目次
- ※1.文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)果実類/ドラゴンフルーツ/生」 https://fooddb.mext.go.jp/
1. ドラゴンフルーツの味とは?

ドラゴンフルーツは中南米原産、サボテン科の食用月下美人のひとつである。正式の名をピタヤという。ドラゴンフルーツははたして、美味しい果物なのだろうか。南国のフルーツらしい華やかな色合いのドラゴンフルーツであるが、甘みはデリケートである。完熟したドラゴンフルーツでも、ほかのトロピカルフルーツと比較するととくに甘みが強いという特徴はない。もちろん、ドラゴンフルーツの種類や栽培環境によってもその甘みの強度は多少異なるが、繊細な甘みを有しているといえるだろう。
2. ドラゴンフルーツが味ないといわれる理由

ドラゴンフルーツの味は、往々にして味が薄いとか無味などと評されることがある。南国産であることやそのビジュアルから、濃厚な甘みを期待して食べると実際の味わいに驚くこともあるかもしれない。なぜドラゴンフルーツは味が薄いといわれるのか、その理由を説明する。
味がないのは未熟な状態で輸入されるから
ドラゴンフルーツは南米原産であるが、ベトナムで栽培されたものが多く輸入されている。輸送にかかる日数を考慮し、ドラゴンフルーツは未熟な状態で収穫されるのが通常である。そのため、わずかに流通している国産のものであればある程度熟してから収穫されるため、より甘いという傾向がある。
ドラゴンフルーツに味が似てる食べ物
ドラゴンフルーツを食べたことがなければ、その味は想像しにくい。ドラゴンフルーツと味が似通う食材は存在するのだろうか。あえていうのならば、その食感やキウイに似ているという人もいる。ただしドラゴンフルーツはキウイに比べると淡白な味わいであり、やはり独自の風味を有しているといえるだろう。
3. ドラゴンフルーツの種類別の味の違い

ドラゴンフルーツに種類があることはご存じだろうか。一般的には、白い果肉にごまのような種が点在するタイプが思い浮かぶ。また、果肉が鮮やかなピンク色の種類もよく知られている。ドラゴンフルーツの種類と、それぞれの特徴について見てみよう。
赤のドラゴンフルーツの味
ドラゴンフルーツには、ホワイト、レッド、ピンクの3種のほか、あまり目にすることがないゴールデンとイエローピタヤという種類が存在する。最も食味がいいのはイエロードラゴンとされている。目にすることが多い赤いドラゴンフルーツ、レッドドラゴンは酸味も甘みも控えめで、あっさりとした味わいである。
白のドラゴンフルーツの味
白のドラゴンフルーツ、ホワイトドラゴンは最も目にすることが多いタイプかもしれない。ドラゴンフルーツは味がないと評されるように、このタイプはあっさりしすぎているきらいがある。寒天のようだといわれることもあり、繊細な風味のドラゴンフルーツである。
4. ドラゴンフルーツは追熟で味が変わる?

味がないとか甘みが薄いと表現されることが多いドラゴンフルーツ、追熟すれば甘くなるのだろうか。ドラゴンフルーツの性質、食べ方について紹介する。
ドラゴンフルーツは追熟しない
バナナやキウイと異なり、残念ながらドラゴンフルーツは追熟しない果物である。収穫時に未熟であれば、淡白な味わいはそのまま変わらないのである。甘いドラゴンフルーツを食べたい場合は、沖縄などで生産される国内産を選ぶとよいかもしれない。
ドラゴンフルーツが味しないときの味付け方法
入手したドラゴンフルーツがハズレてしまった場合でも、その栄養素を考えると食べないという選択肢は取りたくない。ドラゴンフルーツには豊富なミネラルや食物繊維が含まれているのである。(※1)甘くないドラゴンフルーツはどんな食べ方をすればよいのだろうか。たとえば、はちみつで甘みをつけて冷凍するという方法がある。そのままアイスのように食べることが可能だ。ジャムを加えてすりつぶし、甘みを補充したり、アイスクリームと混ぜて食べるという方法もある。無駄にしないで美味しく食べる方法を考案してみてほしい。
結論
ドラゴンフルーツは、色の鮮やかさが特徴の南国産の果物である。輸送日数を考慮して未熟な状態で収穫されることが多いドラゴンフルーツは、味がなかったり甘みが足りないことが多い。種類によって異なるものの、甘くないドラゴンフルーツにあたってしまった場合は、はちみつなどの甘味料を活用し、栄養たっぷりのドラゴンフルーツを楽しんでほしい。
(参考文献)