目次
- ※1 ※2文部科学省
- 果実類/いちじく/生 - 一般成分-無機質-ビタミン類-アミノ酸-脂肪酸-炭水化物-有機酸等 https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=7_07015_7
- ※3〜※7 公益社団法人長寿科学振興財団 https://www.tyojyu.or.jp/
- ※8 聖書の中の科学と生物 いちじく https://www.jstage.jst.go.jp/article/kagakutoseibutsu1962/24/6/24_6_409/_pdf
1. 無花果の効果と歴史

無花果は、不老不死の果実ともいわれ、古くから世界中で親しまれている。そんな無花果はどのような効果や歴史があるのだろうか?
不老不死の果物
いちじくは、くわ科イチジク属の植物で、漢字では無花果と書くので、花がない果実なのかと思われているが、実は、花がないように見えることからこの漢字が使われているのだ。無花果の歴史は長く、6000年以上前から人々に親しまれている。原産地はトルコで、古くから不老長寿の果物とも呼ばれているのだ。無花果の旬は夏の終わりから秋で旬が短く、長期保存ができないことから貴重な果物としても知られている。また、無花果は生の果物としてだけではなく、ドライフルーツにして販売されているものもあり、ドライ無花果なら1年中楽しむことができるのだ。
2. 無花果の栄養素と効果

不老不死の果実と呼ばれる無花果は、さまざまな栄養素と効果を持っている。生、乾燥の無花果ともにカリウムやカルシウム、マグネシウム、食物繊維、アントシアニン、フィシンを豊富に含んでいる。(※1、※2)それらの気になる無花果の効果効能について詳しく見てみよう。
栄養素と効果効能
・カリウム
無花果に多く含まれているカリウムは、生よりも乾燥しているほうが多くなる。
カリウムは、細胞の浸透圧を維持したり、水分を保持する働きがある。カリウムは、腎臓でナトリウムの再吸収を抑制してくれるので、余分なナトリウムを尿中へ排出してくれる効果がある。(※3)
・カルシウム
無花果は乾燥させることでよりカルシウムの成分が多くなる。そんなカルシウムは、骨や歯を丈夫にするだけではなく、細胞の分裂や筋収縮、神経興奮の抑制などの効果が期待できる。(※4)
・マグネシウム
マグネシウムも無花果で摂取できる栄養素の1つだ。マグネシウムは、体内の酵素の働きを助けるとともに、カルシウムと結合して筋収縮を制御したり、血管を拡張させて血圧を下げる働きがある。(※5)
・食物繊維
無花果は食物繊維も豊富で、肥満をはじめとする生活習慣病の予防に効果がある栄養素だ。食物繊維は腸内環境の改善にも効果が期待できる。(※6)
・アントシアニン
アントシアニンとは、ポリフェノールの一種で強い抗酸化作用を持っている。とくにアントシアニンには、視力回復効果があるといわれており、目の機能改善が期待できるだろう。(※7)
・フィシン
無花果に含まれているフィシンという栄養素は、古くから民間薬として使用されている成分だ。たんぱく質を分解する酵素で痔疾や淋病、胃腸などに効果があるといわれている。(※8)
3. 無花果の効果を上げる食べ方

無花果の持つさまざまな栄養素の効果をより効率的に摂取するには、おすすめの食べ方がある。気になる無花果の効果を上げる食べ方を紹介しよう。
おすすめの食べ方
生の無花果は、加熱せずにそのまま食べるのがいいだろう。それは、無花果に含まれている栄養素には、熱に弱いものがあるからだ。生でいちじくを食べる場合は、半分に切ってスプーンですくって食べるのがおすすめの食べ方になる。また、いちじくは、加熱すると水溶性の栄養素が流れ出てしまうので、ジャムやコンポートなど煮汁もそのまま味わえる調理法がおすすめだ。無花果のジャムやコンポートは、パンに塗ったりお菓子作りに活用できる。また、乾燥させたドライ無花果は、生のものよりも保存期間も長く栄養素も高い。ヨーグルトに入れることで、腸内環境の向上が期待できる。
結論
無花果は、不老不死の果実と呼ばれるだけあり身体にやさしい栄養素を豊富に持っている。無花果の旬は短く、劣化しやすいため生のものは早く食べる必要があるが、ジャムやコンポートなど加工品にして味わうことができる。さらにドライ無花果なら手軽に一年中楽しむことができるので、日々の食事に無花果を取り入れやすいだろう。
(参考文献)