目次
1. カレーの野菜や肉を炒める理由

カレーを作るときに野菜や肉を炒めないで煮るという人もいるだろう。炒める必要性があるのかわからないという人もいるのでは?まずはじめに、カレーを作るときに野菜や肉を炒める理由を解説していこう。
素材の旨味を引き出す
野菜と肉を炒める理由のひとつが、旨味を中に閉じ込めるためだ。とくに肉は肉汁と一緒に旨味が流失しやすいため、焼き色が付くまでしっかりと炒めること。炒めていない肉と炒めた肉では、肉そのものの美味しさが異なる。炒めることで美味しく仕上がるのでおすすめだ。
カレーが水っぽくなるのを防ぐ
野菜を事前に炒めると水分が蒸発するため、水っぽいカレーになるのを防げる。野菜は収穫される時期と鮮度の違いにより、水分が多いものや少ないものがある。そのため同じ食材で同じようにカレーを作っても、水っぽいサラサラとしたカレーになることがある。
具材の煮崩れを防ぐ
野菜の表面を焼きかためることで煮崩れを防ぐ効果が期待できる。野菜を炒めると油がコーティング剤になり、水分を過剰に吸収するのを防ぐ。その結果、煮崩れを防ぐことができるのだ。とくにこの方法はナスやじゃがいもの煮崩れに効果的である。
2. カレーの具材を炒める順番や時間

次にカレーの具材を炒める順番や時間を紹介しよう。
基本のカレーの場合
まず鍋にサラダ油を入れて熱し、肉のみを加えて表面に焼き色が付くまで炒めて取り出す。次にみじん切りにした玉ねぎを加えて弱火~中火でしっかりと炒める。玉ねぎが茶色くなってきたら、くし形を横半分にカットした玉ねぎを加え、乱切りにしたにんじんとじゃがいもを入れてさらに炒める。全体に火が通ったら、取り出しておいた肉を加えて混ぜる。炒める時間は5~10分くらい、じっくりと炒めること。
その他の具材を加える場合
なすを入れて炒めるなら肉を取りだした後がおすすめだ。肉の脂が出たタイミングで加えると、なすが油を吸って美味しくなる。炒めた後は肉と同じように取り出しておくこと。クミンシードを入れるときは肉を取り出した後に加えるとよい。ポイントは弱火にして泡がぶくぶくと出るまでこがさないよう炒めることだ。香りが油にうつったら野菜を加える。りんごを入れるときは、野菜に火が通ったタイミングで加えるのがおすすめだ。 ほうれんそうとマッシュルームのカレーを作るなら、野菜と一緒のタイミングでマッシュルームを炒め、カレールウを溶いたあとで、ほうれんそうを加えればよい。ちなみにカレーに入れる肉はかたまり肉はもちろん、ひき肉でもOKだ。
3. カレーの小麦粉も炒める理由

カレーを作るときに小麦粉も炒める理由を紹介しよう。昔は今のように市販のカレールウがなかったため、小麦粉を炒めてカレーを作っていた。カレーを作るときに、小麦粉をしっかりと炒めるのは粉っぽさをなくすためだ。炒め方はフライパンに小麦粉を入れ、中火で3分くらい炒める。途中で焦げそうになったら、火を弱めてほんのりと茶色く色付くまで炒めること。茶色くなったら火を止める。あとは余熱で30秒くらい炒めてボウルにうつす。ダマになったら、ヘラで潰すとよい。美味しいカレーを作るには、茶色くなるまで根気よく炒めることが大切だ。
4. 時短で作れる炒めるカレー

最後に煮込み時間が短い、炒めるカレーの作り方を紹介しよう。炒める時間を短時間にするポイントは玉ねぎをみじん切りにし、塩を少し加えて電子レンジで2分ほど加熱したものを使うとよい。また、玉ねぎを薄切りにしたり、火の通りやすい豚こま切れ肉を使ったりするのも時短テクだ。さらに鍋を使わず電子レンジでにんじんやじゃがいもを温めておくのも、炒めるカレーの煮込み時間短縮におすすめの作り方だ。
結論
カレーを作るときに野菜や肉を炒める方法を紹介した。先述したように炒める理由は素材の旨味を引き出したり、カレーが水っぽくなるのを防いだり、具材の煮崩れを防ぐためだ。これまで炒めずに作っていた人も、これからは炒めるカレーを作ってみてはいかがだろうか。