目次
- 1. きゅうりの栄養のダイエット効果とは
- 2. きゅうりダイエットのやり方
- 3. きゅうりダイエットの注意点
- 4. きゅうりのおすすめダイエットメニュー
- 5. きゅうりのダイエット効果はいつから現れる?
- (※1)公益財団法人 東京都医学総合研究所「脂肪細胞から分泌される脂質代謝酵素による肥満の新しい調節機構の発見」 https://www.igakuken.or.jp/topics/2014/0606.html
- (※2)文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂) 野菜類/きゅうり/果実/生」 https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=6_06065_7
- (※3)一般社団法人日本ヘルスケアサプリメント協会「カリウム」 https://www.jhcsa.jp/seibun-search/ka/k/
- (※4)一般財団法人日本educe食育総合研究所「夏の味覚「すいか」でむくみ予防!」 https://www.educe-shokuiku.jp/news/health/suika02/
- (※5)公益社団法人千葉県栄養士会「生活習慣病の予防と食物繊維」 https://www.eiyou-chiba.or.jp/commons/shokuji-kou/health_and_diet/seikatusyukan_yobou/
- (※6)一般社団法人オーソモレキュラー栄養医学研究所「ビタミンC」 https://www.orthomolecular.jp/nutrition/vitamin_c/
- (※7)医療法人新生会「Mrs.ダイエット?低GI値とは??」 https://i-shinseikai.or.jp/wakaayu/12932/
- (※8)医療法人社団 森愛会 鶴見クリニック「ファスティングで美容と健康も意識したダイエット」 https://www.tsurumiclinic.com/medical-treatment/fasting-diet.html
- (※9)医療法人清風会 林クリニック「汗をかいても食べなくても太る『夏太り』」 https://www.hayasi-clinic.org/publics/index/37/detail=1/b_id=193/r_id=85/
1. きゅうりの栄養のダイエット効果とは

まずは、きゅうりに含まれている栄養素とダイエットの関係について探っていこう。
ホスホリパーゼの脂肪分解効果
きゅうりに含まれる成分の中でとくに注目してほしいのが、ホスホリパーゼだ。ホスホリパーゼは、脂肪分解酵素の1種だ。脂肪分解という言葉から分かる通り、脂肪を分解し代謝するのに一役買っている(※1)。ホスホリパーゼは肥満改善にも役立つ酵素として注目を集めており、ダイエット中には積極的に摂りたい成分だ。
カリウムやシトルリンのむくみ解消効果
カリウムは生の野菜や果物に多く含まれる栄養素で、きゅうり100gあたりに200mgも含まれている(※2)。カリウムはナトリウムと拮抗する栄養成分として知られており、体内の余分なナトリウムを排出するとともに、水分も排出してくれる(※3)。そのため、むくみ解消の手助けとなってくれる。また、アミノ酸の1種であるシトルリンもむくみ解消に一役買っている。シトルリンは血流改善効果があるとされ、滞った血液を流してくれる働きが期待できる(※4)。カリウムとシトルリンの2つを含むきゅうりは、むくみ解消に最適の野菜だ。
食物繊維の便秘解消効果
きゅうり100gあたりに1.1gの食物繊維が含まれている。食物繊維はダイエット中には欠かせない栄養素だ。さまざまな効果があるが、有名なのは便秘解消効果だろう。食物繊維は便のカサを増やすとともに腸を刺激して蠕動運動を活発化させる働きがある(※5)。便通を整えるだけでもダイエットが捗る。
水分豊富で低カロリー
きゅうり100gあたりのエネルギーはわずか13kcal、糖質も1.9gと非常に低い(※2)。一方で、きゅうり100gあたりに含まれる水分量が95.4gと多い(※2)。そのため、きゅうりを食べると瑞々しさを感じる人も多いだろう。ダイエット中は運動をして消費エネルギーを増やすとともに、摂取エネルギーを抑えるのがポイントだ。きゅうりは低カロリーなので、ダイエット中には最適な食材だといえる。また、含まれる栄養素が少ないといわれているきゅうりだが、ビタミンCやビタミンKといったビタミン類も含まれている(※2)。とくに、ビタミンCは脂肪代謝に必要な成分をサポートするため、ダイエットには必要不可欠だ(※6)。
2. きゅうりダイエットのやり方

きゅうりをただ食べるだけでは十分な効果が得られないことがある。ここでは、きゅうりダイエットを行うときのポイントを紹介する。
食前にきゅうりを食べる
きゅうりは適度な歯ごたえがあり、水分も多く含まれているため、意外にも満腹感を得やすい。そのため、食前に食べておけば、ごはんの食べ過ぎを防ぐことができる。また、きゅうりはGI値が23と低い(※7)。GI値は血糖の上昇スピードを表した数値で、低いほど血糖値が上がりにくい。急激な血糖値上昇はインスリン分泌を促し、脂肪を蓄積しやすくなる(※7)。最初にきゅうりを食べておけば血糖値の上昇を緩やかにすることができる。1日1?3本を目安に食べるようにしよう。
生のすりおろしきゅうりを食べる
きゅうりに含まれるホスホリパーゼは熱に弱いという性質を持つ(※8)。そのため、生で食べるのがおすすめだ。また、ホスホリパーゼを効率的に摂りたいなら丸かじりではなく、すりおろすのがおすすめだ。きゅうりをすりおろすと細胞が壊れ、ホスホリパーゼが活発化し(※8)、そのまま食べるよりも多くのホスホリパーゼを摂取できる。
3. きゅうりダイエットの注意点

ダイエット中にきゅうりを食べるのはメリットばかりのように思えるが、注意点もある。ダイエットを成功させるためには注意点もしっかりチェックしておこう。
きゅうりだけダイエットはNG
カロリーを抑えるならきゅうりだけダイエットは効果的だが、実際は栄養が偏り体調を崩しやすくなる。必要な栄養素が摂取できていないと代謝も悪くなるため、リバウンドしやすくなるというデメリットもある。あくまで、きゅうりはダイエット中の食事の一部と捉え、たんぱく質が多く含まれている肉や魚、ビタミンとミネラルが多く含まれる野菜も一緒に摂るようにしよう。
マヨネーズやドレッシングに注意
きゅうりをサラダで食べるときはマヨネーズやドレッシングをかけたくなる。しかし、マヨネーズとドレッシングには油脂が含まれているため、カロリーが高い。そのため、きゅうりが低カロリーでも総合すると高カロリーになってしまう。きゅうりを食べる際はそのまま食べる、または塩やノンオイルドレッシングを使うといった工夫が必要だ。
きゅうりを食べ過ぎない
夏野菜であるきゅうりは身体を冷やす効果があるとされている(※9)。夏には嬉しい効果だが、きゅうりを食べ過ぎると身体を冷やしすぎてしまう恐れがある。身体が冷えると内臓の動きが悪くなり、基礎代謝が下がってしまう(※9)。すると、消費エネルギー量が減るため、食事量が変わらなくても体重が減らなくなってしまう。ダイエット中は身体を冷やしすぎないよう、食べるものにも注意しよう。
4. きゅうりのおすすめダイエットメニュー

きゅうりだけを食べていると飽きてしまうが、ほかの食材と一緒に調理すれば飽きずに食べることができる。たとえば、きゅうりの和え物もポン酢にしてみたり、浅漬け風にしてみたりすれば飽きなく食べることができる。そのときに、ささみやちくわも加えてみよう。ダイエット中はたんぱく質が不足しがちだが、きゅうりと一緒に摂ることで効率的にたんぱく質も摂ることができる。
また、すりおろしたきゅうりに酢を混ぜて緑酢を作るのもおすすめだ。緑酢は和え物はもちろん、鶏肉や魚にかけても美味しい。見た目も変化がつけられるため、ダイエットを楽しみながら続けることができる。
5. きゅうりのダイエット効果はいつから現れる?

ダイエットをしているときに気になるのが、効果がいつ出るかだ。効果が早く出たほうが、やる気に繋がりやすい。しかし、残念ながらきゅうりを食べているだけでは劇的な効果は見られない。きゅうりを食べればカロリーを抑えることはできるが、ダイエットを成功させるためには長い期間が必要となる。当然ながら、食事だけでなく運動もダイエットには必要だ。仮に1週間という短期間で痩せられたとしてもリバウンドする可能性が高く、おすすめできない。きゅうりダイエットは無理のない範囲で、適度に楽しみながら行うようにしよう。
結論
きゅうりには脂肪分解酵素であるホスホリパーゼが含まれており、ダイエット中にもおすすめの食品だ。とくに生のきゅうりをすりおろして食べると効率的に摂ることができる。きゅうりダイエットを成功させるためには、運動と全体の食事バランスにも気を遣う必要がある。普段の生活を見直しつつ楽しんでダイエットに取り組もう。
(参考文献)