目次
- ビニール手袋
- 口の閉まるジッパー付き袋
- たっぷりの水に2~3日つけておく
- 表面の外種皮と中種皮をこすりおとす
- 天日干しにしてしっかりと乾かす
- ※1:独立行政法人農林水産消費安全技術センター「大きな目と小さな目」 http://www.famic.go.jp/public_relations_magazine/kouhoushi/back_number/201710-50.pdf
- ※2:j-stage「ビタミンB6欠乏症を引き起こす銀杏中毒に関する研究」 https://www.jstage.jst.go.jp/article/yakushi/139/1/139_18-00136/_pdf
1. 銀杏の旬の時期

銀杏は、イチョウの木になる実のことである。イチョウは恐竜がいた時代からある木のひとつだとされ、地球の歴史に欠かすことのできない植物でもある。そんなイチョウになる銀杏の旬の時期について、まずは解説していこう。
9月から12月にかけて
銀杏拾いは秋の風物詩である。都内の学校では、イチョウが植えられているところも多く、銀杏拾いをする人の姿をいまでも見かけることがある。
実が熟して落ちるのは秋頃。具体的には9月から11月くらいまでだ。イチョウは大気汚染にも強く、街路樹や学校の木などとして、全国各地に植林されているので、収穫は全国で行われている。流通しているものの主な産地は愛知県と大分県である。銀杏が落ちるのは、イチョウの紅葉が真っ盛りになる直前。うっすら色づき始めた頃がそのサインだ。
2. 銀杏の旬の時期に収穫する方法

銀杏はご存知の通り、独特の臭いを放っている。お世辞にもいい臭いとは言いにくいので、収穫にはいろいろと準備が必要である。収穫方法と処理方法を見ていこう。
収穫の仕方
収穫場所
まず銀杏の収穫に欠かせないのが、拾っていい場所であるかどうかの確認である。多くの場所に植えられているイチョウだが、すべての場所で銀杏の収穫に許可がおりているわけではない。
準備するもの
銀杏は臭いがきついうえ、手でそのまま触るとかぶれることがあるので、素手で触るのは現金だ。用意するものは以下。
ビニール手袋は厚手のものを用意するといい。2枚重ねてもいいだろう。
メスの木を探す
銀杏の実がなるのはメスの木だけなので、その下を入念にチェックするといい。木のオスメスを見分ける方法は葉の形にある。オスは葉の先が2つに分かれているが、メスは分かれておらずラウンド型である。
自然に落ちた銀杏を収穫する
イチョウの木は背が高いので、木についている実を取る人はあまりいないが、自然に落ちた実を収穫するのがいい。収穫したものは都度、ジッパー付きの袋に入れよう。
処理の方
銀杏は収穫後、そのまま食べられるわけではない。銀杏は果実ではなく種子で、外側から外種皮、中種皮、内種皮、胚乳に分けられる。我々がよく目にする硬い銀杏の殻は内種皮にあたり、可食部は胚乳である。このため、収穫後は外種皮と中種皮を取り除く必要があるのだ。
下処理の手順
強い臭いは健在なので、水につけておくときもビニール袋に入れたり、数回ラップをするなど工夫をするといい。作業は必ずビニール手袋をつけて行うこと。
保存方法と食べ方
収穫した銀杏は、冷蔵または冷凍して保存する。冷凍であれば3ヶ月ほどは美味しくいただくことができる。フライパンで炒ることもできるが、封筒に入れて入り口を折り、電子レンジで加熱すると簡単に食べることができる。
3. 銀杏の時期には食べ過ぎ注意

銀杏は非常に栄養価が高い食品のひとつである。ゆえに、食べすぎると食中毒を起こす危険性があるらしい。その詳しい症状について調べていこう。
銀杏中毒について
銀杏にはビタミンB6とよく似たメチルピリドキシンという物質が含まれている。この物質がビタミンB6の働きを阻害することで、嘔吐や痙攣、吐き気、めまいなどの症状を引き起こす。大人であれば、数十個程度なら問題がないことも多いが、子どもは数粒でこの中毒を引き起こす危険性が高いので注意が必要である。(※1、2)
結論
銀杏はイチョウの種子である。古くから身体にいいとされ、民間療法の役割も果たしてきた。美しいエメラルドグリーンの可食部は、ねっとりとした食感とほかにはない風味でクセになる。しかし、食べ過ぎは禁物だ。収穫の際も臭いがきつく、かぶれやすいのでしっかりと予防をして出かけたい。
(参考文献)