世田谷自然食品 十六種類の野菜 https://www.shizensyokuhin.jp/products/detail.html?prod_id=26911&c_cd=001003
- ※6出典:医療法人社団 朋優会 三木山陽病院 知って得する糖尿病講座 第142号「糖質」と「糖類」について http://www.hoyukai.or.jp/class/files/142.pdf
- ※7出典:一般社団法人北海道消費者協会 野菜系飲料の糖類テスト http://www.do-syouhi-c.jp/test/kira106yasaikeiinnryounotoubun.pdf
- ※8出典:公益財団法人長寿科学振興財団 食物繊維の働きと1日の摂取量 https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/shokumotsu-seni.html
- ※9出典:医療法人社団すずき医院 メタボからの脱出 https://suzukiiin.jp/metabo/
- ※12出典:医療法人社団玲瓏会 金町中央病院 野菜ジュースは野菜の替わりになるの? https://onl.bz/DP2hFf7
1. 野菜ジュースは太るのか?気になる糖質とカロリー

野菜ジュースは砂糖不使用のものも多く、太らないと思われがちだ。では、実際の糖質量やカロリーの数値はどのくらいなのだろうか。
市販の野菜ジュースの糖質やカロリー
コンビニや通販で購入できる、代表的な市販の野菜ジュースの糖質量やカロリーを紹介する。
カゴメ
伊藤園
世田谷自然食品
砂糖不使用・無糖でも糖質ゼロではない
上記で紹介した野菜ジュースは、いずれも砂糖が添加されていない。しかし、すべてに糖質が含まれている。糖質と糖類の記載があるが、両者の違いは下記の通りである(※6)。
野菜ジュースの原材料は野菜や果物だ。砂糖不使用の商品でも、原材料由来のブドウ糖や果糖、ショ糖(砂糖)が含まれている(※7)。野菜ジュース1本で、スティックシュガー3~5本分(1本3gの場合)もの糖類を摂取することになってしまうのだ(※1~5)。カロリーは低いが糖質(糖類)量はかなり多いため、太る原因になることは大いに考えられる。
ただし、商品によって糖質量やカロリーは異なるため、購入する際は表示をチェックしながら選ぶとよいだろう。
2. 野菜ジュースで太るかは飲み方次第

一般的な市販品の野菜ジュースは糖質量が多いことがわかった(※1~5)。しかし、太るかどうかは飲み方によっても影響される。下記のような飲み方は、太るリスクを高めるため注意が必要だ。
野菜ジュースを飲み過ぎている
ほかの食事や間食で糖質もカロリーも抑えていれば、嗜好品として1本飲む程度で太ることは考えにくい。しかし、野菜ジュースを水分補給代わりにガブガブ飲む、一日に何度も飲むというような飲み方は、太る原因になる。飲む量が多過ぎれば、その分糖質もカロリーも摂取し過ぎてしまうからだ。
身体によいからと食事にプラスしている
野菜ジュースには野菜由来の栄養素が含まれていることから、栄養補給を目的に飲む場合もあるだろう。しかし、食事にプラスするような飲み方では、結果的に糖質とカロリーが上乗せされることとなり、太る原因になってしまう。
3. ダイエット中に野菜ジュースで太るのを避けるコツ

飲み方によっては野菜ジュースが太る原因になり得るが、逆に工夫次第では痩せる効果を得られる可能性もある。ダイエット中に野菜ジュースを飲む場合は、下記の方法を試してみよう。
朝食を野菜ジュースに置き換える
食事にプラスするのではなく、置き換えることでカロリーや糖質の摂取量を抑えられる。ただし、野菜ジュースは朝食に便利な反面、たんぱく質や脂質をほとんど含まず栄養バランスが偏っている(※1~5)。一食を完全に野菜ジュースのみに置き換えると、栄養不足やエネルギー不足を招いてしまうため注意が必要だ。
菓子パンを野菜ジュースに置き換え、ヨーグルトや茹で卵などを組み合わせるという方法がおすすめである。
食事前に野菜ジュースを飲む
野菜ジュースには食物繊維が含まれている(※1~5)。食物繊維は便秘の予防や改善に役立つほか、水溶性食物繊維には食後血糖値の上昇を抑制する効果もある(※8)。食後血糖値の上昇を抑えることで、余分な糖質が体脂肪として蓄積されるのを防ぐことができる(※9)。
カゴメ株式会社の研究(※10)によると、野菜ジュースを食事前に飲むことで食後血糖値が上がりにくくなる効果が得られることがわかった。その効果は、野菜サラダを食事前に食べた場合と同等という。とくに、食事の30分前に野菜ジュースを飲むと最も効果が高いという研究結果が出ている。
4. 太るだけじゃない野菜ジュースの注意点

野菜ジュースは製造工程で加熱処理される。加熱により減少する成分もあるため、生の状態の野菜の栄養がすべて摂取できるわけではない。また、市販品の多くは搾りかすが取り除かれるため、搾りかすに含まれる栄養は摂取できない。(※11、12)
野菜ジュースを飲むことで、野菜をそのまま食べるのとまったく同じ栄養を摂れるわけではない点には、注意が必要だ。野菜の代わりとして飲むのではなく、あくまでも補助的なものとして考えるとよいだろう。加熱処理を行わず搾りかすもまるごと摂取できる、手作りの野菜ジュースもおすすめだ。
結論
野菜ジュースには野菜や果物由来の糖類が含まれているため、カロリーは低めだが糖質は高い。飲み過ぎると太る原因になることもあるため、飲む量や頻度、栄養バランスには気を付けたほうがよい。野菜の代わりではなく補助的なものとして、野菜ジュースを上手に食生活に取り入れよう。
(参考文献)