目次
- 牡蠣 13.2mg/100g
- 豚レバー 6.9 mg/100g
- 牛肩肉(赤肉、生) 5.7 mg/100g
- 牛肩ロース(赤肉、生) 5.6 mg/100g
- 牛もも肉(生)4.0 mg/100g
- 牛レバー 3.8 mg/100g
- 鶏レバー 3.3 mg/100g
- 牛バラ肉 3.0 mg/100g
- ※1オーソモレキュラー栄養医学研究所|亜鉛 https://www.orthomolecular.jp/nutrition/zn/
- ※2西馬込あくつ耳鼻咽喉科|亜鉛 https://www.magojibi.jp/nutrition/zinc/
- ※3 関東中央病院|63.pdf https://www.kanto-ctr-hsp.com/midorinohiroba/pdf/2017-09/3.pdf
- ※4 日本亜鉛栄養治療研究会|亜鉛栄養治療 第8巻 第2号「筋力低下と亜鉛欠乏が起こり,亜鉛補充で筋力回復した3例」 https://kenkyuukai.m3.com/journal/FilePreview_Journal.asp?path=sys%5Cjournal%5C20180601134900%2DC56838A4AD2160C7D21A221798181A26561D8B982870B25C%2Epdf&sid=738&id=1&sub_id=44658&cid=471
- ※5陣内ウィメンズクリニック|亜鉛を摂りましょう! https://jinnai-womens.com/jwc-nurse/%E4%BA%9C%E9%89%9B%E3%82%92%E6%91%82%E3%82%8A%E3%81%BE%E3%81%97%E3%82%87%E3%81%86%EF%BC%81/
- ※6京野アートクリニック高輪|男性不妊:精子に良い食事とは? https://ivf-kyono.com/column/post-700/
- ※7社会医療法人誠光会 草津総合病院|成長ホルモンが出なくなるとどうなる?|成人の成長ホルモン分泌不全症 https://ghw.pfizer.co.jp/adult/adult/hormone.html
- ※8岡部・浦川クリニック|亜鉛と肝硬変 http://o-urakawa.jp/menu/605413
- ※9アンファー株式会社│アンファーからだエイジング【専門ドクター監修】|飲んだ翌朝は必見! 「アルコールデトックス」レシピ https://www.angfa.jp/karada-aging/practice/alcohol-detox/
- ※10厚生労働省|こころの耳:働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト|2 精神障害の基礎知識とその正しい理解:こころのケア -学校の先生へ- https://kokoro.mhlw.go.jp/teacher/tc003/
- ※11宮田カイロプラクティック|うつに効果的な6つの栄養素 http://www.miyata-chiropractic.com/symptoms/post-3455/
- ※12土谷総合病院|亜鉛|くすりの窓 http://www.tsuchiya-hp.jp/tsuchiya/department/bumon/pharmaceutical/folder173/kusuri-no-mado-202111.html
- ※13公益財団法人長寿科学振興財団|健康長寿ネット|亜鉛の働きと1日の摂取量 https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/mineral-zn-cu.html
- ※14ひまわり医院|亜鉛の効果と亜鉛不足について【症状・摂取量・食べ物・治療】 https://www.soujinkai.or.jp/himawariNaiHifu/zinc-deficiency/
- ※15マイシティクリニック・兵庫医科大学|薬の影響でも、味覚障害が起こる:味がしない、食欲がない... それは亜鉛不足かも|NIKKEI STYLE https://style.nikkei.com/article/DGXMZO23396680T11C17A1000000?page=2
1. 亜鉛とは何か簡単に紹介

亜鉛とは何か知っているだろうか。わかりやすく簡単に説明していこう。
亜鉛は金属の一種
亜鉛とは鉄、アルミ、銅の次に消費量が多い金属の一つだ。亜鉛は、融点が低いので車部品の金型などに加工されたり、銅材に亜鉛被膜を作ることでサビを防止したりしている。ほかにも、銅と合金し板や条、棒などに加工されているのだ。
亜鉛は必須ミネラル
亜鉛とは人体の栄養素として欠かせない必須ミネラルの一つで、細胞の正常な分化や生命の維持に深く関わっている。(※1)体内で合成できないので食事から摂取する必要があるのだ。
鉄の次に多い成分
亜鉛は体内に約2g存在し、鉄の次に多い成分だ。60%が筋肉、20~30%が骨、8%が皮膚や毛髪、4~6%が肝臓、2.8%が消化管や膵臓に含まれている。ほかにも腎臓や脳、前立腺、眼、血液などにも多く存在しているのだ。
2. 亜鉛とはどんな栄養で効果は?

亜鉛とは身体に必要不可欠な成分であることが分かったが、亜鉛の効果とはどんなものなのだろうか。紹介していこう。
正常な味覚を保つ
人の味覚は舌の表面にある味蕾(みらい)で感じ取っており、短期間で新しい細胞と常に入れ替わっている。亜鉛は細胞の正常な生まれ変わりに関与しているため、味蕾の形成にも関わっており、正常な味覚を保つ効果があるとされているのだ。(※1)
髪や皮膚を生み出す
亜鉛にはタンパク質の代謝を促す働きがある。(※2)タンパク質からできている髪や皮膚は早いペースで新陳代謝が行われるので、亜鉛を積極的に摂取すると美髪・美肌効果が期待できるだろう。(※3)
成長を促す
亜鉛とは細胞の生まれ変わりに関与している栄養素だ。(※1)成長期の子どもの場合は細胞分裂が活発に行われることで成長するため、亜鉛を摂取すると成長を促す効果が見込める。また、亜鉛には筋肉を育てる効果も期待できるのだ。(※4)亜鉛と筋肉は切っても切れない関係である。
免疫力を保つ
亜鉛と免疫機能には深い関係がある。亜鉛には粘膜を守るビタミンAを体内にとどめる効果やのどの痛み、鼻水、鼻詰まりなどの症状を緩和する効果が期待できるのだ。また、亜鉛には病気の原因になる細菌を攻撃してくれる白血球の中にも含まれるため、亜鉛を摂取することで感染症や風邪などにかかりにくくなる。(※3)
生殖機能の維持
亜鉛とはさまざまなホルモンを合成するサポートや分泌の調整などに関わっている成分だ。(※2)亜鉛を摂取することで、女性ホルモンの分泌や精子の形成を助けており、生殖機能の改善や維持に役立つとされている。(※5)(※6)
コレステロール上昇の抑制
コレステロールは成長ホルモンの働きによって上昇しないように抑制されている。(※7)そのため、成長ホルモンの分泌に関わっている亜鉛を摂取することで、コレステロール上昇を抑制する効果が期待できるのだ。
肝臓機能の維持
肝繊維の主成分はコラーゲンであり、亜鉛はこのコラーゲンを抑制する働きがある。そのため、肝臓機能の維持に効果があるとされているのだ。(※8)また肝臓はアルコールの分解を助けており、亜鉛を摂取することで肝臓機能を維持するので、お酒を飲む際は亜鉛が多く含まれている食材と一緒にいただくのがおすすめである。(※9)
精神安定やうつ病の緩和
精神状態が不安定になったりうつ病になったりするのは、神経伝達物質の放出量が不足して神経細胞の刺激がうまく伝達されないためだと考えられている。(※10)亜鉛には感情のバランスを保ち、神経システムや神経機能の活動を刺激して神経伝達物質の分泌を促す働きがあるため、精神安定やうつ病が緩和されると期待されているのだ。(※11)
3. 亜鉛とは過剰摂取や不足でどうなる?

亜鉛が過剰摂取や不足した場合、どのような症状やデメリットが考えられるだろうか。
亜鉛の過剰摂取の症状やデメリット
亜鉛を過剰摂取すると頭痛や腹痛、吐き気などの症状が現れる。また、免疫力や善玉コレステロールの低下などのデメリットがあるのだ。(※12)普段の食事で亜鉛を過剰摂取してしまう心配はないが、昨今ではサプリメントが普及し、亜鉛を多く摂取する機会が増えているので注意が必要だ。
亜鉛不足の症状やデメリット
亜鉛とは、不足すると貧血や食欲不振、慢性下痢、脱毛などの症状が現れる、亜鉛欠乏症になる恐れがある栄養素。ほかにも、成長障害や味覚障害を引き起こすデメリットがあるのだ。(※13)
4. 亜鉛とはどう摂取するのがよい?

亜鉛とは、どう摂取したらよいのだろうか。摂取量の目安や亜鉛の多い食材などについて紹介していこう。
亜鉛の摂取量の目安
亜鉛は成人男性で11mg、女性で8mgの摂取が1日に推奨されている。(※14)しかし、実際の摂取量は推奨量に届かないことが多く、亜鉛とは不足しやすい栄養素ということが分かる。注意が必要だ。
亜鉛の多い食材(※12)
亜鉛の多い食材を紹介しよう。
亜鉛のキレート作用に注意
亜鉛のキレート作用とは、化学物質が金属イオンと結合することだ。金属結合すると、亜鉛をどれだけ摂取しても体外に排出されてしまい、味覚障害などの症状を起こす恐れがある。亜鉛のキレート作用は普段から飲んでいる薬が影響する場合があり、多量の亜鉛製剤を飲んでもどんどん排出されてしまう。対処法は医療機関にて診断を受けたうえ、亜鉛補充療法に漢方薬を併用することだ。(※15)
結論
摂り過ぎても不足し過ぎてもいけない亜鉛。あまり気にしたことがなかった方も多いのではないだろうか。亜鉛とは体内のさまざまな反応に関わる重要なミネラルだ。症状が当てはまった方はサプリメントや食材などで摂取してみてはいかがだろう。
(参考文献)