目次
- ※1.文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂) 果実類/(かんきつ類)/レモン/全果/生」 https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=7_07155_7
- ※2.一般財団法人食品分析開発センターSUNATEC「レモン類に含まれる健康機能性成分について」 http://www.mac.or.jp/mail/190201/01.shtml
- ※3.集英社情報・知識imidas「フラボノイド」 https://imidas.jp/
- ※4.国立研究開発法人科学技術振興機構「レモン水洗口が唾液分泌及び味覚閾値に及ぼす影響」P.80-82 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjpa/9/2/9_KJ00001053497/_pdf/-char/ja
1. レモン水を使う2種類のダイエット方法

女性誌を中心に話題になっているレモン水を使ったダイエット、そのやり方は2種類ある。レモン水を飲むという方法と、レモン水でうがいをするという方法である。ダイエット法はたくさんあっても、うがいをするというやり方は珍しいかもしれない。レモン水を使った2種類のダイエットの方法について説明する。
うがいをする方法
レモン水を使ったダイエットの中で、まずはうがいをする方法について見てみよう。用意するレモン水は、濃度を5%とする。30mlほどのレモン水を口に含み、先に口腔内全体でブクブクとうがいをする。そのあとに、頭を後ろに傾けてレモン水を舌の奥の部分に移動させ、がらがらうがいをする。いずれも5秒ずつくらい行うのが基本である。うがいは毎食5分前にする。
飲む方法
次は、レモン水を飲んで行う方法である。コップ1杯200mlの水に、半個分のレモン果汁を加える。冷水で作ってもお湯で作っても問題ない。このレモン水は、朝の目覚めのあとや運動を行う前後に飲むと効果があるといわれている。
2. レモン水ダイエットの効果

レモン水でうがいをするにせよ、飲用するにせよ、ダイエットのためにどんな効果が期待できるのだろか。レモン水ダイエットによる効能を見てみよう。
うがいによる効果
日本生理人類学会の研究報告によれば、レモン水による洗口は苦味に対して舌を敏感にしたり、食べ物を嚥下するための唾液分泌を促したりする効果が認められるという。苦味には食欲を抑える効果が期待できるので、レモン水うがいをすることで食べすぎを抑制できる可能性が考えられる。ちなみにレモン水の濃度は、5%が最適であるようだ。
飲むことによる効果
食品成分データベースを見れば一目瞭然だが、レモンにはビタミンCをはじめ葉酸やミネラルなどのさまざまな栄養素が含まれている。(※1)またレモンには、抗酸化作用や血圧の上昇を抑制する働きのあるフラボノイド(※2、3)、血中の乳酸を取り除いたり鉄分の摂取には不可欠とされるクエン酸が含まれているのである。(※1)つまり、レモン水を飲用することで直接的な減量ができるのではなく、レモン水はダイエットの基盤となる健康を構築するために役立つといえるのである。
3. ダイエットに使うレモン水の作り方

ダイエットに使用するレモン水は、必ずしもレモンの果実を使用する必要はなく、市販のレモン果汁から作ることも可能である。先程、うがいをする場合のレモン水の濃度を5%程度と紹介したが、それ以上にすれば効果も上がるのだろうか。レモン水の作り方を見てみよう。
作り方とポイント
先に紹介した日本生理人類学会誌に掲載された研究を見ると、実験は5%濃度のレモン水だけではなく、10%や15%濃度のタイプも使って行われていた。唾液分泌を促進させるのは、10%や15%濃度のレモン水のほうが優れていたものの、被験者によれば高い濃度のレモン水は口内で痛みを感じるなど、快適感において劣ることが報告されている。レモン独特の清涼感のある酸味を活用するのならば、5%濃度のレモン水であることがベターというわけである。(※4)
結論
女性たちのあいだで話題になっているレモン水を使ったダイエットには2つのタイプがある。レモン水をうがいに使う方法と、飲料として摂取する方法である。どちらの方法も、直接的に減量を促進するものではないが、豊富に含まれる栄養素が、ダイエットを容易にする体作りに役立つのである。清涼感があるレモン、ダイエットとしてだけではなく、その香気も楽しみつつうがいや摂取をしてみてほしい。
(参考文献)