目次
- レッドナイアガラ:主にロゼワインに使用される
- ニューナイアガラ:ナイアガラとポートランドのかけ合わせ
- 果皮の色:黄色が濃い黄緑色のものを選ぶとよい。緑色が強いものは、未完熟で甘みがやや弱い。
- 果皮の白い粉:ブルームといい成熟している証拠のため、粉のあるものを選ぼう。
- 軸:枯れていないものは鮮度がよい。軸が茶色いものは、収穫から時間が経っている。
- その他:果皮がテカテカしているものや粒落ちの多いものも、鮮度が落ちている。
- ナイアガラの粒を、軸2mmほど残るようにはさみで切り取る
- 冷凍用保存袋に入れ、空気を抜いて密封する
- 冷凍庫に入れる
1. ナイアガラとはどんなぶどう?

ナイアガラは白ワインやジュースなどの加工用として流通するぶどうのため、一般的なぶどうのように店頭に並ぶ機会は少ない。しかし、フルーツとして食べても美味しいぶどうである。
成り立ちと特徴について
ナイアガラは、アメリカ・ニューヨーク州ナイアガラで1872年に生まれたぶどうだ。コンコードとキャサディの交雑種で、日本にはワインの父と呼ばれる川上善兵衛氏により1893年頃に導入されたという。
多汁で柔らかく甘みと香りが強い
ナイアガラの果皮は緑~黄緑色で、成熟すると黄緑色~淡い黄色になる。4~7gほどの中粒で、果肉が柔らかく果汁が多いのが特徴だ。糖度は16~20度以上と高く、強い甘みと芳香を楽しめる。皮が薄いため長距離長時間の流通に向かないことも、加工用や産地での消費となる理由である。
変異種
2. ナイアガラの産地と旬の時期

アメリカ生まれのナイアガラは、国内でも広く栽培されている。主な産地や旬の時期について見ていこう。
主な産地
耐寒性に優れた品種であるナイアガラは、主に冷涼な地域で生産される。北海道と長野県が代表的な産地で、山形県、秋田県、岩手県などの東北地方でも栽培されている。
旬の時期
ナイアガラの旬は産地により異なるが、8月中旬頃から10月下旬まで収穫される。成熟期を迎える9~10月頃が、旬のピークとされる。
3. ナイアガラの選び方と保存方法

生食用として販売されるナイアガラを見かける機会は少ないかもしれないが、運よく出会えたらより美味しく鮮度のよいものを選びたい。そこで、選び方のポイントと美味しく食べきるための保存方法を紹介する。
選び方のポイント
甘くて美味しい完熟したナイアガラを選ぶには、果皮をチェックするとよい。また、軸や粒落ち具合から鮮度のよさを見分けることができる。
保存の仕方について
ナイアガラは果肉が柔らかく日持ちしにくいため、できるだけ早く食べたほうがよい。一般的には常温保存に向かないため、食べきれない場合は冷蔵保存か冷凍保存をしよう。
冷蔵保存
乾燥しないようポリ袋に入れるか、ラップや新聞紙で包んでから冷蔵庫の野菜室で保存する。野菜室と同等の温度(3~8℃)が保てる場合は、冷暗所での保存も可能だ。冷蔵保存した場合も日持ちはしないため、数日以内に食べきろう。
冷凍保存
長期保存したい場合は、下記の手順で冷凍保存するのがおすすめだ。
適切な方法で冷凍したナイアガラは、1ヵ月ほど保存できる。皮が薄く傷みやすいため、洗うのは食べる直前にするとよい。
4. ナイアガラの美味しい食べ方

ナイアガラは加工用として扱われることの多いぶどうだが、そのまま食べても美味しい。皮が柔らかく果汁が多いという特性を踏まえ、食べ方のコツを紹介する。
食べ方のヒント
ナイアガラの皮は食べられないが、皮が薄くむきにくい。そこで、まるごと口に含み、軽く潰してから皮を取り出すと食べやすい。ナイアガラは、果肉と果皮の間の部分に強い甘みがある。いったん皮ごと口に含む食べ方なら、この部分も一緒に味わうことができる。
種のまわりは酸味が強い
ナイアガラに入っている小さな種のまわりは、酸味が強めである。種を出すと酸っぱく感じる場合は、種ごと飲み込んでしまっても問題ない。口に残ったら取り出す程度でよいだろう。
結論
ナイアガラは、アメリカ・ナイアガラ生まれの白ぶどうである。ワインやジュースの原料として知られるが、多汁で甘みの強い果肉はそのまま食べても美味しい。国内では北海道や長野県で主に生産されるが、皮が薄く傷みやすいこともありフルーツとしての流通量は少ない。運よく入手できたら、まるごと口に含みあとで皮を取り出す食べ方が、甘みを十分に味わえておすすめだ。