目次
- ※1.農林水産省「種苗法による品種登録」 http://www.hinshu2.maff.go.jp/gazette/touroku/contents/258touroku.html
- ※2.独立行政法人農畜産業振興機構「野菜のいろいろ アレッタ」 https://vegetable.alic.go.jp/yasaijoho/iroiro/1305_iroiro.html
1. アレッタはどんな野菜?

人気が上昇しているアレッタとはどんな野菜なのか。アレッタはまだまだ生産量が多いとはいえない野菜であるため、外観や味についてその認識が普及しているとはいえない。まずは、アレッタという野菜の概要を見てみよう。
新しい品種
アレッタが農林水産省に新品種として登録されたのは、2011年3月である。(※1)三重県の種苗会社によって開発され、登録にいたっている。ブロッコリとケールをかけて作られたアレッタ、その名から欧米産の野菜を想像しがちであるが、日本生まれなのである。
見た目と味の特徴
アレッタの外観は、茎ブロッコリと相似している。葉の大きさが目立つが、葉だけではなく茎から蕾の部分まで食用可能である。ケールの苦みは少なく、甘い食感を特徴とした野菜である。生食もできるアレッタは、カロテンやビタミンKなどの栄養も豊富である。(※2)
2. アレッタの産地と旬の時期

品種登録されて10年余がたつアレッタであるが、まだまだ一般的に目にできる野菜ではない。アレッタの主な生産地はどのあたりなのだろうか。アレッタが美味しくなる旬の時期とともに説明する。
旬の時期
アレッタの生産地として知られているのは、まずその誕生の地である三重県である。三重県は現在も、栽培方法の改良が研究されるなどアレッタの生産向上に務めているという。そのほか、群馬県や埼玉県、滋賀県などでも栽培が行われている。アレッタは冬野菜であり、収穫は11~4月である。地域によって旬の時期は異なるものの、一般的に2~3月が収穫のピークである。
3. アレッタの野菜料理

冬に美味しくなる野菜アレッタ。苦味のない食べやすさは、子どもがいる家庭でも活躍してくれそうである。アレッタを使ったレシピを増やして、美味しく栄養を摂取したいところだ。アレッタを使った料理、いくつかの例を見てみよう。
おすすめの食べ方
生でも食べることができるアレッタ、抵抗がある場合はスムージーにするとよいかもしれない。青汁の原料であるケールの系統だけに、飲んでも抵抗はない。調理に使用する場合はアク抜きの必要がないので便利である。クラシカルにおひたしにしたり、炒めもの、天ぷらなどにすると美味しい。子どもがいる家庭ならばパスタの具にしたり、肉で巻いたりとさまざまに応用できる。
4. アレッタは野菜庫に保存

栄養価も高いアレッタは、品質を保持しつつ保存したい。食感も栄養も失わずに保存するには、どんな点に注意すべきなのだろうか。アレッタの保存方法を説明する。
保存の仕方
みずみずしい緑色が特徴のアレッタは、乾燥しないよう注意して保存する必要がある。ペーパーで包んだり保存用の袋に入れるのが基本である。注意して保存をしても、冷蔵では3日ほどで消費する必要がある。近日中に食べる予定がない場合は、冷凍保存するのがベターである。冷凍保存する場合には、アレッタを軽く茹でてからすると後で調理しやすい。さっと茹で上げたアレッタを水洗いし、水気をよく除去したあとに食べやすい大きさにカットする。これを専用の袋に入れて冷凍するのである。調理する場合は解凍する必要もなく便利である。
結論
アレッタは2011年に品種登録された新しい野菜である。ケールとブロッコリの特徴を有し、苦味のない食べやすさを特徴としている。三重県を中心に生産されるアレッタはまだまだ普及には時間がかかりそうであるが、冬野菜のひとつとして人気が上昇している調理方法も多く栄養価も高いアレッタ、機会があったらぜひトライしてその美味しさを味わってほしい。
(参考文献)