目次
- βカロテン 130μg
- ビタミンC 22mg
- ビタミンE 1.1mg
- 食物繊維 2.5g
- カリウム 200mg
- カルシウム 14mg
- 鉄 1.3mg
- ※1.日本食品標準成分表:文部科学省 https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=7_07060_7
- ※2.疲労回復に効果的な栄養素:医療法人医徳会真壁病院 http://www.itokukai.or.jp/column/food/post-1904/
- ※3※5.小学館日本大百科全書 https://kotobank.jp/dictionary/nipponica/
- ※4※7.厚生労働省 https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/
- ※6.ビタミン:平凡社世界大百科事典 https://kotobank.jp/dictionary/sekaidaihyakka/
1. グズベリーとは?

まずはグズベリーがいかなる果物であるかについて説明する。日本でも北海道などで栽培されるグズベリー、グーズベリーの名で見たこともあるかもしれない。ジャムなどに加工されることも多いグズベリーの名前について、形状や味、適した調理法など概略を見てみよう。
ジャムなどの加工に適した果実
グズベリーはgooseberryと書き、グーズベリーと呼ばれることもある。和名はスグリである。スグリ属ユキノシタ科の低木で、直径 1~1.2cmほどの実をつける。豊富な果汁が特徴で、生食のほかジャムやジュース、ゼリーなどに用いられることが多い。
グズベリーの味
グズベリーの熟果には緑白色や暗赤色など、種類によって異なる。熟しきらない実は酸味が強いものの、熟してくると甘みが勝った味わいとなる。甘酸っぱさや爽快感を有した風味で人気がある。
グズベリーの主産地や旬
グズベリーが属するスグリ属は北半球の温域が原産といわれ、その数は150種にのぼる。ヨーロッパやアメリカでそれぞれ品種改良され、栽培が盛んになった。日本では19世紀後半にヨーロッパから渡来したグズベリーが、北海道でわずかに栽培されるにとどまっている。冷凍のグズベリーは、欧州などからの冷凍ものが多い。6月中旬~7月中旬が旬とされているが、品種によって収穫時期は異なる。
2. グズベリーに含まれる主な栄養

グズベリーにはどのような栄養が含まれているのだろうか。文部科学省の日本食品標準成分表を参考に、生のグズベリー100gあたりの栄養をリストアップする。(※1)
このほか、果物の酸味成分であるクエン酸も含まれている。グズベリーに含まれている栄養を摂取することで、どのような効能が期待できるか見てみよう。
クエン酸
柑橘類など、酸味のある果物に含まれているクエン酸。グズベリーにも含まれるクエン酸は、疲労回復に効果があるといわれている。(※2)エネルギーを代謝するために最も重要な回路をクエン酸回路と呼ぶが、クエン酸はその名の通りこの部分をサポートする。(※3)これによって疲労回復を促進するのである。(※2)
βカロテン
βカロテンは、抗酸化作用を持つビタミンAの前駆体である。つまりβカロテンには、動脈硬化や老化をもたらす活性酸素を抑制する効能が期待できる。抗酸化作用と呼ばれるこの働きは、生活習慣病の予防の一助として注目されている。(※4)
ビタミンEやカリウムなども含まれる
グズベリーにはそのほか、抗酸化作用が非常に強いビタミンEや(※5)、コラーゲンの生成に関連するビタミンCも含まれている。(※1・※6)これらのビタミンは、健康維持だけではなく美容にも大きな役割を果たす。(※5・※6)ミネラルのひとつであるカリウムも含有しており、余分な塩分を外に排出する働きなどが期待できる。(※7)
3. グズベリーの食べ方は?おすすめレシピを紹介

グズベリーといえば、生のままケーキにトッピングされていたり、ジャムとして加工されたものを目にすることが多い。あまり一般的とはいえないグズベリー、どんな食べ方がおすすめだろうか。グズベリーの美味しい食べ方を見てみよう。
ジャム
グズベリーの食べ方として最もよく知られているのがジャムである。酸味のきいた味わい、みずみずしい食感はまさにジャム向きのフルーツといえるだろう。砂糖で煮込みレモンでアクセントをつけたグズベリーのジャム、ヨーグルトやアイスに混ぜてもよし、スコーンやトーストとも相性よく、応用範囲が広いのが魅力である。
ソース
酸味のきいたグズベリーは、ソースとして料理にも使用される。グズベリーソースはサーモンやチキン料理に合わせるレシピも多く、甘酸っぱい風味と美しい色合いが料理を引き立てることが多い。
ケーキやジェラートにもおすすめ
グズベリーはもちろん、ケーキやジェラートなどのスイーツに使用しても抜群の美味しさを発揮する。ケーキに入れて加熱すれば、熟していないグズベリーもほどよい甘さになる。ジェラートやシャーベットにすれば、食後のお口直しにもピッタリの一品となる。いずれの場合もビジュアルも映えるお菓子となるだろう。
4. グズベリーは甘酸っぱさが特徴の果実!ぜひ一度食べてみては?

生のグズベリーを購入するのは安易ではないが、冷凍ものであれば見つけやすいかもしれない。お菓子や料理において甘酸っぱさがほどよいアクセントとなってくれるグズベリー、さまざまなレシピに活用すれば、パーティーシーンでも見栄えがすることまちがいない。ぜひ一度お試しあれ!
結論
北半球の温かい地域が原産とされるグズベリー。その種類は多く、欧米ではジャムやお菓子、料理にも活用されてきた。日本での栽培は多くないが、輸入物のグズベリーが冷凍で出回っている。美容や健康に役立つ栄養素を含んだグズベリー、甘酸っぱい魅力は料理初心者にも扱いやすい。機会があればぜひ試したいフルーツである。
(参考文献)