目次
1. 鯛の種類

真鯛、金目鯛、黒鯛、甘鯛...一口に鯛といってもさまざまな種類の鯛が存在する。ここではまず、鯛の定義について解説をしていこう。
タイ科の魚
日本において鯛を狭義で捉えると真鯛を指すのが一般的だ。この真鯛と分類学的に同じ仲間、スズキ目スズキ亜目タイ科に属するもの、その上で日本近海に生息している鯛が日本における広義での鯛である。真鯛以外ではヘダイ、チダイ、クロダイ、キチヌ、ナンヨウチヌ、ミナミクロダイ、オキナワチヌ、タイワンダイ、ヒレコダイ、ホシレンコ、キダイ、キビレアカレンコと13種類ほどである。ちなみに世界中には200種類以上もタイと名のつく魚がいるらしい。
2. 鯛ではないがあやかり鯛の種類

鯛と名は付いているけれど、実際には鯛ではない魚も存在する。高級魚として知られる甘鯛や金目鯛も、実際にはタイ科の魚ではない。これらはあやかり鯛と呼ばれることもあるそうだ。その実態に迫ってみよう。
鯛と名が付く魚
鯛はご存知の通り、縁起のいい魚である。真鯛は冠婚葬祭やお食い初めなど、祝い事にも欠かすことができない存在である。また神事においても重要な役割を担っており、日本では非常に古くから食べられていたことがわかっている。縄文や弥生時代の古墳からも骨が見つかっているほどである。
このようにして非常にめでたい魚であり、それにあやかりたいということから、タイ科の魚ではなくても〇〇鯛と名付けられた魚がいる。また甘鯛や金目鯛のように色が似ていることから〇〇鯛と付けられている魚もいる。これらを総称して、あやかり鯛ということがあるようだ。関西で人気の高いイトヨリダイ、沖縄や九州で漁獲されるアオダイ、釣り人にも人気のイシガキダイなどもあやかり鯛の一種である。
3. 魚の中にいる鯛という豆知識

幼い頃、鯛を食べて鯛探しをしたことがある...そんな人もいるかもしれない。鯛のなかには、実はもう1尾鯛がいるらしい。その真相を探っていこう。
鯛の鯛
鯛を食べたのちに、よく見るとその身体の中から鯛に似た骨を見つけることができる。その名も「鯛の鯛」。これは肩甲骨と烏口骨のふたつの骨からできたもので、鯛はこの骨を使って胸鰭を動かしたり、支えたりしている。
実はこの鯛の鯛は、古くから人々に親しまれていたようで、江戸時代にはすでに「鯛中鯛」と書物で紹介されている。またほかの魚にも同じような骨を持つものがいて、それぞれなんともユニークな表情をしている。しかもこれらは鯛ではなくても「鯛の鯛」と呼ばれているらしい。
めでたい鯛のなかにあることからよりめでたいとされ、金運がアップするといわれており、洗ってよく乾かしたものをお財布に入れている人もいるようだ。鯛を食べるときはもちろん、魚を食べるときに探してみるのもいいだろう。
結論
鯛の基本は真鯛である。ただしそれと同じタイ科の魚13種類も鯛と呼ばれることがある。さらにめでたい鯛にあやかり、魚種は異なるものの〇〇鯛と呼ばれる魚が複数存在することもわかった。鯛は古くから日本人に愛されてきた魚であるからこそ、こんなにも多様な種類が存在するのであろう。いろいろな鯛を食べ比べてみるのも面白いかもしれない。