目次
1. 寝る時にマスクをするメリット

まずは、寝る時にマスクを付けるメリットを見ていこう。
感染予防と症状緩和
市立池田病院耳鼻いんこう科と大阪大学大学院医学系研究科の研究によれば、寝る時のマスクは風邪などの感染予防や症状緩和への効果に期待ができる。寝る時にマスクを付けていた方が、風邪を引いた際の症状緩和が早いとの結果が出たのである。(※1)風邪を引くと食べ物が美味しく感じなくなる人も多いが、それは風邪によって鼻が詰まってしまうためだ。(※2)寝る時のマスク装着によって風邪の症状が早く軽減されると、味覚や嗅覚も元に戻りやすくなるだろう。
2. 寝る時にマスクをするデメリット

次に、寝る時にマスクをするデメリットについて見ていこう。
口呼吸になる可能性
寝る時にマスクを付けていると、口呼吸になりやすくなる。口呼吸になると口の中が乾き、ドライマウスになってしまう可能性があるのがデメリットだ。ドライマウスになると口の中の唾液が少なくなり、パンなどの水分が少ない食べ物が食べにくくなってしまう。また、舌のひび割れ・痛み・口臭・発音障害・摂食障害・味覚障害などを引き起こす場合もある。(※3)さらに、口呼吸になることでう蝕(虫歯)になるリスクも高まるとされている。虫歯は唾液が少なかったり出なかったりする場合に発生しやすく、寝る時のマスクにより口の中が乾燥するとリスクが高まる。また、唾液が少ないことでごはんが食べにくくなると、食事が偏食になって虫歯のリスクがより高まる可能性もあるだろう。(※4)
3. 寝る時のマスクでおすすめの方法

寝る時のマスクに関するメリットやデメリットが分かったところで、最後に寝る時にマスクをするポイントを見ていこう。
マウステープ
寝る時にマスクを付けたいなら、マウステープなどを使用して口呼吸を防ぐのがおすすめだ。マウステープは上唇と下唇を繋ぐようにして貼るテープのことで、寝る時に貼れば口呼吸を防いで自然に鼻呼吸で眠れるようになる。マウステープとして販売されている商品もあるが、適度な幅のサージカルテープで代用できる。通常の絆創膏などを使うと痒くなったりかぶれたりする場合もあるため、肌に合うものを選ぶようにしよう。
結論
寝る時のマスク装着は風邪の予防に期待ができるなどのメリットがある一方で、口呼吸になりやすいデメリットもあると分かった。日中だけでなく夜間もマスクをして過ごしたい人は、ぜひ本記事を参考にしながらマウステープを取り入れて口呼吸を防いでみてはいかがだろうか。
(参考文献)
※1参照:市立池田病院耳鼻いんこう科
該当ページ名:睡眠時マスクによるかぜ症状の軽減効果
※2参照群馬大学医学部「嗅覚 の生理学」
※3※4参照:厚生労働省