目次
- マダコ 生 70kcal(※1)
茹で 91kcal(※2) - ミズダコ生 61kcal(※3)
- イイダコ生 64kcal(※4)
- ※1〜※4.文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂) 魚介類/」 https://fooddb.mext.go.jp/
- ※5※6.厚生労働省 https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/
- ※7〜※9.小学館日本大百科全書 https://kotobank.jp/dictionary/nipponica/
- ※10.厚生労働省「プリン体」 https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-032.html
- ※11.公益財団法人痛風・尿酸財団「食品・飲料中のプリン体含有量」 https://www.tufu.or.jp/gout/gout4/447
- ※12.文部科学省所管の国立研究開発法人科学技術振興機構「食品中プリン体含有量および塩基別含有率の比較」 https://www.jstage.jst.go.jp/article/gnam/39/1/39_7/_pdf
1. タコのカロリーはどれくらい?

和洋中、いずれの味ともマッチするタコ。そのタコのカロリーはどのくらいあるのだろうか。日本近海に生息するタコはおよそ50種もあるといわれているが、われわれが口にするタコは、マダコやミズダコ、イイダコが多い。これらのタコのカロリーを紹介する。
カロリーの量
日本人がよく食べるタコのカロリーを見てみよう。それぞれ100gあたりのカロリー量である。
タコのカロリーは決して高くないことが数値から読み取れる。
2. タコは高タンパク低カロリー

カロリーが低い食材のひとつ、タコ。タコには、タンパク質をはじめ豊富な栄養が含まれている。ダイエットの際にも活用したい高タンパク低カロリーのタコ、含まれる栄養からどのような効能が期待できるのだろうか。タコの栄養について説明する。
タンパク質
生のマダコ100g中には、16.4gのタンパク質が含まれている。(※1)タンパク質は細胞の主要成分であり、筋肉や臓器、皮膚やホルモンなど、人体のあらゆる器官において重要な役割を果たしている。(※5)ダイエットを行う際も、タンパク質の摂取を怠ると、健康に害を及ぼす可能性が高くなる。(※5)タンパク質を多く含み、かつカロリーが低いタコはぜひダイエットに活用したい。
タウリン
ドリンク剤の配合成分としてよく耳にするタウリン。タウリンは、タコをはじめとする軟体動物に多く含まれる成分である。(※6)アミノ酸の一種であるタウリンは、コレステロールの値を下げるほか、高血圧の予防にも寄与する成分である。心臓や肝臓などの重要な臓器にも多く含まれており、生命維持のために必須の栄養といわれている。(※6)
ビタミンB12
タコはビタミンB群も有している。(※1)その中でもビタミンB12は、肝臓に多く含まれる栄養素である。(※7)ビタミンB12はさらに、タンパク質の合成や脂質の代謝にも不可欠とされている。ビタミンB12の不足は、悪性貧血を起こす可能性も高くなる。(※7)
亜鉛
タコは、マグネシウムやカルシウムをはじめとするミネラルも豊富である。生のマダコ100g中には、1.6mgの亜鉛が含まれている。(※1)亜鉛は食事から摂取する必要があるミネラル成分のひとつである。(※8)酵素の作用に大きな役割を果たす亜鉛は、不足すると免疫機能が低下したり、肝胆道疾患を誘発するケースもある。(※8)
3. タコの上手な食べ方

タコは上述した栄養のほかにも、ビタミンEやナイアシン、葉酸なども含んでいる。(※1)これらのタコの栄養を損なうことなく摂取するためには、どのように食べればいいのだろうか。タコの上手な食べ方を見てみよう。
おすすめの料理
亜鉛やビタミンB12など、水溶性の栄養が多いタコ。(※7・8)これらの栄養を閉じ込めるためには、タコ飯や煮物にするとよい。またビタミンEは脂溶性であるため(※9)、オリーブオイルと組み合わせたカルパッチョなどがおススメである。炒めてピラフにしたりガーリック炒めなどもごはんやお酒が美味しくなるおかずとなる。
プリン体の量について
タコにはもちろんデメリットもある。そのひとつがプリン体の含有量である。プリン体とは核酸の主成分であり、代謝を経て尿酸となる物質である。この尿酸が、痛風の原因となることが多い。(※10)一般的に、100g中のプリン体の量が300mgを超えると非常に高いというレベルに位置づけられる。(※11)帝京大学の研究によると、タコに含まれるプリン体量は137.3mg。(※12)非常に高いとはいえないものの、決して少ないといえる数値でもない。プリン体の1日の摂取量の上限は400mgが理想とされており(※11)、タコを食べる際にはその量に注意する必要がある。
結論
料理における応用法が多く、日本人に愛されている魚介類のひとつがタコである。タコはカロリーは低めながら、タンパク質をはじめとするさまざまな栄養を有しているため、上手に使えばダイエット中にも使用できる食材である。ただし、痛風を引き起こす原因となるプリン体の量も少なくないことから、節度を持って適量を食べるのがベストである。栄養素を損ねない調理法で、タコを美味しく食べてほしい。
(参考文献)