目次
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1. ブロッコリーの旬の時期

ブロッコリーはアメリカなどから輸入されるものも多いが、国内でも各地で栽培されている。通年出回るのは、輸入ものの供給に加え、国内では産地により収穫時期が異なるからだ。では、ブロッコリーの旬はいつなのか見ていこう。
旬の時期
ブロッコリーは涼しい気候を好む野菜である。そのため、最も美味しいとされる本来の旬は、冬から春(11~3月頃)にかけての時期だ。夏場にも収穫はされるが、北海道や長野など涼しい地域に限られる。主な産地は埼玉県や愛知県で、これらの地域では10月頃から出荷される。輸入ブロッコリーは、国産品の出荷量が減る初夏から秋にかけて、とくに多く市場に入荷される。
輸入ブロッコリーでも新鮮
輸入ブロッコリーはアメリカ産のものが多い。ブロッコリーは、時間経過につれ花が開き茎が乾燥し、鮮度が落ちてしまう。そのため、ブロッコリーの鮮度を保つために、アメリカからの輸入の際は「氷結輸送」という方法が用いられる。ブロッコリーと砕いた氷を、発泡スチロールなど保冷性の高い容器に詰めて輸送する方法だ。
2. ブロッコリーを旬の時期に食べるメリット

旬の時期である11~3月頃のブロッコリーはとくに美味しいといわれるが、旬の野菜にはほかにも下記のようなメリットがある。
栄養価が高い
旬の野菜は、ほかの時期に収穫されたものと比較して栄養価が高いことが明らかになっている。女子栄養大学の生物有機化学研究室(辻村卓教授、※1)の研究によると、野菜に含まれるビタミン類のうち、とくにビタミンCとカロテンの含有量に、時期による明確な差があることがわかった。ブロッコリーの場合、3月のものは8月の約1.5倍量のビタミンC、約4倍量のカロテンが含まれているという。
値段が安い
旬の時期になると収穫量と出荷量が増えるため、通年出回る野菜であっても価格が変動する。供給量が増える旬は、1年のなかでも最も安い値段で野菜を購入できる時期でもあるのだ。国産品の場合、旬のブロッコリーは、ほかの時期の1/2程度の価格で販売されている。美味しくて栄養豊富なだけでなく、財布にも優しい旬の野菜は、献立にも取り入れやすい。
3. 旬のブロッコリーを上手に使う方法

ブロッコリーはサラダや付け合わせ、スープ、シチューなどさまざまな料理に使える。サッと茹でたり蒸したりするだけでも美味しく食べられるため、旬の時期は頻繁に食事に取り入れてみてはいかがだろう。また、栄養や鮮度を保ちながらブロッコリーを保存したい場合は、下記の方法がおすすめだ。
冷凍野菜にする
硬めに茹でた、または蒸したブロッコリーを冷凍保存しておくと便利だ。ブロッコリーに含まれているビタミンCは水溶性のため、流出量を最小限にしたいなら蒸して冷凍する方法がおすすめである(※2)。水気を切り冷ましたら、冷凍用保存袋に入れ、空気を抜いて密封し冷凍すればOKだ。冷凍ブロッコリーは、凍ったまま加熱調理して食べよう。
市販品の冷凍ブロッコリーも
市販品の冷凍野菜は、旬の時期のものを瞬間冷凍している場合が多いため、栄養価が高いといわれている(※1)。旬の時期以外にブロッコリーを食べたい場合は、このような市販の冷凍品を利用するのもよいだろう。
結論
ブロッコリーの旬は11~3月頃の気温の低い時期である。輸入品もあるため通年食べられる野菜だが、とくに旬のものは味がよく栄養豊富で、値段も安い。ブロッコリーに限らず、野菜はそれぞれの旬の時期を狙って選ぶのがおすすめだ。冬から春にかけてが旬のブロッコリーを、ぜひ食卓に取り入れよう。
(参考文献)