目次
- ミネラル
- ビタミン
- 炭水化物(糖質)
- 脂質
- たんぱく質
- ※1出典:文部科学省「食品群名/食品名: 卵類/鶏卵/全卵/ゆで」 https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=12_12005_7
- ※2出典:独立行政法人農畜産業振興機構「【まめ知識】卵の選び方」 https://www.alic.go.jp/koho/kikaku03_000900.html#PAGETOP
- ※3出典:一般社団法人日本養鶏協会「たまごの知識」 https://www.jpa.or.jp/chishiki/no20/001.html
- ※4※5出典:農林水産省 https://www.maff.go.jp/
- ※6出典:. 公益社団法人 北海道さけ・ます増殖事業協会「お い し く ヘ ル シ ー ≪ 秋さけパワー ≫」 http://sake-masu.or.jp/html/05-02.html
- ※7出典: 一般社団法人日本養鶏協会「たまごの知識」 https://www.jpa.or.jp/chishiki/aminosan/01.html
- ※8出典:国立研究開発法人 科学技術振興機構「卵を生で食べるのが一番栄養価が高い?」 https://spc.jst.go.jp/news/170904/topic_5_01.html
- ※9出典:東京都衛生局「卵のはなし」 https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/shokuhin/tamago/files/tamago_no_hanasi.pdf
- ※10出典:独立行政法人 地域医療機能推進機構 東京山手メディカルセンター「給食だより」 https://yamate.jcho.go.jp/wp-content/uploads/2018/09/kyusyokuH30.9.pdf
1. ゆで卵のカロリー量

ゆで卵はサラダに入れたりサンドイッチにしたり、煮卵で味わったり、いろいろな食べ方で味わえるが、1個分のカロリーはどれくらいなのだろうか。
1個分のカロリー量
1個分のゆで卵のカロリーをサイズ別に紹介しよう。卵の規格は重さによってSS・S・MS・M・L・LLの6段階に分類されている。一般的に若い鶏が産む卵は小さめで、年齢が上がるにつれて大きくなるという。卵は大きいほど白身の量が多いが、黄身の大きさはほぼ同じだ。
1個分のゆで卵のカロリー(※1、2)
LL(70g以上76g未満):94~102kcal
L(64g以上70g未満):86~94kcal
M(58g以上64g未満):78~86kcal
MS(52g以上58g未満):70~78kcal
S(46g以上52g未満):62~70kcal
SS(40g以上46g未満):54~62kcal
ダイエット中の人はカロリーが低い小さいサイズを食べるべきだろう。
2. ゆで卵のカロリー以外の栄養素

次にゆで卵に含まれる栄養素を紹介しよう。とくにダイエット中の人はカロリーばかりが気になりがちだが、栄養素にも注目してみよう。
主な栄養素
卵は完全栄養食品にちかいといわれるくらい栄養価が高いうえ、安価で簡単に調理でき、消化や吸収に優れている食べ物だ(※3)。ではゆで卵には具体的にどのような栄養素が含まれているのだろうか。
卵に含まれるおもな栄養素(※4、5)
ところで皆さんはアミノ酸スコアを知っているだろうか。アミノ酸スコアとはたんぱく質の栄養価を表しており、身体が必要な必須アミノ酸を評価したものだ(※6)。アミノ酸スコアが100に近いほうが、良質なたんぱく質であり、卵はアミノ酸スコアが100である(※7)。
他の調理法との違い
卵を卵かけごはんのように生で食べるのは身体によくないといわれている。卵を食べる目的は、たんぱく質を摂取するためという人も多いようだが、たんぱく質を吸収するためには、小腸のトリプシンやペプシンが必要である。しかし生の卵はトリプシンに抵抗する物質が含まれており、たんぱく質の吸収を防ぐ働きがある。逆に火の通った卵には、トリプシンの働きを抑える物質が無効になるので身体に吸収されやすいのだ。また、生を食べると、かかりやすい病気がある。加熱していない卵は寄生虫や病原菌が含まれている可能性があるため、食べると感染する可能性があり、加熱してから食べるほうが安全だ(※8)。
調理法別の卵の栄養価ランキング(※8)
1位:ゆで卵 加熱温度が低いので栄養価をすべて保つ。
2位:茶碗蒸し 加熱温度がやや低いので、リボフラビンやルテインのような水溶性ビタミンの損失が少ない。
3位:落とし卵 加熱温度がやや低めで水溶性ビタミンの損失が少ない。
4位:目玉焼き 加熱温度が高めで水溶性ビタミンと脂溶性ビタミンが失われる。
5位:卵焼き 加熱温度が高いため、すべてのビタミンが失われる。
6位:炒り卵 加熱温度が高いので多くのビタミンが失われる。
いろいろな卵料理があるが、栄養価をすべて保つゆで卵を食べるのがおすすめだ。
3. ゆで卵の一日の摂取量

最後にゆで卵の一日の摂取目安量を紹介しよう。ゆで卵でダイエットする人もいるようだが、どれくらいの量を目安にすべきなのだろうか。
偏った食べ方に注意
近年、卵はコレステロールの面から、制限は必要ないといわれている。しかし栄養価が高いため食べ過ぎには注意が必要だ。また卵黄にはコレステロールが多く含まれており、摂取しすぎると動脈硬化の原因になる可能性がある。その一方で血管を強くする働きがあり、人の身体には欠かせない成分だ。さらに食事から摂取するコレステロールは肝臓がバランスをとるため、健康な人であれば一日でゆで卵一個程度を目安にするとよい。ちなみにビタミンCと食物繊維は含まれていないので、野菜と一緒に食事で食べるのがおすすめだ(※9、10)。
結論
ゆで卵のカロリーや含まれる栄養素、どんな調理法だと栄養価が高いのか、一日に食べる目安量を紹介した。先述したように栄養価をすべて保つ調理法がゆで卵だ。今まであまりゆで卵を意識して食べていなかった人も、これからは一日一個を目安に味わってみてはいかがだろうか。
(参考文献)