目次
- ※1 文部科学省
- 野菜類/(なす類)/なす/果実/生 - 一般成分-無機質-ビタミン類-アミノ酸-脂肪酸-炭水化物-有機酸等 https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=6_06191_7
- ※2 農林水産省
- 1708_all.pdf https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/1708/pdf/1708_all.pdf
- ※3〜※5 公益社団法人長寿科学振興財団 https://www.tyojyu.or.jp/
1. ナスは栄養ない野菜って本当?

ナスは、ほとんどが水分でできた野菜だ。そのため、栄養がない野菜といわれている。そんなナスにも含まれている栄養素がある。気になるナスの栄養素と栄養がないといわれる理由を見てみよう。
ナスにだって栄養はある
ナスは、栄養豊富な野菜ではないが、栄養がまったくないわけではない。ナスの栄養素を見てみると、食物繊維やカリウム、葉酸などを含んでいるのだ。(※1)
栄養ないといわれる理由は水分が多いから
ナスが栄養がないといわれる理由は水分が多くカロリーが低いからだ。ナスのカロリーを見てみると、100gあたり18kcalになる。(※1)
2. 栄養ないといわれるナスの栄養素と効果

栄養がないといわれるナスにもさまざまな栄養素や効果が隠されている。ナスに含まれている栄養素による働きや予防効果について紹介しよう。
ナスニン
ナスの皮の部分に含まれているポリフェノールをナスニンと呼ぶ。このナスニンは、抗酸化作用があり、活性酵素の働きを抑えてくれる。(※2)
カリウム
ナスの栄養素を見てみるとカリウムを1番多く含んでいる。(※1)このカリウムは、細胞の浸透圧を維持したり水分を保持する働きがあるのだ。カリウムは腎臓でナトリウムの再吸収を抑制し、余分なナトリウムを尿中への排出を促進するので、血圧を下げてくれる。(※3)
食物繊維
ナスは食物繊維を含んでおり、腸内環境をよくしてくれたり、便秘を防いでくれたりする働きが期待できる。さらに糖尿病や生活習慣病のリスクを低くする効果があるのだ。(※4)
葉酸
葉酸は、ビタミン12や赤血球の生産を助けるビタミンの一種だ。細胞の分裂や成熟に大きく関係しており、妊娠中は葉酸を十分に摂取することで、胎児の先天性異常のリスクを軽減するといわれている。(※5)
3. 栄養ないナスの栄養を逃さない調理法

栄養が少ないといわれるナスの栄養を効率的に摂取するには、栄養を逃さない効果的な食べ方をするのがおすすめだ。栄養を逃さないナスの調理法を紹介しよう。
皮も料理に使う
ナスの皮に含まれているポリフェノールであるナスニンを逃さず食べるには、皮ごと料理にするのがおすすめだ。
水に晒しすぎない
ナスに含まれているビタミンやミネラルには水溶性のものも多い。そのため、長時間ナスを水に晒してしまうと、せっかくの栄養素が流れてしまうので、注意したい。
生食する
ナスは、生食することで、少ない栄養素をそのまま摂取することができる。ナスを漬物やサラダにして生で食べる場合は、生食に適したナスの品種を選ぶのがおすすめだ。
油でコーティングする
ナスは、天ぷらなどの揚げ物にすることで、水溶性の栄養素を逃さずそのまま食べることができる。ナスの表面を油でコーティングすることで、栄養素を閉じ込める効果があるのだ。
汁物の具にする
ナスを味噌汁やスープなどの汁物の具材として使えば、水溶性で溶け出した栄養素もそのまま口にすることができる。
まるごと調理する
ナスをまるごと調理することで、断面から栄養が流出することを防ぐことができる。まるごと調理することで、ナスの旨味成分を逃がさず食べることができるのだ。
4. 栄養ないナスは食べ過ぎても大丈夫?

ナスは、食べ過ぎたからといって体に影響を及ぼすことは考えにくい。ナスは、水溶性の栄養素も多いので、食べ過ぎてしまっても尿中に排出されるからだ。しかしナスばかりを食べ過ぎてしまうと、ほかの栄養素が足りなくなってしまうので、食事はバランスよく摂るようにしよう。
結論
ナスは栄養がないといわれているが、多くはないがさまざまな栄養素を含んでいる。また、ナスの少ない栄養を逃さず摂取するためには、調理法にも工夫をしてみるのがおすすめだ。ナスは少ないながらもさまざまな効果が期待できる栄養素を含んでいるので、上手に食事に取り入れてみるのがいいだろう。
(参考文献)