目次
1. ナタデココの作り方とは

独特の食感をもつナタデココは、唯一無二の存在といっても過言ではない。しかし、その正体について知っている人は意外にも少ない。ここでは、ナタデココとは一体何か?をまず解説していこう。
材料はココナッツウォーターとナタ菌
ナタデココはフィリピン生まれの食材だ。正式名称は「ナタ・デ・ココ」。これはスペイン語で「ココナッツの上澄み、または表面の皮膜」という意味である。その名の通りナタデココの原料は、ココナッツなのだ。使われているのは、ココナッツの水分=ココナッツウォーターで、これに酢酸菌の一種であるナタ菌や砂糖、酢を加えて作られる。酢酸菌とは酢を作るのに欠かすことのできない菌である。空気中のほか、フルーツにも含まれている。
作り方は材料を発酵させるだけ
ナタデココの原材料は、ココナッツウォーターとナタ菌、砂糖、酢である。酢酸菌であるナタ菌がココナッツウォーターを発酵させ、その過程でナタデココができるのだ。
ナタ菌は日本では入手できない
残念ながら、日本ではナタ菌を入手することはできない。これはフィリピン政府が輸出を制限していることによるもので、入手はかなり困難とされている。
2. 自宅でできるナタデココの作り方

実はナタ菌を手に入れることはできないが、別のものでナタデココと主成分がほぼ同じ菌が存在する。それが今話題のKOMBCHA(コンブチャ)である。こちらはナタデココよりもさらに前に紅茶キノコとして、日本で人気を博した飲み物と同じもの。欧米に渡り、進化を遂げて、今日本に逆輸入されているのだ。どちらも酢酸菌の作るセルロースが含まれている食品なので、代用が可能というわけである。
作り方は砂糖を加えたココナッツウォーターにKOMBCHA(コンブチャ)を入れて、キッチンペーパーでふたをし、暖かな環境で放置するだけである。上部に白い膜が張り、それが徐々に厚みを増していく。これがKOMBCHA(コンブチャ)で作ったナタデココである。1日や2日ではできないので、時間と手間をかけられるという人は挑戦してみるのもいいかもしれない。
3. ナタデココの簡単デザートの作り方

ナタデココを自宅で作るためには、KOMBCHA(コンブチャ)を手に入れる必要があり、さらに時間も必要だ。今すぐ食べたいというときは、市販のナタデココを購入するほうが便利そうだ。そんなナタデココをさらに美味しく食べるためのデザートレシピをレクチャーしていこう。
ナタデココのヨーグルト
ナタデココ入りのヨーグルトは市販品でもよく見かける。家で作るなら、プレーンヨーグルトと混ぜて甘さは好みで調節するといい。カットしたフルーツを一緒に混ぜるとより満足感のある仕上がりに。
ナタデココ入りゼリー
ナタデココを入れたゼリーは、ゼリーとナタデココの食感の違いが楽しい。お好みのジュースとゼラチンがあれば、すぐに作ることができるところもうれしい。
ナタデココのあんみつ
あんみつやみつまめの寒天の代わりにナタデココを加えると、いつもとは違った雰囲気に。どこかアジア料理のような雰囲気が漂う。フルーツやアイスクリームをプラスすると、より贅沢なあんみつになる。
ナタデココのフルーツポンチ
フルーツポンチにナタデココが加わるとこちらも食感のバリエーションがぐんと広がる。暑い季節なら、スイカを半分にカットしてくりぬき、フルーツポンチにしてもいいだろう。
結論
ナタデココは、ココナッツをナタ菌で発酵させた食品である。低カロリーで食物繊維が含まれている(※1)ので、現代人のおやつにはぴったりな存在かもしれない。それだけだと物足りないので、ゼリーやフルーツポンチなどにアレンジして食べるのがおすすめだ。
(参考文献)
※1出典:文部科学省「果実類/ココナッツ/ナタデココ|日本食品標準成分表2020年版(八訂)」