目次
- ハマチを流水でよく洗い、キッチンペーパーなどで水分を除去する。その場合にはヒレのトゲが刺さらないよう、頭から尾に向かってふき取るようにする。
- まな板の上に新聞紙などを広げ、うろこ落としや金たわしでうろこを落とす。うろこを落とす際には、尾から頭に向かって道具を使用するのが基本である。
- エラぶたを手で持ち上げて、包丁の先でエラの周りを切り離す。これを両面行う。
- ハマチの肛門から顎の下まで切れ目を入れて、内臓とエラを取り除く。中骨付近にある血合いは、臭みの原因となるのでキレイにとるのがコツである。
- 流水でハマチ全体と内部をキレイにし、キッチンペーパーで水分をとっておく
- エラぶたに包丁を添わせるようにしてハマチの頭部を切り落とす。腹びれもカットする。
- まな板の上にハマチの頭側を右にして置き、腹部に包丁を入れる。中骨ぎりぎりまで切り込みを入れていく。
- ハマチをひっくり返し、今度は背びれに包丁を入れる。中骨の上に包丁を滑らせる要領で切り込みを入れていく。
- 尾を右にしてまな板の上に置き、尾びれから頭にかけて中骨と身を切り離すように切る。
- ハマチをひっくり返し、もう片面も同じ作業をする。
1. ハマチの下処理の仕方

ハマチは養殖物が多く、すでに切り身となって売られているものが多い。ハマチは出世魚といわれ、成長にしたがって名前を変える。通常40~60cmのものをハマチと呼び、それ以上の大きさはブリとなる。関東ではワラサと呼ばれることもある。そのハマチを自宅でさばく場合、どんな下処理が必要となるのだろうか。
下処理の手順
ハマチをさばく前には、いくつかの下処理が必要となる。その手順を簡単に説明する。
2. ハマチのさばき方

下処理が終わってキレイになったハマチをさばく手順を説明する。まずは、基本の3枚おろしである。ここまで行けば、高級魚のハマチもさまざまな調理法で楽しめる。ぜひ習得してほしい。
3枚おろしの手順
ハマチを3枚おろしにする手順はこちらである。
身が2枚、中骨が1枚の3枚おろしが完成する。
3. ハマチを刺身にするさばき方

ハマチの美味を堪能するには、まず刺身で食べてみたいものである。生の刺身が苦手という場合は、しゃぶしゃぶにして少しだけ火を通すと格段に食べやすくなる。ハマチを刺身やしゃぶしゃぶで食べるには、どのようなさばき方をする必要があるのだろうか。
さく取りの方法
ハマチにかぎらず、刺身を美味しくするためにはさく取りがものをいう。3枚におろした身は、腹骨をそぎ落とし、中央の血合い部分で二つに切り分ける。三角形の形をした腹側のさくを腹身と呼び、ほぼ均一の幅の背側のさくを背身と呼ぶ。これを刺身として切るには、刺身用の包丁の元の部分を刺身にあててから、手前に引くように包丁を動かす。刃の先で刺身を切ろうとすると、身が崩れてしまい味が損なわれてしまう。刺身であれば1cmほどの厚さに切るとよい。刺身に触れる部分や刃をあてる回数は、少ないほどベターである。ハマチをしゃぶしゃぶにする場合には、脂がのった腹身を使うのが基本である。皮を下にしてまな板の上にハマチの身を置いたら、4mmほどの厚さのそぎ切りにしていく。身を押しつぶさないよう、ふんわりと切っていくのが美味しく食べるコツである。
4. ハマチのカブトのさばき方

通好みのハマチの食べ方のひとつがカブト焼きである。カブト焼きとは、魚の頭部を目と目の間に包丁を入れて切り、調理したものを指す。慣れないとそのビジュアルにぎょっとするものの、脂がのって美味しい一品となる。ハマチのカブト焼きを作る場合には、どのようにさばけばいいのだろうか。
アラの切り方
カブト焼きを作るためには、ハマチの頭部を口を上にしてまな板に置くところからはじめる。口の上部中央から包丁を入れ、口の奥にまで刃を滑らせて押し切る。頭部を切り開いたらエラやワタを取り去り、流水でキレイにすれば完成である。ハマチはぜひアラから出る旨みを無駄にしないで活用したい。エラぶた周辺のカマ、3枚おろしにした中骨部分も食べやすい大きさにカットし、煮物やアラ炊きにしてみよう。
結論
出世魚と呼ばれるハマチは、西日本でとくに愛されている魚である。切り身で買うことが多いハマチ、まるごと手に入ったらぜひ家庭でさばいてみたい。ハマチのさばき方は下処理から3枚おろしにするのが基本で、刺身や煮物として楽しめる。習うより慣れろをモットーに、ハマチの身の美味を損なわないさばき方を会得してほしい。