目次
- 1. トマトで痩せた?ダイエット効果とは
- 2. トマトダイエットのやり方
- 3. 食べ過ぎNG!トマトダイエットの注意点
- 4. 一週間で痩せる?トマトスープダイエットとは
- 5. ダイエット中におすすめのトマト料理
- (※1)国立大学法人京都大学「トマトから脂肪肝、血中中性脂肪改善に有効な健康成分を発見:効果を肥満マウスで確認」 https://www.kyoto-u.ac.jp/ja/archive/prev/news_data/h/h1/news6/2011/120210_1
- (※2)(※10)(※14)文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂) 野菜類/(トマト類)/赤色トマト/果実/生」 https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=6_06182_7
- (※3)公益社団法人千葉県栄養士会「生活習慣病の予防と食物繊維」 https://www.eiyou-chiba.or.jp/commons/shokuji-kou/health_and_diet/seikatusyukan_yobou/
- (※4)一般社団法人ソーラーシェアリング協会「トマトのはじまり」 https://solar-sharing.org/lp_tomato
- (※5)公益財団法人長寿科学振興財団「冬の寒い時の運動の注意点」 https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/undou-shougai/samui-undou.html
- (※6)一般社団法人日本ヘルスケアサプリメント協会「カリウム」 https://www.jhcsa.jp/seibun-search/ka/k/
- (※7)一般財団法人日本educe食育総合研究所「「むくみ」に効く!3つの栄養素と食材」 https://www.educe-shokuiku.jp/news/health/mukumi/
- (※8)一般社団法人全国トマト工業会「トマトの栄養「リコピン」」 http://www.japan-tomato.or.jp/knowledge/
- (※9)日本食糧・栄養学会「リコピン摂取時間帯がラットおよびヒトにおける 体内吸収に与える影響」 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsnfs/70/4/70_147/_pdf/-char/ja
- (※11)日本調理科学会「特定の野菜との加熱調理によるトマトリコピンの cis 異性化の促進」 https://www.jstage.jst.go.jp/article/cookeryscience/52/2/52_57/_pdf
- (※12)独立行政法人農畜産業振興機構「食べて知る、野菜の底力」 https://www.alic.go.jp/koho/kikaku03_000610.html
- (※13)医療法人社団原武会北部病院「お酢で健康になりましょう!!」 https://hkb.or.jp/hkb/nutrition/
1. トマトで痩せた?ダイエット効果とは

ここでは、トマトにどのようなダイエット効果があるのか、トマトに含まれる栄養成分から探っていく。
13オキソODAの脂肪燃焼効果
トマトに含まれる成分のなかで注目してほしいのが、13オキソODAだ。2012年に初めて効果が判明した成分(※1)で、聞き馴染みが少ない人も多いだろう。13オキソODAを摂取すると中性脂肪量の上昇が抑制され、脂肪燃焼が亢進することが知られている(※1)。そのため、ダイエット中は大きな手助けになる。ちなみに、13オキソODAはトマトジュースのほうが多く含まれている(※1)。そのため、効率よく摂りたい場合はトマトジュースを積極的に飲んでみよう。
食物繊維の整腸効果
トマト100gあたりには食物繊維が1.0g含まれている(※2)。食物繊維とダイエットは一見関係なさそうだが、食物繊維の整腸効果はダイエットでも役立つ。食物繊維は大腸を刺激し、腸内の有用細菌を活発化させてくれる(※3)。また、便通が促されるため、ダイエットがスムーズに進むようになる。
リコピンの代謝UP効果
トマトに含まれる栄養成分で見逃せないのが、リコピンだ。リコピンは有名な栄養成分で、抗酸化作用に注目されることが多い(※4)。しかし、ダイエットではリコピンの血流改善効果に注目してほしい(※4)。血流が悪くなると消費エネルギー量も少なくなる(※5)ため、運動しても痩せにくくなる。そのため、血流改善はダイエットでは重要となってくる。トマトに含まれるリコピンで血流をよくして、代謝を上げよう。
カリウムやクエン酸のむくみ解消効果
カリウムはトマト100gあたり210mg含まれている(※2)。カリウムは余分な水分を排出してくれる働きがあり(※6)、むくみ解消に役立つ。また、クエン酸も同様にむくみ解消効果をもつ。クエン酸は疲労回復効果が注目されがちだが、さまざまな代謝に関与しており、水分代謝にも関係している(※7)。普段からむくみが気になっている人は積極的に摂るのがおすすめだ。
低カロリーで満足感が高い
トマト100gあたりのエネルギーは20kcal、糖質量は3.7g(※2)と非常に低い。ダイエット中は低カロリーな食品が推奨されるが、トマトはぴったりな食材だといえる。瑞々しいトマトは食べ応えもあるため、満足感も得やすい。甘いトマトであればフルーツ感覚で食べられるので、ダイエット中のご褒美には最適だ。また、トマトには美肌効果のあるビタミンCや抗酸化作用のあるビタミンEも含まれており(※8)、さまざまなメリットが得られる。
2. トマトダイエットのやり方

トマトにはさまざまな栄養素が含まれており、ダイエット効果が期待できる。しかし、ただトマトを食べているだけでダイエットできるかといわれると、そうではない。ここでは、トマトダイエットのおすすめの方法を紹介する。
朝トマトでダイエット
トマトはそのまま食べることができるため、忙しい朝には最適だ。また、トマトに含まれるリコピンは朝に摂ると吸収率がよくなる(※9)という研究結果もあるため、リコピンを効率的に摂りたいなら朝がおすすめだ。
夜トマトでダイエット
低カロリー、低糖質なトマトは夜に食べるのもおすすめだ。トマトだけでは満足できないという場合は、トマトを食べてから夕食を食べるようにしよう。トマトを食べておけば、夕食の食べ過ぎを防ぐことができ、摂取カロリーを低くすることができる。
ミニトマトでダイエット
トマトダイエットをするときに、ミニトマトのほうがよいという人もいるだろう。一口サイズのトマトは洗ったら、そのまま食べられるため間食にもぴったりだ。実は、ミニトマトはトマトよりも栄養価が高い。たとえば、ミニトマト100gあたりの食物繊維量は1.4g、カリウム量は290mg(※10)とどちらもトマトよりも多く含まれている(※2)。ダイエットをしつつ栄養素をしっかりと補給したいという人にはミニトマトダイエットはおすすめだ。
トマトの食べ方
トマトは生でも加熱しても食べられる。トマトに含まれる栄養素のなかには加熱によって壊れてしまうものもあるため、トマトに含まれる栄養素を余すところなく摂りたい場合は生がおすすめだ。しかし、加熱したトマトにもメリットがある。トマトに含まれるリコピンは加熱によって吸収率が高くなるからだ(※11)。トマトダイエットは生でも加熱しても効果が期待できるため、そのときの気分に合わせて使い分けるとよいだろう。また、生のトマトが手に入らないときはトマトジュースやトマトソース、ホールトマト缶で代用してもよい。
トマトの摂取量の目安
トマトダイエット中はトマトをたくさん食べたくなるが、1日に2個までを目安としよう。朝と夕の2回食べるなら、1回に1個食べるようにするとよい。ちなみに、ミニトマトの場合は17個を目安にしよう。
3. 食べ過ぎNG!トマトダイエットの注意点

特定の食材だけ食べていると栄養素が偏り、ダイエットが失敗に終わってしまうことがある。それはトマトダイエットでも同様だ。トマトだけを食べてもダイエットは成功しない。必ずトマトのほかにエネルギー源やたんぱく源となる食材を食べるようにしよう。また、夏野菜であるトマトには身体を冷やす効果がある(※12)。そのため、トマトを食べ過ぎると身体が冷えてしまい、体調不良につながるおそれがある。トマト以外の食材も食べること、トマトを食べ過ぎないことの2つはしっかりと守ってダイエットに取り組もう。
4. 一週間で痩せる?トマトスープダイエットとは

トマトを使ったダイエットレシピはいろいろあるが、なかでも注目を集めているのがトマトスープダイエットだ。その名の通りトマトを使ったスープだが、ポイントは脂肪燃焼効果が高い野菜をたっぷり使っていることだ。もともとは海外で心臓外科手術を行う肥満患者のために考案されたもので、一週間という短期間で痩せられるのも特徴の1つだ。トマトダイエットスープは食べるものや進め方が決まっているため、短期間集中で取り組みたい人にはおすすめだ。
トマトスープダイエットのやり方
トマトスープダイエットは1日3食、1週間続けることがポイントだ。最初は食べられるものが限られているが、徐々に増えてくるのもトマトスープダイエットの特徴だ。
1日目 スープ+フルーツ(バナナ除く)
2日目 スープ+野菜(豆やじゃがいもは除く)
3日目 スープ+野菜+フルーツ
4日目 スープ+バナナ(1食1本)+スキムミルク500ml
5日目 スープ+肉または魚+トマト
6日目 スープ+牛肉+野菜
7日目 スープ+玄米+野菜+フルーツジュース
上記のスケジュールで進め、それ以外の間食は許されない。また、飲み物は水かお茶のみでアルコールは厳禁だ。後半は食べられる食材が増えるが、メインはスープなので必ず飲むようにするといった細かいルールが決まっている。気になる人は調べてみよう。
トマトスープの作り方
トマトスープに使う材料はトマトとキャベツ、セロリ、人参、玉ねぎ、ピーマンの6つだ。トマトはホールトマト缶を使ってもよい。野菜を適当な大きさに切ったら鍋に入れ、水を加えて煮込む。仕上げにコンソメと塩、こしょうで味を調えれば完成だ。
5. ダイエット中におすすめのトマト料理

トマトを使った料理はいろいろあるが、一緒に使った食材のカロリーが高かったり、揚げ物といったカロリーが高くなる調理法だったりすると、ダイエットには適さない。ここでは、ダイエット中でも食べられるトマト料理を紹介する。
・トマトピクルス
ミニトマトを甘酢につけるだけで作れる。ピクルスでは調味料に酢を使うが、酢には内臓脂肪を減少させる働きがあり(※13)、トマトと一緒に食べることで高い効果を期待できる。
・トマトゼリー
トマトゼリーは見た目も色鮮やかで、ダイエット中でも楽しめるスイーツだ。砂糖を加えるためカロリーは高くなってしまうが、ゼリーを作るのに使う寒天は食物繊維が含まれており(※14)、腸内環境を整える効果が期待できる(※3)。
・トマトの和風スープ
トマトは洋食のイメージが強いが、和風スープにするのもおすすめだ。すまし仕立てのスープにトマトと卵を浮かべれば、かきたま汁のような味わいを楽しめる。ダイエット中はたんぱく質が不足しがちなので、スープに卵や豆腐を入れて効率よくたんぱく質を摂取しよう。
結論
トマトにはダイエットに役立つ栄養素が多く含まれている。13オキソODAといった新しい成分も見つかっており、ますますダイエットに最適な食材となっている。また、注目を集めているトマトスープダイエットは厳しいルールがあるものの、一週間という短期間で痩せることができるため、短期間集中タイプの人はぜひ試してほしい。
(参考文献)