- 1. たまねぎのダイエット効果とは?
- 2. たまねぎのカロリーや糖質はダイエットには不向き?
- 3. たまねぎダイエットのやり方と注意点
- 4. 痩せたと人気の4つのたまねぎダイエット
- 5. ダイエット向きたまねぎの作り置きおかず
- (※1)公益財団法人淀川勤労者厚生協会「簡単料理で健康に!!」 http://www.yodokyo.or.jp/info/cooking_201804.html
- (※2)(※6)公益財団法人長寿科学振興財団 https://www.tyojyu.or.jp/
- (※3)一般社団法人 日本養鶏協会「たまごの知識」 https://www.jpa.or.jp/chishiki/aminosan/02.html
- (※4)(※11)〜(※14)文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂) 野菜類/(たまねぎ類)/たまねぎ/りん茎/生」 https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=6_06153_7
- (※5)公益社団法人千葉県栄養士会「便秘の予防と食事」 https://www.eiyou-chiba.or.jp/commons/shokuji-kou/preventive/benpi/
- (※7)(※8)一般社団法人日本ヘルスケアサプリメント協会 https://www.jhcsa.jp/
- (※9)独立行政法人農畜産業振興機構「春野菜の効能について」 https://vegetable.alic.go.jp/yasaijoho/joho/1104_joho01.html
- (※10)公益財団法人日本食肉消費総合センター「それぞれのビタミンの特徴と働きは?」 http://www.jmi.or.jp/qanda/bunrui5/q_087.html
- (※15)特定非営利活動法人 日本成人病予防協会「下痢 -クスリになる食材あれこれ-」 https://www.japa.org/tips/kkj_0309/
- (※16)医療法人社団 原武会 北部病院「お酢で健康になりましょう!!」 https://hkb.or.jp/hkb/
- (※17)公益社団法人日本缶詰びん詰レトルト食品協会「ダイエット中の栄養補給・体キープ缶詰レシピ(7月)」 https://www.jca-can.or.jp/useful/column/156
- (※18)一般社団法人Jミルク「第8回 ヨーグルト学」 https://www.j-milk.jp/knowledge/nutrition/berohe000000eflf.html
1. たまねぎのダイエット効果とは?
まずは、たまねぎの持つダイエット効果について迫っていこう。
新陳代謝を促進
たまねぎを切ると涙が出てくる。この原因となるのが硫化アリルという成分だ。こう聞くと硫化アリルはよくない成分のように思えるが、実は新陳代謝を促進する働きがあり(※1)、ダイエットでは大きな手助けとなる。また、たまねぎに含まれるケルセチンには血小板凝集抑制作用、つまり血液をサラサラにする働きがある(※2)。血液の流れが改善されると基礎代謝量がアップする(※3)ため、消費エネルギー量を増やすことができる。
腸内環境の改善
たまねぎ100gあたりには食物繊維が1.5g含まれている(※4)。食物繊維には便を柔らかくする働きと腸の蠕動運動を促す働きがあり、便秘解消に役立つ(※5)。また、たまねぎに含まれるオリゴ糖は腸内の善玉菌のエサになる(※6)。善玉菌と悪玉菌のバランスが整うことにより腸内環境がよくなり、ダイエットの助けになることが期待できる。
むくみ解消
たまねぎ100gあたりにはカリウムが150mg含まれている(※4)。カリウムは体内の余分なナトリウムと水分を排出する働きがあり(※7)、むくみ解消に一役買ってくれる。むくみで体重が増えやすいという人はカリウムを摂ってみよう。
血糖値を下げる作用
たまねぎには独特の香りがある。その香りを出しているのがアリシンという成分だ(※8)。香り成分として知られているアリシンだが、インスリンの分泌を促し血糖値の上昇を抑える働きがある(※8)。また、たまねぎを加熱するとプロピルメカルカプタンという成分が生成されるが、アリシンと同様に血糖値のコントロールを助ける働きがある(※9)。ダイエットをしつつ、血糖コントロールができるのは大きなメリットになる。
たまねぎのその他の効果
たまねぎにはビタミンB6やビタミンCといったビタミン類も含まれている(※4)。ビタミンB6はたんぱく質の代謝に関係しているほかに、細胞の新陳代謝を促進する働きもある(※10)。ビタミンCは抗酸化作用が有名だが、コラーゲンの生成や風邪の予防にも効果があるとされている(※10)。
2. たまねぎのカロリーや糖質はダイエットには不向き?
ダイエット中にとくに気にしなくてはならないのが、カロリーと糖質だ。ほかの野菜類(100gあたり)と比較してみると以下のようになる。
たまねぎ:33kcal、糖質6.9g(※4)
にんじん:30kcal、糖質6.3g(※11)
キャベツ:21kcal、糖質3.4g(※12)
トマト:20kcal、糖質3.7g(※13)
ほうれん草:18kcal、糖質0.3g(※14)
ほかの野菜類と比べると、たまねぎのカロリーと糖質が高いことが分かる。しかし、野菜以外の食品と比べるとカロリーも糖質も低いので、ダイエット中は気にせず食べてもよい。
3. たまねぎダイエットのやり方と注意点
たまねぎはカロリーも糖質も低いため、ダイエット中に食べても問題ない。しかし、だからといってただ食べているだけでは不十分だ。ここでは、たまねぎダイエットのおすすめのやり方と注意点を紹介する。
たまねぎダイエットのやり方
たまねぎダイエットでは食べるタイミングはとくに決まりがない。普段の食事のときにたまねぎを取り入れるだけなので簡単だ。1日50g(たまねぎ1/4個)が目安量となるので、料理に入れればあっという間に摂取できる。ただし、たまねぎに含まれる硫化アリルやビタミンCは熱に弱いため、加熱するとせっかくの栄養素が損なわれてしまう。できれば生たまねぎをサラダで食べるのがおすすめだ。たまねぎの辛みが気になるときはスライス、またはすりおろしにして空気に触れる面積を増やそう。空気にさらすことで辛みを抜くことができ、食べやすくなる。
たまねぎダイエットの注意点
たまねぎには独特の香りがあり、食べ過ぎによって口臭が発生する場合がある。また、たまねぎに含まれる成分の中には腸を刺激するものもあり、刺激を与え続けると下痢を引き起こすことがある(※15)。たまねぎは低カロリーかつ低糖質だが、たまねぎだけでは摂取できない栄養素もあるため、ダイエット中はたまねぎ以外もバランスよく食べるようにしよう。
4. 痩せたと人気の4つのたまねぎダイエット
たまねぎを継続して食べることでダイエット効果が期待できる。ここでは、ダイエットにおすすめの痩せるたまねぎ料理を紹介する。ただし、1週間という短期間で急激に痩せるというわけではないので、長い目で楽しみながら取り組むようにしよう。
1:酢たまねぎダイエット
酢たまねぎはその名の通り、酢漬けにしたたまねぎを使ったダイエットだ。酢には内臓脂肪を下げる、血糖値を下げるといった働きがある(※16)。酢たまねぎは酢とたまねぎのそれぞれの働きを得ることができるため、ダイエット中にはおすすめだ。作り方は簡単で、はちみつ酢にたまねぎを漬けるだけだ。酢はりんご酢や黒酢を使っても構わない。そのまま食べてもよし、ドレッシングや薬味にしてもよし。活用範囲が広いので、飽きずに食べることができる。
2:サバ缶たまねぎダイエット
ダイエット中でもたんぱく質はしっかりと摂らなければならない。たんぱく質とたまねぎを一度に摂りたいという人にはサバ缶たまねぎダイエットがおすすめだ。サバに含まれるDHAやEPAは脂肪燃焼効果が期待できる(※17)ため、ダイエットにぴったりだ。サバ缶にマヨネーズと粗みじんにしたたまねぎ、刺身醤油、一味をトッピングするだけで作れる手軽さも嬉しい。ただし、マヨネーズはカロリーが高いため、かけすぎないように気をつけよう。
3:たまねぎの丸ごとスープダイエット
たまねぎを丸々1個使ったスープは食べ応えがあり、満足感が高い。また、たまねぎに含まれる栄養素の中には水に溶けだしてしまうものもあるが、スープなら溶けだした栄養素も摂取することができる。たまねぎの辛みや香りが苦手な人も、加熱したたまねぎなら甘みがあり、香りも気にならなくなるため食べやすくなる。鍋に水とコンソメ、軽く切り込みを入れたたまねぎを入れ、煮るだけで作れる。味噌を加えれば味噌汁にアレンジすることもできる。
4:たまねぎヨーグルトダイエット
ダイエット中はヨーグルトを食べるという人も多いだろう。そんな人はぜひたまねぎヨーグルトを試してほしい。スライスしたたまねぎと塩をヨーグルトに加え、混ぜ合わせればたまねぎヨーグルトの完成だ。ヨーグルトにはさまざまな乳酸菌が含まれており、整腸作用や消化吸収の促進といった効果が期待できる(※18)。そのため、便秘解消したい人にはぴったりだ。
5. ダイエット向きたまねぎの作り置きおかず
たまねぎは調理法や食材との組み合わせによっていろいろな食べ方ができる。ここでは、ダイエット中でも手軽に作れる作り置きおかずを紹介する。
・たまねぎのポン酢和え
さっぱりとしたポン酢とたまねぎのシャキシャキ感が堪らない一品だ。スライスしたたまねぎにポン酢を和えるだけの手軽さも嬉しい。また、アレンジの幅が広いのも魅力の1つだ。かつお節を加えておかかポン酢にしたり、味噌を加えて甘味噌ポン酢にしたりできる。
・たまねぎのマリネ
メインが洋食のときはマリネがおすすめだ。ツナやハムを加えれば簡単にたんぱく質も補うことができる。また、パプリカを加えれば一気に華やかになり、食卓を明るくしてくれる。お弁当に入れるのもおすすめだ。
・たまねぎのしぐれ煮
たまねぎを甘辛く煮たしぐれ煮はごはんと相性バツグンだ。豚肉を加えればメインおかずにもなる。忙しいときはごはんの上にのせて丼にして食べることもできるため、作り置きしておくと便利だ。たまねぎをたっぷりと使えるので、大量消費したいときにもおすすめだ。
結論
たまねぎには硫化アリルやアリシンといったダイエット向きの栄養素が多く含まれている。ほかの野菜類と比べるとカロリーと糖質は高めだが、食品全体の中では低いためダイエット中でも気にせず食べることができる。たまねぎは普段の食事に取り入れやすいので、上手に取り入れてみよう。
(参考文献)